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貝と人のくらし

小学1、2年生の頃、両親と兄とで高知県の足摺岬へ家族旅行しました。
その中で記憶に残っているのが、お土産店で買った「貝殻詰め合わせ」を大事そうに持ち歩いていたことです。

あの旅行に行っていた当時の自分の分身が今、私の前を歩いています。貝殻に魅せられて「西宮市貝類館」にやって来た子供たちです。
親御さんに連れられた子供たちは、皆、興味津々で館内を周っていました。

世界の貝類約2000種5000点が展示されている貝類館。あるコーナーでは、ケースの中に数えきれないほどの貝殻が敷き詰められています。まるで宝石箱のようです。

貝は昔から人との関わりが深いとされ、平安時代から伝わる「貝合わせ」は優雅だし、絵画「ヴィーナスの誕生」にも貝が描かれています。武田久美子さんの「貝殻ビキニ」もあるぞと思いましたが、さすがにその記述はコーナーにはありませんでしたが。

カタツムリがエサを食べているのを初めて見ました。こんにゃくを食べているようでしたが、解説ではコンクリートに含まれるカルシウムが好きなようで、普段コンクリートにいるカタツムリは実はコンクリート自体を食している事実を知り、心の底から驚きでした。

あとは貝を含めた地域の自然。西宮は阪神地域に貴重な浜が存在し、歴史を含んだ自然を感じられる場所が残っていると知り、見直しました。

実は貝類館の一番の目的は堀江謙一氏のヨット「マーメード」だったのですが、内部はもちろんのこと、艇の前にも立てず、少し残念でした。でも、そんなことを気にすることがない程、貝類館の展示に夢中になれました。初心に戻った懐かしい気分に浸ったのでした。

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