#158 漫画論17|イレブン
ボクシング漫画特集と、寿司漫画特集が終わったので、
W杯シーズンというのでここからサッカー漫画について熱く語ります。
(過去にこんな感じでダイジェストで紹介してますが)
世間一般には「キャプテン翼」がやはり圧倒的知名度を誇っておりますが、他にもサッカー漫画の名作はたくさんあるんだぞということを、僕はこのnoteで声が枯れるまで紹介したいと思います。
まずは僕の原点とも言われているサッカー漫画「イレブン」を紹介します。
僕はこの漫画とは床屋で出会いましたね。
イレブン あらすじ
元サッカー全日本代表(全日本という表記が重要)のエース・青葉洋介はブラジル遠征の途中で飛行機事故に遭い、帰らぬ人になってしまうのですが、その息子・茂は父親が志半ばで叶えられなかった「W杯出場」という夢を叶えるべく、サッカーのプロ選手を目指すのですが、父・洋介が茂に残したサッカーノートでは「とにかく走れ」との事で、中学で日本一の陸上選手になってからサッカーをやれというメッセージ。
茂は律儀にそのノートの指示を忠実に守り、日本一のランナーになって高校で初めてサッカーを始めます(ここから物語はスタート)
未経験ながらも脚力とシュート力、基礎体力、そしてストイックさでどんどん茂は上達し、地区最強の筑紫学園を破り、真誠館高校を破り、そしてその活躍が評価されてユース代表に入り、国際大会で活躍してブラジルに留学し、そのあとワールドユース的な大会で活躍し、Jリーガーになり、アフリカにサッカー留学し、そして最後はW杯を戦うという感じで、「高校サッカー」「海外サッカー留学」「プロ」「W杯」という感じで、俺たちのフィールドに通じる部分もあるんですが、当時のサッカー漫画におけるルーツとなった作品ですね。
イレブン 登場人物
主人公の青葉茂は上記でほとんど書いてしまったんですが、サッカーに対するストイックさが半端なく、とにかくしぶといプレイスタイルで食らいつき、気づけば力の差があるライバル選手にも追いつき追い越すというサッカーの鬼。上背はないですがとにかく点を取るストライカータイプのFW。
得意シュートがあり「スピンボール」「ブレ球」「エレベーター」とか、色々な技を駆使します。
高校編では谷、ユース編では沢野さん、ブラジル留学編ではジョセ佐藤、プロは南雲、アフリカはギンタとか金などといった相棒と共に、どんどん周りを巻き込んでチームを団結させるキャプテンシーもあります。
基本的に茂がメインで進むマンガであり、高校からサッカーを始めて全日本に入るってのは高木琢也的なサクセスストーリーを描いた作品です。
イレブン 名勝負ベスト10
10位 武蔵台高校 vs 筑紫学園(高校編)
筑紫学園は茂が人生で初めてサッカーの試合を行った地区の名門校です。
練習試合を無理やり組んでもらい、開始数分で0-6まで離されるんですけど、そこからくらいついて3-6まで検討して試合終了し、そのリベンジで選手権地区予選決勝でこの筑紫学園と戦うんです。
相手には代表クラスのGK岩城と、エース会津がおり、会津がとんでもない必殺シュートを打ち4点取られたんですけど、茂も4点取って5-4(もう1点は盟友の谷)で劇的な逆転勝利!いい試合でしたね!
9位 日本ユース vs 韓国ユース(ユース編)
そして茂が高2の頃、まだまだ全国的には無名の選手でありながら、地区予選の活躍が評価され、茂は日本代表候補に選ばれるんです。
で、そこで持ち前のしぶとさで食らいついて、なんとかメンバー入りするんですけど、そのトーナメント方式の国際大会で1回戦の相手は韓国。韓国は柳と金というエグい選手が2人いて、パス攻撃(笑)というよくわからないパスワークで2人で攻めてくるんですが・・・
茂、この世代のエース紅林、ブラジル留学帰りの浦辺の活躍で5-4で勝利!
