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#964 アルバム論69|FOUR COLOR PROBLEM / HUSKING BEE(2000)

新年一発目のアルバム論は、HUSKING BEEの名盤 of 名盤と呼ばれている「FOUR COLOR PROBREM」について紹介しましょう。
前作PUT ON FRESH PAINTの2年越しにリリースされた作品であり、本作からギターに「どんどん」こと平林一哉が加入し、4人編成になったことで「Four」とこのアルバム名が冠されたのですね。


FOUR COLOR PROBLEM リリースの前に…

1999年10月6日にハスキンの2ndシングルになるんですかね?
THE SUN AND THE MOONがリリースされました。
僕はこのシングルからリアルタイムでハスキンを追いかけたので迷わず購入した次第です。

もう我が家に25年ある歴史あるCDですね・・・


深い歌詞です


初の日本語詞にもチャレンジ

1. THE SUN AND THE MOON

詳細は下記で改めて書きますが、シングルバージョンはまだどんどんが加入する前なんですね。
故にWater Closetのアスカがゲストでコーラスしており、下記のPVはシングルバージョンなので、アスカが歌っているんですが、これはこれで◎。


2. STILL IN THE SAME PLACE?

下記にて書くので省略!


3. 後に跡

ハスキンが初めて「日本語の歌詞の曲を書く」という発表があり、リリース前からちょっと楽しみにしていました。
イッソンの声質的に英語でも日本語でも違和感がビックリするくらい無くて、それはそれで衝撃でしたね。

そんなこの曲は日本語ですが、言葉遊び感が否めない歌詞だったりするんですが、それはそれで深かったりします。

嘘吐き    嘘尽きなくて
安泰  あんたいなくて
真似事 まぁ寝言だった
弱虫  世は無視だった

意味はないけど染みる、そんな日本語詞のハスキンに魅力を感じたものでしたね。


4. FACE THE SUNFLOWER

ゴキゲンなメロコアでかなり好きでしたね。
この曲を嫌いな人は恐らく存在しないのでは・・・と思います。
アルバムには収録されなかったですが、解散前のベストには収録されており嬉しかった記憶がありますね。



FOUR COLOR PROBLEMとは…

そんな感じでTHE SUN AND THE MOONがリリースされ、その後にPollenとういうバンドのスプリッドシングルをリリースし、満を持して2000年10月4日にリリースされたのがFOUR COLOR PROBLEMです。

前述の通り、どんどんが加入して4人編成になったハスキン。
僕が初めて4人verのハスキンを見たのはスペースシャワーで放送されていたAIR JAM 2000で、確かTHE SUN AND THE MOONを演奏していたんですが、
当時はイッソンがセンターじゃなくて、左にイッソン、右にテッキンとどんどんという謎のフォーメーションでしたね笑

で、このアルバムも抜かりなく購入したんですが、どんどんが加入してギターの音が増え、厚みを増したのもありますが、何よりもどんどんの美声によるコーラスが本当に気持ちがよく、「4人のハスキンも悪くないな」と思ったものでしたね。
ラストライブでもこのアルバム収録曲の12曲中7曲(最多)を演奏しており、バンドとしても充実していた時期だったのが分かります。

惜しむらくは、高3の頃に金が無くて友達にこのアルバムを売ったことですね笑


FOUR COLOR PROBLEM 魂の全曲紹介

1. #4

最高のオープニングナンバーですね。
ハスキンのライブは数えられない位見ていますが、基本的にこの曲スタートのライブが多く、黒夢でいうFAKE STARのような位置づけの曲であり、毎回この曲を聴くと最高にハイになりますね。
始まりを感じさせる曲です。
タイトルからアルバム名を冠した感じであり、ここから4人でやっていくという決意表明にも似た曲ですね。

ライブで聞くと本当に最高なんです。
始まりのイッソンの「小さめ」のリフを聞きながらオイオイ盛り上がり、「Music Begin」で一斉にドラムとギターとベースが加わり大爆発!モッシュ&ダイブの嵐!最高にテンション上がります。

そしてAメロのギターが重なるリフとかも凄く良くて、そしてサビの下記のパートは本当にコーラス含めて完成度が高すぎるんです。

the little chips pranks
Make the world exciting

小さなチップのイタズラは
僕の世界を面白くさせる

一回、デビロックナイトファイナルが意表をついてこの曲がラストだったりしたのですが、やはりこの曲はオープニングに聞いてテンションを高めるアンセムですね。
最高にカッコいい曲です。


2. A SMALL POTATO’S MIND

「小さなジャガイモの気持ち」というタイトルでしょうかね?
恐らくジャガイモが主人公の曲は、この曲とがじゃいもくらいしか存在しないと思っておりますが・・・

イッソンとどんどんのツインボーカルが栄えて、曲の展開も目まぐるしく変わって、演奏していて絶対楽しい曲と思われますし、結構この曲をライブで聞くのは多いですね。
ラストライブではテッキンを「ジャガイモみたいな顔の形してるよね?」といじってから、この曲に突入するグルーヴでしたね。
大学時代の友人がこの曲をよく歌っていましたが、この曲をカラオケで歌う人間はそういないですよね笑


3. 欠けボタンの浜

アルバムのリードトラックとしてPVもあり、このアルバムはもちろん、ハスキンを代表する曲としても知られているナンバーです。
上記でも紹介した「後に跡」で、全く日本語の違和感なく新たな引き出しを増やせたハスキンが、更にエモさを増して、長渕風にハーモニカを吹いたりとフォーク色を強めた壮大なバラードソングですね。
そんな感じであるが故にライブでは盛り上がる性質の曲ではなく、みんなが聞き入る感じになり、ちょっとした休憩的な位置づけだったりします笑

