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入学式に想う

教師生活最後の入学式を迎えました。校長の大きな役割に式辞があります。世の中には式辞の虎の巻があふれています。初めて校長職を拝命した時、マニュアル本を購入し、読んでみましたが、読んでいて感動がありません。自分が感動しない話を、子どもたちに話しても心を揺さぶらないだろうと思い、毎回、テーマを決め自分の言葉で語っています。

今回は、卒業式直後から、かつて読んだ本、読みたいと思っていた本などを読み漁り、テーマを決めて、構想を練りました。原稿を作成し推敲に推敲を重ね、出来上がったのが、3日です。

そこから、読み込みを始めました。国語の教師として、小説教材などは、読み込み、自然と感情移入をしながら授業で朗読すると、子どもたちが目を輝かせて聞いてくれます。

高校の教師として初めて教壇に立った学校は、いたずら小僧が多くいる学校でしたが、朗読は静かに聴いてくれたし、読み進めるうちに涙する子もいました。そこが私の原風景です。

今回も式辞を読み進めるうちに、子どもたちの目を見返すと、真剣に聞いてくれているのが伝わってきました。この緊張感を味わえるのも、卒業式の一回となりました。

今年度の卒業生は、私が本校に赴任し、最初に入学を許可した子たちです。普段から様々に声をかけている子たちです。教師生活の締めくくりとして、子どもたちと多くの時間を共有し、式辞に凝縮さえたいですね。

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