これもいい試合でしたね。
8位 OAクラブAチーム vs OAクラブBチーム(アフリカ編)
僕はイレブンの購入を27巻で断念したので、この辺は実はあまり覚えてないのですが・・・笑
Jリーグで活躍していた茂ですが、もっとサッカーが上手くなりたいという思いもあり、鹿島アンタレスのヂーコの推薦でアフリカにサッカー留学した茂ですが、まぁその留学先のOAクラブはかなりヒエラルキーがしっかりしているんですが、年に1回とかAチームとBチームの戦いがあるんです。
で、トトカルチョがあるんですが、Bが何点差で負けるかを賭ける(最高でも引き分け)とかなんですが、確か茂のいるBが勝っちゃうんです(引き分けだったかね?記憶が曖昧です)
奇跡を起こすサッカー選手ですね!
7位 日本 vs イタリア(W杯編)
イレブンで最後の戦いだったのが、このイタリア戦ですね。
予選リーグ最終節、初戦のエチオピアを倒し、第2戦のウルグアイと引き分け、1勝1分で迎えた相手はグループ最強の呼び声も高いイタリア。
確か負けだと決勝トーナメントに進めないとかで、最後は勝った記憶がありますが、内容一切覚えていない笑
相手にデロピエルというエースがいたのは覚えているんですけど笑
ちなみにこの時期のイレブン以外でもそうなんですけど、実在のサッカー選手がちょっと名前が変わって出てくるんですね。「河口」「伊原」「舞園」「錠」「庄馬」「田中」とか。田中はクールなんです笑
あとはカズからインスパイアを受けた「美浦」といキャラも出てくるんですが、物語だけでもという思いで、この美浦がW杯本戦のメンバー入りしていたのは嬉しかったですね笑
6位 北海道ポラリス vs 読買ベルリィ(プロ編)
すったもんだあって茂もプロ入りするんですけど、怪我の影響で手を挙げるチームは新設でJリーグ開幕でギリギリ滑り込んだ北海道ポラリス。
親会社は大和製紙(だったかな?)
そして開幕戦の相手は、前述のカズこと「美浦」率いる、最強と言われた読買ベルリィ。カズ以外にも「アモス」「竹田」「北山」「頭谷」などがおり、なかなかの強豪なのですが、4-3で勝利!茂も2ゴールだったかな?
当時Jリーグブームでリアルタイムで連載していたのも相乗効果で良かったですね。
5位 武蔵台高校 vs 真誠館高校(高校編)
10位の筑紫学園を破った武蔵台は、埼玉県大会決勝トーナメント1回戦で真誠館高校と対戦します。
この真誠館高校が、まぁ悪くて悪くて笑
中でも歴代の伝統で背番号5番・6番・7番をつけた選手が「ゴロッチ」と呼ばれ、相手を痛めつけることに注力するという笑
そして試合が始まると、ファールするわハンドするわメチャクチャで、更に茂を止めるために平気で削りにいき、背番号5と背番号6は退場になるんです。
で、背番号7の白目のハゲは谷を削って退場になり、もうメチャクチャなんですけど、武蔵台で切れた馬場くんがこのハゲを殴って退場となり、10-8で戦うという荒れた試合に笑
最後はPKで武蔵台が勝つんですが、ボロボロの武蔵台は2回戦で負けてこの年は終わった感じです。
4位 日本 vs イングランド(ナショナルカップ)
このナショナルカップというのは、EUROみたいな大会でヨーロッパ中のナショナルチームが出てくるんですが、日本のユース代表がヨーロッパ遠征中に「そういえば今はナショナルカップの時期ですね」と選手達が談笑していた際に、米山監督が「ハッハッ、何を他人事のように・・・お前らも出場するんだぞ」というサプライズ。わかるはずが無い!