個人的にはこの後紹介する「海の原」の方が好きなのですが、これまでこのシーンで主流だった「英語で速い曲」と真逆の「日本語でゆっくりした曲」で足跡を残した、ハスキンを代表する名曲です。


4. D.W.S.

D.W.S.はDon't Weep Smileの略で「泣かないで、笑って」の意味ですね。
なかなかエモくてメロウな曲で、初めてこのアルバムを聞いた時に一番好きだったのはこの曲だった記憶があります。
AメロがハイスタのPLEASE,PLEASE,PLEASEっぽくて好きでしたね。

そんな感じでAメロが非常にカッコいいんですが、1回目のサビが終わった後の「You're On The Other Side Of The Glass」のイッソンーとどんどんのヴォーカルが重なる所が最高にカッコいいです。
そしてもちろんBメロもサビもカッコよくて、バンドとしての充実さを感じさせる曲ですね。


5. ALL AS I,AS I’M ALL

この曲もかなりエモーショナルなロックバラードですね。
冒頭の「Came, Came」を僕はずっと「Game」と勘違いしていましたが、とにかく大人なハスキンの曲で、1stや2ndでは無かった世界観の曲ですね。
改めてこのアルバムの引き出しの多さと言うかを感じさせる、イッソンのヴォーカルが非常に栄える名曲です。


6. BY CHANCE

PVも存在し、欠けボタンの浜と同様にアルバムのリードトラック的な曲です。この曲も超メロウ、超エモくて大好きな曲ですね。
とにかくこの曲は構成が素晴らしいですね。

イントロがちょっと長いんですけど、それがそれで良くて、Aメロでリズムが変わり、Bメロと続いて、また長めの間奏で焦らして、Aメロ、Bメロと焦らして、焦らして、焦らしてサビ1回で終わるという構成が僕好みですね。

やはり何といってもサビが凄い。

I Was Born Human By Chance
Given Life By Chance


たまたま人間に生まれ、たまたま命を貰った

どんどんのビューティフル・ヴォーカルが滅茶苦茶このメロウな歌詞のサビにフィットし、追っかけのイッソンとの対比が美しい。
ビークルのトリビュートのカヴァーも非常に秀逸でした。


7. SKETCH

この曲は正統派メロコアな曲で、前作のPUT ON FRESH PAINTに収録されていても違和感ないような曲なんです。
と言うか、このアルバムはバラエティに富んでおりすぎて、このノーマルメロコアのこの曲が逆に浮いてしまうという現象が起きてしまっています笑
僕は結構好きなんですが・・・


8. STILL IN THE SAME PLACE?

この曲はTHE SUN AND THE MOONのc/wに収録されている曲ですね。
何というか、まぁ普通の曲です笑
そして、これと言って書く事は無いですね笑


9. I’M A TREE

この曲はALL AS I~同様に、スプリッドシングルでリリースされた先行シングル的な曲なんですけど、この曲はかなり好きですね。
このアルバムで下手したら1~2を争うくらい好きな曲です。

メロコア調というかで割とSKETCHにも近く、入りのベースラインとかは3人時代のハスキン的なテイストもありつつ、イントロのギターの重なりとかは4人編成ならではのもので、どんどんのコーラスもいい感じです。

もう少しチヤホヤされてもいい気がしますね笑


10. 海の原

海の原わたのはらと読みます。
欠けボタンの浜に同じく、日本詞の曲ですね。
歌詞がかなり難解というか何というか、かなり昔の日本のトラディショナルな感じの歌詞であり、「葉隠」とかそんな感じの歌詞で、それがいい感じですね。こういう歌詞が好きだったりします。

歌詞にいい感じにメロディが乗って、日本語が栄える感じで非常に秀逸。
曲調もメロウで、展開も色々とあって、かなりカッコいい曲ですね。
この曲から、また次作以降の深みも広がった感じもします。


11. THE SUN AND THE MOON

そして先行シングルのTHE SUN AND THE MOONです。
シングルバージョンと基本は変わらないんですけど、3人→4人になって色々と変わっておりますが、一番違うのはラスサビですね。
Water Closetのアスカが歌っていたパートのメロディがちょっと変わり、どんどんが歌っているんですけど、このバージョンの方が個人的には好きですね。

シンプルな曲なんですが、とにかくこの曲はイッソンのヴォーカルに尽きるでしょう。
もう命を枯らすように、声を枯らして歌う様は本当にエモーショナルですね。
高校時代にタイムスリップする、名曲です。


12. DAY BREAK

そしてラストです。
これまで1stと2ndはイッソンの弾き語りアコースティックでしたが、今回もベースはアコースティック調なんですが、楽器隊も入りバンドテイストと言うか打ち込み的な感じの曲ですね。
そんな感じで乾いた感じのアウトロ的な感じで、このアルバムは余韻を残して終了します。


まとめ

そんな感じで今回も5,000文字くらいで書いてしまいましたが、とにかく懐かしいアルバムですね。
正に高校時代、That's 高校時代と言う感じのアルバムでございましたが、やはり時期的にこのアルバムを聴くとAIR JAM 2000を思い出しますね。

そんな感じで次回は2002年にリリースされた4thアルバム、the steady-state theoryを紹介しましょう。


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