#809 バンド論133|真島 昌利(マーシー)
これまでもhideとか民生とか隆一とかも紹介していますが、バンド論で今回から数回はバンドがありながらも、ソロで活躍するアーティストを紹介したいと思います。
まずは最近パワープッシュで紹介しているブルーハーツとハイロウズのギターでお馴染みの、マーシーこと真島昌利から紹介しましょう。
ソロと言えばこの人、と言っても過言では無いかもですね。
真島昌利(マーシー)とは?
マーシーは1962年に東京都日野市で生まれ、小平市花小金井で育ったようです。幼少期は野球を愛する、どこにでもいるような少年だったようですが、ビートルズを聞いてロックに目覚め、ギターを買って、そこからずっとギターを弾き続けている永遠のロック少年ですね。
ちなみにあだ名のマーシーは「真島」から派生したのか、「昌利」から派生したのか、本人も分かっていない模様です笑
ブレイカーズというバンドで結構ブイブイ言わせていたようですが、85年に解散し、そこからブルーハーツを結成し、ハイロウズ、クロマニヨンズと次々に新しいバンドを結成し、現在は62歳という企業では定年を迎える年齢でありながらも、未だにロックバンドでギターをかき鳴らす、いくつになってもイケてるオジサンですが、その中でもブルーハーツ時代にソロ活動を行い、アルバムを4枚リリースしています。
真島昌利(マーシー)の魅力
僕は昔からブルーハーツやハイロウズが好きな親族がいて、ろくでなしBLUESの愛読者でもあったので、当たり前のようにマーシーというギタリストを認識していましたが、恐らく日本でバンドをやったことがある人であれば、マーシーを知らない人はいないでしょう。
何といってもバンダナが特徴ですが、そのしゃがれた声、独特の言い回し、そして印象的なギターのリフ、全てがオリジナルでカッコいいですね。
僕はハイスタに憧れ、難波のようになりたいと思ってベースを買いましたが、少し前の世代であればマーシーに憧れてギターを持った人は多いでしょうね。
ソングライティング能力も相当イケてます。
ブルーハーツ時代は「TRAIN-TRAIN」という音楽の教科書に載ってしまう名曲や、「青空」「夢」「1000のバイオリン」と未だにCMで使われまくっているヒット曲をドロップ。
ハイロウズ時代は、ハイロウズで最も売れた「青春」だったり、「相談天国」「真夜中レーザーガン」などの曲をドロップしてます。
クロマニヨンズでは「紙飛行機」「ナンバーワン野郎」「エルビス(仮)」など、変わらずに名曲を生み続けています。
更には楽曲提供においても名作を生み続けています。
NO PLANに提供した「大丈夫」もすげー好きですね。
そんな中でマーシーのキャリアの中のソロについて紹介しましょう。
真島昌利(マーシー)の名曲BEST10
10位 夏が来て僕等
ソロ1stアルバム「夏のぬけがら」を名盤と推す声は多く、「このアルバムこそが自分の人生のベストアルバム」という人もいました。
そんなアルバムの1曲目は、少年時代の夏の情景が浮かぶ、まさかのバラードナンバーという所で意表をついてきました。流石マーシーです。
夏の終わりを歌う曲は多いですが、夏の始まりを歌う曲はそんなないかもですね。
マーシーが夏がとにかく好きなのが伝わりますし、「高校野球」「アイスクリーム」「裸足」「花火」という夏の季語が入っているのも良いですね。
9位 ダイナマイトが150屯
小林旭のカヴァーですね。
僕の父親が小林旭が好きでカラオケでよく歌っていたんですが、マーシーも世代的にはうちの親父に近いので、マーシーも幼少期に影響を受けたことでしょう。
原曲は多分聞いたことないのでマーシーバージョンしかしらないんですけど、マーシー節全開でカッコいいです。タイトルがまずカッコいいですね。
8位 夜空の星くず
ロマンチックな3rdシングルですね。
この時期マーシーは「オーロラ」とか「星くず」とか、その辺にロマンチシズムを感じていたのかも知れません。
「好きにならずにはいられない 」
「天の川を2人で渡りたい 三日月のボートに乗ろう」
など、メロウなメロディに甘い歌詞が載った、マーシー節の武骨なラブソングですね。
ちなみにハイロウズ時代にも「天の川」という曲を作ってます。
7位 情報時代の野蛮人
タイトルがまずカッコいいですね。
この曲がリリースされた時にも情報時代の野蛮人はいた推察されますが、今なんてもっと野蛮人だらけですからね笑
Xの世界なんて野蛮人しかいないですし笑
