#コラム
『ボヘミアン・ラプソディ』レビュー【緊急転載】
※鰯崎 友 個人noteの記事と同内容です。
エンドロールがおわって、劇場に明かりが灯った瞬間に、拍手がおこった。誰もがこの映画の余韻に、1秒でもながく浸っていたかったのだと思う。いい年したおじさんやおばさんが、涙でくしゃくしゃになった顔を、少し恥ずかしそうにうつむけながら、ゆっくりと席をたつ。
いや、泣いていたのは彼らだけじゃない。私も泣いていた。妻も泣いていた。クイーンの歌を素敵だとは思っ
『ざっくり紙のことがわかるコラム』
noteで作品を発表している方なら、自分の名刺やチラシ、フライヤーなどを作ろうと考えたこともあるのではないでしょうか。私も最近、自分のブログを人に紹介するときに、こういうものがあればいいなあ、と思ってます。口頭で「ブログやっています」って伝えるのもそれはそれでいいんですが、名刺がさっと出てくると、やっぱりかっこいいですよね。
また、自分の名刺のデザインを考える、というのは、とても楽しいものです。
世界の競馬ファンがざわざわしている 【おそらく聞いたことがない話】
今年、世界の競馬ファンがざわざわしているのをご存じだろうか。ある1頭の馬と、その子どもたちについて、である。
ディープインパクト。名前を聞いたことのある方もいらっしゃるだろう。生涯成績14戦12勝。獲得賞金約14億5000万円。サラブレッドの世界ランキングで年間1位を獲得したこともある。コンビを組んだ武豊騎手は、その乗り心地を、「走っているというよりも、飛んでいるような感覚」と語った。日本産の馬
大谷翔平と愉快な仲間たち 【先発投手編】
最近、私の個人ページにて、ロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平選手のチームメイトを紹介した。今回は、さらにそのつづき。エンゼルスの先発投手陣について見ていきたい。例によって、括弧内の成績は’17年度のもの。動画はエンゼルス公式サイトより。
日本プロ野球でいうとどの選手に似ているかについても併記するが、MLBとNPBでは投手が操る球種の違いが顕著なため、投球の内容が似ている投手を探すのは難しい。あく
線でマンガを読む・新学期直前スペシャル『唐沢なをき』
唐沢なをきのデビューは1980年代半ば。失礼ながら大ヒット作というのはないけれども、知る人ぞ知るギャグマンガ家として、今日に至るまで非常に長期間活躍している。短命に終わったり、途中からストーリーマンガにシフトすることの多いギャグマンガ家のなかで、この息の長さはおどろくべきものだ。タフさでいえば、中日ドラゴンズの岩瀬投手にだって匹敵するだろう。
唐沢の近作『まんが家総進撃』には、一般社会の常識から
大林宜彦『花筐/HANAGATAMI』【おそらく聞いたことがない話】
以前、大林宜彦監督と食事をご一緒させて頂いたことがある。『転校生』や『時をかける少女』『SADA〜戯作・阿部定の生涯』『この空の花 長岡花火物語』などの日本映画史に残る名作や前衛作品を拵えたマエストロに、学生だった私は、「映画を作るとき、いちばん大事にするのはどのようなことですか?」という稚拙な質問を投げかけた。監督はにっこりと微笑んで、言った。
「心臓の音を聞くんだよ」
ゆっくりと両手を
線でマンガを読む【おそらく聞いたことがない話】
2018年冬アニメが続々スタートし、好きだったマンガがTVアニメ化された!という方もいるだろう。「でもなんか原作と雰囲気が違うなあ…」とがっかりすることも。
その理由のひとつとして、マンガとアニメの描線の違い、というのが考えられる。Gペンや丸ペン、サインペンにボールペンなどの画材のチョイスや筆圧、さらにデジタル処理など、マンガ家は試行錯誤を繰り返し、自分だけの線を生み出すものだ。その線の雰囲気をア
人間にとって健康とは何か【おそらく聞いたことがない話】
斎藤環、という人をご存じだろうか?
たまにテレビにも出演しているから、そこそこ知名度はある、と言えるかもしれない。
精神科医で批評家、1998年に『社会的ひきこもり――終わらない思春期』という本を執筆しており、「ひきこもり」というワードを広く一般に認知させた人物なのだ。
臨床医として、ひきこもる人々のケアと支援を行いつつ、そこで得た経験で批評家としてひきこもり問題を分析するという、社会的に言ってと