見出し画像

映画は映画館で見るもの。〜3月のライオン 後編〜


映画は映画館で見るもの。〜3月のライオン 後編〜
※ネタバレを含みますのでお気をつけてください。

泣けるシーンの演技力が最高

前編はこちら


演技力最高!内容最高!だった、前編に加え後編では姉妹の父親として伊勢谷友介が出てきます。
こちらも、漫画原作以上にピッタリの配役で演技力も申し分ありません。

が、しかし

後編は気軽に人に勧めにくいです。
というのも、後編は将棋の熱い闘い。ではなく、三姉妹と香子姉の話が大々的に前に出てくるストーリーですので、家族愛や人と人の距離感がメインの話になります。
確かに3月のライオンは、将棋の熱さと家族の愛の話なんですけど、前編後編で分けてしまうと…ちょっと後編が重たいかなぁ…と印象を受けました。
前編のような熱い将棋の対局が見たい!という方には、思ってたのと違う!となるかもしれません。
あと、各棋士と林田先生の出番が少な目といった印象です(原作と同じく、林田先生は良いシーンをかっさらっていきますけど)

気になったのが、原作よりも姉妹の主人公桐山くんに対する当たりといいますか、態度がかなり冷たいかなぁ?と。
確かに原作でもそんな雰囲気ですけど、そこまでの態度ではなかったよ…お姉ちゃんもっと優しかったよ…。
ちょっと!桐山くんかわいそすぎる!前編でもかわいそうだったのに…後編なんて救いようがないじゃないか!と気分になります…辛すぎる。

ちなみに後編は、前編ではあんなにゆっくり丁寧にやっていた原作の内容が、後編ではかなりの詰め込みっぷり。
感情移入すれば、かなり感動的と言いますか、『ええええええぇ』となるシーンも。
詰め込み駆け足の後編では、ちょっと拍子抜け。
結構好きなシーンだっただけに、なんだかあっさりとしてしまい少しだけ寂しさを感じました。
原作は原作、映画は映画、として基本的には割り切って見ていますが、さすがに後編の話は是非原作を読んで補完していただきたいです。
三姉妹と父と桐山くんで会話するシーンは、映画と漫画では全然違う印象を受けると思います。

少し批判的な意見を並べてしましましたが、前編に引き続き配役・演技共に最高の映画なので、完全に引き込まれて観てしまいます。
もしかすると、姉妹の当たりが強く感じたのも、原作以上の演技力による迫力でそう感じてしまったの可能性もあります。お姉ちゃん怖いよ…って…。

内容はかなりの詰め込みにはなっていますが、それでも内容の取捨選択が巧い映画ですので、内容ペラペラ!になっていないのはさすがです。
確かに原作が好きだと、えー?ここのエピソードないのー?こここうするのかー!というシーンが後編は多々あります。
ただ、原作を見ていなくて映画から入った人には、何も問題なく観れる展開になっていますし、きっと駆け足展開には感じないと思います。
前編・後編を通して、3月のライオンは、熱さと愛の内容というのが映画で分かるようになっています。
前編・後編合わせて5時間ぐらいある作品ですが、各キャストの演技力と脚本のおかげでダレることになく、その世界に没頭出来ます。
前編は前編で完結していると書きましたが、後編は前編を踏まえてという内容になっておりますので、是非とも前編・後編見ていただきたい作品です。


この映画から得られる教訓は
二部作はやっぱり一部を超えられない。

------

映画「3月のライオン」公式サイト
http://www.3lion-movie.com/

いいなと思ったら応援しよう!