インタビュー|ママコミュ!ドットコム 代表 出水眞由美さん
ママコミュ!ドットコムを創設する前はどのようなお仕事をされていたのでしょうか?
ママコミュ!ドットコム代表、日本防災士機構認証防災士の出水 眞由美です。
私は2014年、自らの子育て経験をきっかけに、ママ友の関係を超えて、自分らしい生き方や働き方を真剣に考え、お互いに応援し、支え合えるママたちのコミュニティ「ママコミュ!ドットコム」を立ち上げました。
前職では防災ではない分野の仕事をしていました。外交官や起業家、芸術家、留学生など、多彩なグローバル人材と共に、市民レベルでの国際交流・国際協力の推進を支える立場で仕事をしていました。ご縁があった人たちはみんな、様々な国で様々な経験を通してキャリアを磨き、文化の違いを軽々と乗り越え、颯爽と仕事に向きあう超一流の人たちばかりでした。
仕事を通して彼ら彼女らの生き方にふれ、学んだこと。それは何事においても「自分に自信を持つこと」、そして「自分の人生に責任を持つこと」でした。
今、私は防災の世界に身を置いていますが、この2つのことは常に念頭に置いています。
災害に対するレジリエンスを高めることや防災の重要性について教えて下さい。
私たちが暮らす日本は世界有数の災害大国。これまでにも大きな災害を幾度となく経験し、そのたびに人々は心を寄せ合い、力を合わせて苦境を乗り越えてきました。災害の数だけ悲しく悔しい経験を重ねた私たちは、その経験を力に変え、世界有数の「防災大国」として災害に苦しむ多くの国の人々を救うことができるのだと信じています。
いくら防災研究や技術が進歩しても、災害そのものを無くすことはできません。
しかし、災害に対する強靭さ、すなわち「レジリエンス」は高めることができます。レジリエンスは私たちを守るキーワードとしてますます重要になってくるでしょう。
そして、「地球沸騰化元年」の今年。
これからの100年は、きっとこれまで経験したことのないような地球環境の激変と、それにより引き起こされる未曾有の大災害が待ち受けているのでしょう。
そんな時代に生きるのは私たち大人だけではありません。
むしろこれからの長い人生を力強く生きていく子どもたちこそが防災を生きる力として身につけていくべき「必修科目」だと私は考えています。
いつ、どこで、どんな災害に直面するのか、誰にもわかりません。
どんな状況であっても力強く生き抜くために、そして、自分の人生を災害で終わらせないために必要なのは、まず自分のレジリエンスを磨く、「一生モノの防災力」を身につけることから始めませんか?
BUD設立への思いとBUDが目指す社会、そして2025年大阪関西万博における防災への取り組みについて教えてください。
南海トラフを震源とする巨大地震が近い将来起きると言われています。
これまで経験したことのない大きな地震と津波が多くの人の命を、そして私たちの未来を奪い去ることのないよう、私たちができるのは「防災」しかありません。
私は、防災の大切さをもっと知ってほしい。
防災に、より多くの人に関わってほしい。
防災を、自分ごとにしてほしい。
防災を、もっと身近なものにしたい。
防災を、もっとおしゃれに伝えたい。
なぜなら、一人ひとりが災害から自分の命を守ることができたら、
「災害死ゼロ」が達成できるのです。
(災害の規模は死者数で表されることが多いのです)
どんな巨大な災害でも人が死なない、そんな未来が実現できて初めて、
防災はその役割を果たしたことになるのです。
そんな未来を夢見る仲間が集まり、
2023年8月、防災をデザインで考えるユニットが生まれました。
その名も「防災ユニバーサルデザイン」=BUD。
防災、デザイン、ビジネス、社会貢献など、様々なプロフィールを持つクリエイターが出会い、「TEAM BUD」は生まれました。
私たちがめざすのは、
あらゆる災害から、人命を守り、街を守る。
持続可能かつ日々発展する防災社会を作ることです。
2025年大阪関西万博には世界中からゲストがやって来ます。
史上初、海の上の万博は私たちに夢いっぱいの未来を見せてくれるでしょう。
私たちが取り組む防災は万博のテーマである「いのち輝く 未来社会のデザイン」を体現するアクションとして、万博の安全に貢献します。