見出し画像

#177 漫画論20|クローズ

「ろくでなしBLUES」「BØY」「カメレオン」「湘南純愛組」「今日から俺は」と、これまでにヤンキー漫画を多く紹介してきましたが、クローズも忘れてはいけません(てかなんで書いてなかったのが不明)


リアルタイムで連載されていた頃は、僕の国ではクローズを読んでいる人間はほぼいなく、連載終わって高校入ってから読んだ記憶がありますが、まぁハマりました。
当時住んでた寮の友達が中途半端な巻のみ持ってたので、全部買ってもらってそこで通して読んだという笑

クローズは僕の姉が引くくらいハマってました。
うちの姉は「ろくでなしBLUESは千秋さえいなかったらいいんだけど、やっぱ女がいないクローズが最高」とかなり熱狂的で、なんか高橋ヒロシのファンクラブか有料会員サイトにまで入る修羅でした。
そして、武装の名前しか出てないメンバーまで分かるハードコア・ユーザーでしたね笑


クローズのあらすじ

どうしょうもない不良が集まる鈴蘭高校という高校を舞台に物語はスタートします。
ここに転校してきた主人公・坊屋春道はとにかく喧嘩が強いんですが、そこでの名声や覇権争いを求めず、降り掛かる火の粉を払う感じで物語は進行します。
最悪の走り屋集団・武装戦線、スキンヘッドの鳳仙高校、他県の愚連隊集団・スネイク・ヘッズ、そして萬侍帝国と、どんどんデカくなる敵の規模。
そして春道達も進級し、3年生になると今度はヤンチャな1年が現れて、世代交代も行われるのがこの漫画の醍醐味です(これは続編のWORSTにも続く)
とにかく終始喧嘩に明け暮れる、そんな作品ですね。


クローズの魅力

とにかく男しか出てこないところと、あとは話の展開が本当にうまい。
主要キャラ同士のタイマンが実は終わっていてからの後日談であったり、勝敗の結果を読者に委ねさせたり、パワーバランスが巧妙だったりで、読んでいる人間を飽きさせずに惹きつける魅力があります。

あとはなんといっても作者・高橋ヒロシの生き様をおまけとかで語っているのがいい。そしてTHE STREET BEATS(ビーツ)とか横道坊主とかを漫画で推しまくって、実際に対面したりして、そしてゆくゆくのクローズ実写化の時には主題歌をビーツに歌ってもらうという、まさに理想の漫画家とバンドの関係性でしょう。
学校の壁の落書きに好きなバンドを書いたりするのも良かったですね。
若手バンドにおいてはあれがステータスにもなっていたらしいですし笑

あとは武装がやはりカッコ良すぎるのが魅力ですね。
武装は出立ての頃はクソ集団だったんですが、龍信が4代目になってからはクソかっこいい集団となります(T.F.O.Aはミッシェルのパクリだろうけど、それがいい!)
今作でも十分かっこいいんですが、続編のWORSTは武装がカッコ良すぎて、ちょっと花組が霞んでしまうのが微妙だったりもしました。


クローズの好きなキャラクターBEST10

10位 テル(藤川輝)

テルは県南5人衆の1人で、敵キャラであるんですが、100%こいつが言ってることが正しいという不思議な出現をしたキャラクターです。
坊主でライダース、両肩に刺青、そして将来はライブハウスを経営したいというイカした夢をもった龍信の五分の兄弟分です。
とにかく非の打ちどころの無い、イカしたキャラクターですね。


9位 リンダマン

作中最強の男・リンダマンです。
無敗の春道が唯一勝てなかった男。
全然悪く無いんですが、とにかく強い。なおかつ礼儀のしっかりした男です。WORST作中の最強の男・花木久里虎と闘っても多分リンダマンが勝つでしょう。
そしてスピンオフを軽く読んだことがあるんですが、まぁひどかったですね笑


8位 桐島 ヒロミ

ヒロミは海老中三人衆のリーダーだったのは今初めて上の画像で知りました笑
登場した際はイケイケだったのですが、気づいたら参謀的ポジションとなり、解説したりルーツを辿ったりと落ち着いたキャラクターになりました。
元々はクールな役所はマコだったんですが、気づいたらヒロミがクールキャラクターになり、作中でもいいアクセントになってましたね。
そして卒業後はボーカルとしてバンドで生きていくというエンディングも秀逸でした。「てか、お前、歌上手かったのか!」と読者がみんな思ったでしょう笑


