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【餃子3種の食べ比べ!】“世界の台所から” 中央アジア編(2023年10月メニュー紹介)

こんにちは!
ボーダレスステーションです。

家庭料理にはその地域や食べている人々のストーリーが詰まっています。
世界で作られている家庭料理が、その土地の文化や生活、価値観に触れていくきっかけに。
“世界の台所から”では、そんなメニューを地域ごとにお送りしています。




世界から愛される食文化、餃子

今月の“世界の台所から”には、中央アジアの餃子3種が登場!

突然ですが、みなさん!
餃子はお好きですか?

食べるのもさることながら、家族や友人と一緒に包むのも楽しい餃子。
こだわりのお店を食べ歩いたり、家で餃子パーティーをしたり、忙しい日には冷凍餃子を焼いて食べたり。
餃子は中国から日本に伝わったものですが、私たちの食事のさまざまなシーンに深く浸透し、今ではgyozaという名前で世界に知られるようになりました。

そんな餃子の仲間が世界中にいると聞いたら、食べてみたくなりませんか?

「世界の餃子」と聞いて、通な方はいくつも思いつくかもしれませんね。
イタリアのラビオリから、南米のエンパナーダまで、世界各地にはその土地の色を反映した餃子があります。

というわけで、10月の“世界の台所から”特別メニューでは、世界の餃子を味わってもらいたいという想いから、中央アジアにフォーカスして三種類の”餃子”の食べ比べセットをご用意しております!
この地域は、小麦の原産地に近いことに加えて、遊牧に根差した肉食文化圏なので、「肉の餡を小麦粉生地で包んだもの」のバリエーションがとっても豊富なんです。
シルクロードの交易路上にあるので、この地域を経由して東西の餃子文化が行き来したのだろうかなどと考えるのも、夢が膨らみますよね。

このnoteでは、現在“世界の台所から”中央アジア編で提供中の絶品餃子3種をご紹介します!

中央アジアの餃子3種

「チュチュワラ」

ゆでた餃子の皮はもちもち食感に!

チュチュは「小さい」という意味で、日本の餃子よりだいぶ小さく包みます。
たくさん包み作ったものをゆで、サワークリームなどをかけて食べます。

ゆでる以外に、結婚式や人が集まる時は、スナック感覚で食べられるよう揚げてテーブルに並ぶことも。
ハレの日にもケの日にも登場するのです。

ウズベキスタンでは、こんな話を聞きました。
「チュチュワラは、近所の人と集まって包むこともあるんだよ。一人だと大変な作業も、おしゃべりしながらだと楽しめるからね」

同じものがロシアではペリメニと呼ばれ、こちらは大晦日に家族総動員で包んで、新年数日間食べ続けるのだとか。
餃子を包む文化も、親近感を感じますね。

餃子×サワークリームという、きっと初めての味わいを楽しんでみてください!

「チェブレク」

揚げてあるのでしっかりとした食べ応えも!

チュチュワラが「小さい餃子」ならば、チェブレクは「大きい餃子」
手のひらいっぱいに広げた生地に、肉餡をうすくのばして包んで揚げます。

家でも作りますが、片手で食べるのにも便利なので、ファストフードとして売られていることも。
見た目はボリューミーですが、肉が薄いので案外軽くて食べられてしまい、「若い男なら5個くらい食べてしまうよ!」とのこと。

一つで食べ足りなかったら、ぜひぜひお気軽に追加注文してくださいね!

「サムサ」

コロコロっとしたビジュアルがかわいい!

「サムサ?サモサじゃないの?」と思われた方、鋭いですね……!

「サモサ」はインドの軽食で、三角錐形の揚げスナックです。
一方中央アジアの「サムサ」は、窯やオーブンで焼くものが普通。
中央アジアからインドに渡る家庭で現地に合わせて変化したようで、中身は遊牧文化の強い中央アジアでは肉あんであるのに対し、宗教的に菜食者の多いインドではじゃがいもカレー。
サモサとサムサは、似て非なるものなのです。

サムサは生地の作り方も面白くて、薄く薄くのばした生地に油脂を塗ってくるくると丸め、輪切りにしてつぶしてさらにのばすので、焼き上がりはパイのようにさっくりな層ができあがります
現地の石窯タンディールで焼いた焼き立てには敵いませんが、インドとの違いを楽しみながら味わってみてください。




毎月特定のエリアを決定し、世界各国の味をお届けしている“世界の台所から”。
このnoteを読んで、「中央アジアの餃子3種をぜひ味わってみたい!」「ボーダレスステーションの活動もなんだか気になるぞ?」と思ってくださった方は、ぜひ東京都浅草橋にあるボーダレスステーションを訪れてみてくださいね!

◆メニュー監修

世界の台所探検家 岡根谷実里さん

~プロフィール~
大学では、国際協力を志し土木工学を専攻。その後、留学や3ヶ月のケニアでの滞在(インターンシップ)を通して、食の持つ力に興味を持ち、畑違いとも言える食関係の会社への就職し、その後独立。
世界各地の家庭の台所を訪れて一緒に料理をし、料理を通して見える暮らし
や社会の様子を発信している。クックパッドニュース等で記事やレシピを連
載中。また、全国の小中高校への出張授業も精力的に行なっている。
訪問国/地域は60以上。
著書「世界の台所探検 料理から暮らしと社会がみえる」
日本語版監修「世界の国からいただきます!」

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