BUCK-TICKというバンドの魅力
「最新作が最高」
この言葉を有言実行し続け34年。結成当初から不動のメンバーで活動するモンスターバンド。今回はそんなBUCK-TICKそのものの話を。
僕らはバンドが音楽で紡ぐ物語を読んでいる
長きにわたり生き続けているバンド、BUCK-TICKみたいなバンドは世の中的にはビジュアル系と括られるのでしょうが、そういう人たちの音楽は歌詞が一読した限りでは解釈が難しかったりします。故に結構メロディーやら音でまず興味を持つことが多い(少なくとも個人的には)
BUCK-TICKも多分に漏れず、楽曲そのもの、容姿、雰囲気、ライブでのステージングと言った感じでのめり込んでいきました。
その中でもやはり目を見張るのはフロントマン櫻井敦司の存在感。
類まれな容姿、はもちろんなんですが、何より凄いのは表現力。
この人程楽曲内の登場人物になり切って、演じながら歌う人はなかなかいないんじゃないかなと。
時にはドレスをまとい踊ってみせたり、時には髭の女装歌手だったり、ライブとなればガーターベルトだって履く!これはなかなかマネできるものじゃないです。そんな櫻井さんの姿を見ていると自然とその背景に物語が見えてくるような気がします。
そしてここで歌詞、本当に歌詞を気にしだしたのは最近かもしれない。
でもあまり直接的な表現がされているわけではないんです。だからこそ読み手の解釈にゆだねられるところが大きい。
これって実は大事な要素だと思います。
流行りの音楽(という言い方自体おじさんくさくて嫌だけど)、巷で良しとされる音楽たち。もちろん聴きなじみがいいし、素晴らしいと思うけど興味を持てない理由は”あまりにも”な、その”分かりやすさ”にあるような気がします。
どういうことかって情景はよく目に浮かぶんですが、そこに”共感”を産むかどうかってなると難しくなってきます。刺さっても多分ほんとに一定層だけ。もっと言うと、果たしてその曲が刺さっている一定層は今聴いている音楽を将来聴き続けているのだろうかってなると、多分歳を追うごとに合わなくなってくるんじゃないかなと。共感できなくなってくると思う。
ここが大きな違い。
確かにBUCK-TICKなんかも歌詞だったりは分かりづらい部分があるかもしれないけど、聴き手側が「どういうことなんだろう」と考えながら曲を聴く。そうすると聴き手なりの解釈で世界は拡がります。そして聴き手に物語が寄り添ってきてくれるんです。だから聴き手それぞれの感動がそこに訪れるのです。
それを強く感じたのが「LOVE PARADE」という曲。
この曲はものすごく優しい、綺麗で美しい曲。バンド25周年記念で制作されたドキュメンタリー映画の主題歌として書き下ろされたところもあり、これまでの感謝なんかも含め、これからも続く”PARADE”を曲にしてくれたような印象だったんですが、どのライブかは忘れてしまったんですが、ボーカル櫻井さんは仮面を手にしながらパフォーマンスをしたのです。
確かに歌詞の中に「仮面の下で泣き笑う」とあるんですが、このパフォーマンスを見た瞬間に
「もしかしたらこの優しいパレードそのものも虚構、裏があるものなのかもしれない、この優しさも実は…」
と思ってしまったんです。
それだけこの人の身振り手振り一つで曲の印象を左右してしまうくらい、圧倒的な存在感、それが櫻井敦司という男。
でももちろん、それだけではありません。演者が光るのはもちろん舞台が完璧だから。そう、楽曲です。
とまぁ、想うことを徒然なるままに書き綴っていたらあっちゃんのことだけで長文になってしまうので、楽曲面に関してはまた今度。
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