7位 陣内 公平

陣内公平はメチャクチャいいキャラクターしていました。
突っ張ることをやめられないそのスタイルは、続編のQPで吾妻涼に継承されます(フォルムも似てますが・・・)
そしてやりすぎた、イキリすぎた報いを受けてしまうのですが・・・
ここはクローズ屈指の名シーンです。あの壁とかの演出はなかなか凄い。
ただ「お母ちゃん」という発言はちょっと違和感でした笑


6位 九頭神 竜男

日本で最も悪いチーム「萬侍帝国」のNo.2にして、日本不良界最強の男がこの九頭神竜男です。
とにかくゲキつよで、武田好誠やキングジョー、ゼットン、中島(はやられなかったっけ?)などの新四天王をやっつけるのですが、最終的には春道に破れます。
この時のゼットンの「九頭神竜男が最強の男なら、坊屋春道は最高の男だ。最強が最高に勝てるわけねーだろ」というセリフは何気に名ゼリフですね。


5位 九能 龍信

そして四代目・武装戦線のヘッドの九能龍信(くのう りゅうしん)です。
初登場の頃は三代目・武装戦線の副ヘッドだったんですが、武装は三代目以前と四代目以降で180度変わる集団であり、もっというとなんで龍信は三代目ヘッド(龍信の兄)に盲目的に従っていたのか謎なんですが、とにかく龍信はカッコイイ。
ロン毛でグラサン、ライダース。そしてボクサーを目指すという設定もいいですね。
TFOAは龍信がカッコよくしたと言っても過言では無いでしょう。


4位 村田 十三

村田十三は、前述の四代目武装戦線のNo.2(副ヘッド)なんですけど、まぁこいつもカッコいいんです。
番外編で主役を張るくらい、とにかくクールで渋い男。
ちなみに続編のWORSTにも一瞬出てきますが、完全に本職になってます笑


3位 ドスケン / 小川 研次

ドスケンというあだ名は、小学校時代に借金取りからお母さんを守るために、縦笛の代わりにドスをランドセルに携帯していたことに由来します笑
そしてこのドスケンは僕の実の姉が大好きで、「ま〜す〜こ〜」とか「何やて、鉄生が!?」とか物真似してました。漫画なのでモノマネもクソも無いんですけどね笑

そんなドスケンは関西No.1のチーム・銭屋一家のNo.2。
村田とは五分の兄弟分なんですね。
番外編にしか出ていないのに、かなり愛されているキャラクターです。


2位 阪東 秀人

そして阪東です。こいつが本当にいいんですよ。
序盤のボスキャラとして登場し、卑怯な手を使い、春道にボコボコにされ、
武装編では山崎(作中最悪のゲス)に裏切られ、フェードアウトすると思いきや鳳仙編で復活し、喧嘩でそんな見せ場がないものの、プライドがあり、しっかりと存在感を示すグッドキャラクターでした。
そして、最後がいいんですよ。実はギターを弾けていたらしく、ヒロミをボーカルに誘うという展開ですね。


1位 坊屋 春道

そしてやはりこの物語の主人公、春道が一番好きですね。
恐らく「WORST」という漫画についてものちに語ると思いますが、僕の中で「クローズ > WORST」の評価になってしまっているのは、やはり主人公の春道が強く、カッコいい所が魅力と思ってます(花もいいんだけど、カッコよさが足りないんですよね)

春道は少年漫画の主人公らしく、喧嘩は強いけど名を売るつもりはなく無闇矢鱈に喧嘩を売るわけではなく、降りかかる火の粉を振り払っていると気づいたら最強になっていたというパターン。前田さんとかにも通じる所がありますね。
前述の通り、最強ではなく「最高」の男です。


まとめ

スピンオフとか、映画(ZERO)とかは見たことないんですが、やはり漫画(原作)が一番面白いでしょう。
今見ても普通に面白い漫画ですので、是非チェックしてみてください!






いいなと思ったら応援しよう!