そんな感じのシニカルな歌詞をロックンロールに載せたカッコいい曲です。ドラムがいいですね。
6位 カレーライスにゃかなわない
マーシーのカレー愛は、ハイロウズ時代の「カレーうどん」、クロマニヨンズ時代の「オートバイと皮ジャンバーとカレー」でも物語っているように、かなり熱いものがあります。
そしてこのシングルであり、PVもしっかり作られているんです。
で、曲はなかなか可愛い曲で、マーシーがあえてブリブリな感じで作った曲で、これはこれで深かったりします。
この曲こそ、ジャニーズに提供するべきだった気がしますが笑
5位 GO!GO!ヘドロマン
マーシーが過去に憧れたと思われる、洋楽テイストのロックンロールですね。Johnny B Goodを彷彿させる、ロックンロールナンバーです。
大気汚染や公害などの環境破壊をヘドロマンと擬人化し、そんなヘドロマンを応援するという曲ですね笑
ライブで盛り上がるタイプの曲です。
4位 さよならビリー・ザ・キッド
「夏のぬけがら」に収録されている、これまたメロウな感じの曲ですね。
聞いていると切なくなる感じの曲です。
これまでのブルーハーツ時代には聞けなかった、少年ではなく大人が主語の曲であり、大人の哀愁を歌った曲です。
「今度子供が生まれるよ それでもう俺も終わりさ」の歌詞は切ないですね。
まさに、夏のぬけがらって感じの曲ですね。
3位 俺は政治家だ
この曲は「俺は政治家だ!俺に金をくれ!」と、とにかく傲慢極まりない政治家について歌う曲で、最近で言うと斎藤元彦兵庫県知事について歌った曲ですね笑
この曲もイントロのギターのリフが印象的であり、ハイロウズとかでヒロトが歌ってても違和感ない感じの曲ですね。
歌詞の「デモクラシー でも暮らし良い」とか「Hiding In The Night、金が欲しいじゃない」とか、韻の踏み方が非常に楽しい曲です。
途中の間奏で「ゲゲゲの鬼太郎」とかで遊ぶのも良いですね。
2位 オーロラの夜
オーロラの夜、これほどロマンチックな曲があるでしょうか?
ブルーハーツ時代は「ジャイアント馬場みたいにやってやる」とか、「いつか俺はジジイになる」と歌い、ハイロウズ時代には「落ち着かないならXXXでも吸えよ」とか言って、歌っているマーシーですが、凄く素敵な曲を歌っています。
この曲は冒頭の「今夜川の傍で会おうよ」から、「ポール・ニューマン」「サルバドール・ダリ」、「虹色の瞳」「七色の涙」、そして最後まで全部歌詞がロマンチックで良いですし、メロディも非常にメロウで◎です。
1位 アンダルシアに憧れて
やはりマーシーと言えばこの曲でしょう。
過去にマーシーとken yokoyamaの対談でこの曲について語っていて、曲の存在は知っていたんですが、初めて聞いたのは大学入ってからなんで、2002年以降と記憶してますが、かなりハマってこの曲ばかり聞いてましたね。
とにかくギャングの日常について語った歌詞がカッコいい。
この時点でカッコいいんですけど、つづきます。
そんな感じで曲のギャングの主人公は、お気に入りの子とデートに行こうとしたら、組織のボスから電話があり、ボス曰く「同じ組織のトニーが、敵対する組織のスタッガーリーという男に捕まったから、港で勝負」という展開になり、行かなきゃな・・・と重い腰を上げて倉庫に向かうんですが、この後の歌詞’(サビ)がカッコいい。
カッコいいですね!この歌詞はやばいです!
マッチが歌うには勿体なさ過ぎるカッコよさですよね笑
全部書いちゃいそうなので省略しますが、そのあとの歌詞もカッコいいんです。
「拳銃は俺のパスポート」
「コンクリートにキスをした」
「薄れていく意識の中 俺はカルメンと踊った」
そしてサビは常に同じ歌詞なのも素晴らしいシンプルで凄く良いんです。
ショートフィルムの映画を見ているような、ストーリー仕立ての曲で、マジで素晴らしい。マーシーの最高傑作とすら思います。
だからこそマッチ(略
曲もシンプルなロックンロールでありつつ、スペイン風なフォルクローレなエッセンスもありつつ、そしてサビの山川のりを氏のコーラスが美しく、マジで素晴らしい曲です。この曲はもっと評価されていいですね。
まとめ
そんな感じで思いのほか書いてしまいましたが、やはりマーシーはカッコいいですね。
ソロもしばらくやっていないので、是非また再開してほしい所です。
そんな感じのバンド論ソロ編、次はLUNA SEAの孤高のベーシスト「J」について紹介しましょう。WAKE UP MOTHER FUCKER!