米山監督はこれ以外にも結構な奇行の持ち主で、読者をワクワクさせた好キャラでした。
で、イングランドなんですけど、この辺あたりから実在の選手とのクロスオーヴァーがはじまり出しまして、普通に「リネカー」「ガスコイン」「シートン」が出てきます笑
流石にまずいと思ったのか、その後リーグ編で名古屋グランパスセブンに来た時は「レネカー」に改変されてましたが笑
で、イングランドは偵察のネーチャン(Mrs.スーザン)が公開練習で視察に来ていたので、ユースチームは手抜きプレイを見せたんですけど、それを信じ込んで「日本は雑魚」というフィードバックをして、イングランドは日本を舐めてきて失点を許しまくり、逆襲するも時すでに遅し。
日本が5-3でイングランドに勝利します。
あと、「外人は日本人の顔を見間違える」と言って、似ている顔の選手がサイドチェンジをして相手の混乱を招くというのは、流石に漫画ながら「無いな」と思って見てましたが笑
3位 ユース選考におけるテストマッチ(ユース編)
ユース編が個人的には一番面白かったんです。
全国から集めた選手がデイリーで失格となり、合宿所を後にするんですが、最後の代表メンバーを決める選考は実践形式のテストマッチでした。
茂は頑張るんですが、同じFWのポジションを争う紅林・浦辺に一歩届かずFWの得点数では負けてしまうんですが、その走力とガッツを買われてMFでメンバー入りしたんです。
この最後にユニフォームを米山監督からもらうシーンは泣けましたね。
2位 リオガルシアSouth vsリオガルシアNorth (留学編)
そしてユース後、リオガルシアというプロ養成所(ユースのようなところ)に茂は留学するんですが、そこで壁にぶち当たります。それでもなんとか粘ってメンバー入りし、この残ったメンバーが詳細は省きますが北と南で分かれて最後に試合をして、勝ったチームがプロ契約の権利を得られるんですね。
で、そんな最後の試合はファールも寛容してくれるという謎ルールが存在し、膝蹴りやチョップなどが乱れ狂う乱打線になりながらも、茂はキッチリハットトリックを決めて劇的勝利。
この試合は盛り上がりましたね。
1位 日本ユース vs ブラジルユース(ユース編)
そしてやはり最後はこれでしょう。
3位の選考でユース代表メンバーになり、9位の1回戦で韓国を倒し、2回戦のオランダ戦も勝利し、準々決勝でブラジルと当たるんです。
ブラジルには100年に1度の天才ホセ・ケーナがいて、ケーナに速攻4点くらい決められるんですけど、茂のゴール、紅林のゴール、浦辺の突破からのオウンゴール誘発で3-4まで追い上げ、ロスタイムにPKを奪取!
ここで茂が蹴って外して負けてしまうのですが、ケーナをここまで苦しめた選手は他におらず、ケーナとかは最初茂のことをクソ舐めてるんですけど、試合後に「シゲル・アオバ、忘レルモノカ・・・」みたいな感じで終わるのが良かったですね。
イレブン ベスト11選出
最後にイレブンの登場人物でベストイレブンを考えます。
海外もだと広いので、日本代表のオリジナルキャラのみで選出して見ました。
選手の特性的に3-6-1のミシャサッカーが生きると考えます。
まずワントップは言うまでもなく茂(#10)ですね。
流れからも1人で点を取れる選手なので、とにかくゴールは茂に任せるにして、セカンドトップは茂のサッカーを知り尽くしたハルオ(#9)とジョゼ(#7)でポジションを入れ替えながら絡んでいってほしいですね。
ボランチは沢野(#8)と紅林(#5)ですかね。沢野は僕の中で小野伸二的なキャラクターを想像しており、紅林はフィジカル+キック力を兼ね備えたスティーブン・ジェラード的な選手を想像しているので、基本この2人で試合を作ります。
サイドは浦辺(#11)と、ここで使ってあげたい谷(#14)に頑張ってもらいます。
DFはそもそもキャラクターがあまりいなかったので消去法ですが、つぶし屋の内海(#12)と、ACミランにいた大越(#4)、そしてスッとボールを奪取するユースのNo.1DFの牧田(#2)で決まりでしょう。
GKは真誠館の石垣と迷いましたが、実力的にブンデスにいた中居(#1)ですかね。
控えは南雲(#19)、熊野(#13)、立花(#15)とかその辺ですね。
監督は言うまでもなく米山総監督で。
=========青葉=========
====================
=====ハルオ====ジョゼ=====
====================
=谷===============浦辺=
====================
======沢野====紅林======
====================
====大越========内海====
=========牧田=========
====================
=========中居=========
そんな感じで気づけば5,000文字くらいで書いてしまったイレブン!
是非、読んでみてください!
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