#432 蹴球論42|2003年ワールドユース 〜同世代の誇り〜
本日は2003年に開催された20歳以下のワールドカップ「ワールドユース」を紹介します。
(現在の名称はU-20 W杯ですが、ワールドユースと呼び続けます)
日本のワールドユース出場
日本の初出場は自国開催の1979年大会で、水沼さんとかがいた時代ですね。この年は2分1敗でグループリーグ最下位に終わっています(優勝はマラドーナ率いるアルゼンチン)
そして予選を通過しての出場は、1995年のカタール大会。中田英寿らを擁してベスト8に勝ち上がり、世界と互角に戦えることを証明しました。
そして柳沢敦、中村俊輔らを擁して1997年もベスト8まで勝ち上がりました。
そして何といっても小野伸二らを擁する1999年大会ですね。
あれよあれよと勝ち上がり、準優勝に輝き、黄金世代の大躍進は日本サッカー界に希望を与えました。
しかし!
石川直宏らを擁した2001年大会は本戦に出場するも、予選リーグで敗退してしまいました。99年大会に準優勝した世代との格差から「谷間の世代」とも揶揄されてしまいまったのですが・・・
そして捲土重来を目指す2003年大会です。
本大会の出場資格があるのは、1983年1月1日生まれ以降の選手となり、僕と同世代が出場する大会なんですね。
選手権よろしく、やはり自分の世代の最高峰の大会は注目したいので、ガッツリ見てました。
ちなみに最高成績は99年の準優勝ですが、フィクションの世界では下記の漫画の日本開催のワールドユースで優勝していますので参考まで。
2003年ワールドユース 日本代表
アジア予選では決勝で韓国に敗れるも、準優勝で5大会連続の出場権をGETし、本選には下記の20人が選出されました。
川島や今野など、のちにW杯に出場した選手たちもいれば、代表には縁がなかったもののJで活躍し続けた徳永や栗原、坂田、近藤などの選手もいた一方、阿部や平山のように鬼のように高い前評判に対し、期待に応えなかった選手もいました。菊池に至っては(略
で、今回のメンバーですが、早生まれの選手(1983/1/1〜3/31生)が多く、結構1個上のパイセンに助けられた感がありました。
ちょっと学年を整理してみると、こんな感じですね。
そんな感じですが、僕らの同世代の最高峰の選手と言われた長谷部がこの時点では選ばれてないのも興味深いですね。他にも藤本淳吾なども選出されてなかったりします。
そんな感じで東アジア選手権と同じく、SARSの影響で開催時期が遅れて、2003年12月にUAEで開催されました。
予選リーグ
第1戦 1○0|イングランド
そんな感じで初戦の相手はイングランド。
この時のイングランドはルーニーとかも対象になるんですが、ルーニーは多分クラブ事情で出場させてもらえず、そこまでメジャーじゃないラインナップでした。
試合はスコアレスで折り返した後半、鈴木ノリオの左からのサイドチェンジを、徳永がいい感じに中央に折り返し、坂田が美しいダイビングヘッドで先制!
このゴールを守り切って、1-0で勝利で良いスタートを切りました。
第2戦 1●4|コロンビア
同年のコンフェデでA代表が0-1で敗れたリベンジをということで、捲土重来と挑んだ第2戦でしたが、完敗!
FKから坂田のゴールで一矢報いるも、1-4で完敗となってしまいました泣
やはり南米は苦手なんです。
GKの川島もインタビューで下記のように漏らしていました。
第3戦 1○0|エジプト
3位でも決勝トーナメントの可能性があるといえど、コロンビア戦の大量失点があるので、勝っておきたいエジプト戦。
一進一退の攻防の中、今野主将のパスから抜け出したモンスター高校生・平山相太が決勝点をGET!
1-0で勝利し、2勝1敗勝ち点6で1位通過!
最終的にはこんな感じでした。
決勝トーナメント
1回戦 2○1|韓国
決勝トーナメントの初戦は、アジア予選決勝で敗れた韓国戦です。
この韓国戦はなかなか熱かったんですね。
前半で先制され、なかなか追いつくことができない日本代表は、温存していたエース坂田を突入。
そして後半38分、ロビングを平山がうまく逸らし、坂田がゴール前で落ち着いて決めて1-1で延長突入。
そして延長前半15分、今野のロングパスをうまく受けた坂田のボレーシュートが決まり、2-1!Vゴールで準々決勝進出!
この試合は普通に興奮しましたね。
準々決勝 1●5|ブラジル
そして準々決勝の相手は鬼門ブラジル。95大会もベスト8でブラジルに敗れております。
相手はダニエル・アウヴェスを擁すブラジルで、そのまま勝ち上がり本大会で優勝しているメンバーなんですが、前半15分で0-3と容赦なくフルボッコ。「容赦無く厳しか人ゔぁい」という感じです。
で、その後も1点取られ、0-4で後半試合終了間際に、確かCKから平山が頭で合わせて一矢報いたんですが、その後にまた決められて1-5で完敗。
とにかく鬼のように強かったです。
川島は同じく、下記のように語っています。
そして決勝はブラジルvsスペイン。
スペインには日本でもお馴染みのアンドレス・イニエスタがいました。
まとめ
この大会でブレイクした主将の今野はFC東京に移籍し、アテネを目指すオリンピック代表でも不動のレギュラーとなりました。
得点王になった坂田はマリノスで試合に出始めて、確か04シーズンは2桁得点と大活躍。
川島はその後名古屋に移籍しますが、楢崎の牙城を崩せずに川崎に移籍してブレイクし、のちのW杯3大会連続出場にに繋がります。
そして徳永が個人的にはかなり熱かった。
その後も大学生ながらアテネを目指すオリンピック代表でもほぼレギュラーとして予選突破に貢献し、本大会にも出場したのは同級生として誇らしかったですね(というか同級生で出場したの徳永だけだったんですけど)
あとは飛び級で招集されたのに2ゴールと大活躍だった国見高校3年生の平山は、同月の高校選手権で圧倒的なレベルの違いを見せつけて得点王となり、その翌年のオリンピック代表にも選出されています。
5戦で3勝2敗と、手応えと屈辱の両方があったと思いますが、この敗戦から我が世代のちのサッカー人生が飛躍していたんので、非常に貴重な体験だったんですね。
それでは次はドイツW杯一次予選を振り返りましょう。
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