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闇にも表情がある。~「凍える」が伝える冷たさと温もりと表情~
♪「凍える」/BUCK-TICK
聴けば聴くほど”凍える”ような闇に落ちていきそうな、でも不思議と心地いいような…闇。
闇、というとどうしてもマイナスなイメージが付きまとうんですが、意外とそこにはいろんな感情が潜んでいるみたいです。
僕はこの曲を聴いて
「闇にも表情があるんだ」
ということに気付かされました。
「死んでいる 生きてもいるか うんざりする もううんざり」
僕自身ここまで深く思うことはないけど、もちろん生きていれば辛い瞬間なんていくらでもあるから、ここまで気持ちが堕ちてしまうことなんて容易にありそうだと思う。
「堕ちていく夢現 沈みたい ただそれだけ」
と思うほどの夜。多分主人公はもう「死んでいるか生きているかも分からない」ような状態を”終わらせたい”とさえ思ってるんだろうなって。それを”罪”だなんて言わないでほしいって。
でもそこまで思っていても、なんだろう、曲の雰囲気なのか、そういう人ほど実は”生への渇望”が誰よりも強いんじゃないかとも感じるんですよね。
だって
「生きたかった世界」があるわけだから。
この曲で垣間見える闇には登場人物の辛さであったり、逃げ道としてそれを包み込んでくれる優しさだったり、闇の中に確実に”生きている温もり”が存在しているんですよね。
でも普段なら闇って冷たい、不気味な、そういうイメージだったので、
実は闇でさえこんなに表情があるんだなんてこの曲を聴くまでは気づきませんでした。
ただ真っ暗のようにしか見えない”闇”でさえ表情を感じさせるバンドのソングライティング能力とそれを圧倒的な存在感で表現するフロントマン櫻井敦司の素晴らしさ。
是非、知らない人にも聴いてほしい、触れてほしい世界です。
僕は今日も仕事が大変だったので、闇に「ねんねころりよ」と堕ちていきたいと思います。
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