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Marinaの英会話講座#1:「Yujiはなぜ英語を学びたいの?」


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マンガでは表現しきれなかった部分をシェアしていきたいと思います。

最初に彼女は私にロシア語を教えてくれたのですが、その後英語に関してもアドバイスをもらっていたのです。

このシリーズでは、ロシア語で教えてくれた要素も交えながら、ストーリー形式でお伝えします。

実は、この「どうして英語が上手になりたいのか?」という問いは非常に重要なものなのです。

それでは、MarinaとYujiの英会話講義、第一回です。

* * *

Marina「さてミスター・ヒデムラ。あなたはなぜ英語をやりたいのかな?」

ビリヤードをしながらの会話だった

Yuji「う~ん・・・文化を知りたいからかなぁ」

Marina「例えばどこの?」

Yuji「カナダとか(←仲が良いカナダ人の留学生がいた)」

Marina「カナダの文化が知りたいの?」

Yuji「うん」

Marina「でも多分Yujiはそこがモチベーションじゃないと思うな。だって、Wikipediaでカナダの文化調べた?

Yuji「・・・。確かに調べてないな・・・。」

Marina「でしょ。笑 なのできっとYujiは文化に興味があるわけではないと思う。でも大丈夫よ!きっとカナダ周りにヒントがあるから。」

Yuji「今思ったのは、仲が良いカナダ人のヤツともっとつるみたいのかも?」

Marina「あ、同じキャンパスにいるのね。でもすごいじゃん、仲いいから英語で話してるんじゃ?」

Yuji「あ、カナダ人だけど日系で、日本語もペラペラなんだ」

Marina「ってことは、別に日本語で話せばいいんじゃ・・・。」

Yuji「・・・。確かに。」

Marina「大丈夫よ!きっとその近くに答えがあるわ!頑張ってYuji!Go Go!」

Yuji「うーん。うーーーん。

ああーー なんか分かっちゃったかも。

オレ、その留学生と英語でペラペラ話しているところを、同じキャンパスにいる、気になるあの子に目撃されたいってだけかも・・・。

こんなんじゃ英語とかじゃないよなぁ・・・。」

Marina「Yuji!それこそがあなたのモチベーションよ!」

Yuji「どういうこと??」

Marina「そのままの意味よ。あなたのモチベーションは、『その留学生と英語でペラペラ話しているところを、同じキャンパスにいる子に目撃されたい』ってことよ。」

Yuji「??」

Marina「うーんと、言い方を変えるとね。要はその子に『ワオ、ゆーじって英語話せたんだ・・・!格好いい!』って思ってもらえたら良いってことでしょ?」

Yuji「・・・なんかそうやって言葉にするとすげー恥ずかしいけど、まぁそういうことだな。」

Marina「なら、その状況を達成するためだけの努力をすれば良いのよ!安心して、こういう心に根差したモチベーションの方が絶対うまく行くから。きっと3ヵ月で達成できるようになるわ」

Yuji「えぇ。三ヵ月で??ペラペラに?」

Marina「聞いて。あなたのモチベーションは「留学生と英語でペラペラ話しているところを、同じキャンパスにいる子に目撃される」ということでいいのよね?

Yuji「うん、正直なところそれが一番盛り上がるな。」

Marina「ということは、あなたの目標を「留学生と英語でペラペラ話しているところを、同じキャンパスにいる子に目撃される」というものに設定すればいいのよ。」

Yuji「なるほど?でも、じゃあやっぱり英語がペラペラじゃないと。」

Marina「ノンノン。違うのよ。あなたが英語に関して具体的にリーチするレベルは『5分間の、台本に基づく会話をネイティブのように話す』ということ。ただし、発音も、表情も、ジェスチャーもね。ちょっと例を見せるわね。」

彼女はペンを取り出してこう言った。

"This is a pen. Right? This is a pen."

「これはペン。そうでしょ?これはペンなの。」

母国語がロシア語であるエストニア人の彼女は、まずひどいロシア語訛でそう言った。

そして、次はこのように言った。

"This is a pen. Right? This is a pen."

全く同じことを言った

ただ、二回目は、それはそれはネイティブのように聞こえる発音でそう言った。

Marina「分かったかしら。私は全く同じ内容を英語で話したけど、どっちの方が『あ、この人英語が話せる人なんだ』って思った?」

Yuji「すげー。圧倒的に後半だな。いや、こんなにも違うのか。」

Marina「英語が話せると認知されるかどうかなんて、文法も単語もあまり関係ないわ。結局は雰囲気によるものなの。

雰囲気は発音と表情とジェスチャーで構成されているわ。

そして、それはトレーニングによって数カ月で習得できるものなの。」

当時20歳の私は、16歳の彼女のその説明を聞きながら、こんな分析ができるこの人は何者なんだろう、と考え始めていた。

「達成すべき目標があって、それを細かいところまで分ければ、一つ一つを達成していくのはそれほど難しいことではないわ。それこそ、このThis is a pen.をネイティブのように発音するのには、毎日5分、30日間もやれば、きっとできるようになるでしょ?」

確かに、This is a pen.というワンフレーズだけであれば、ネイティブのように発音するのは可能かも?と思うと同時に、

私にはどうも「でもやっぱりネイティブか天才じゃないと無理なんじゃない?」と思うところもあったので、そう言ってみた。

すると彼女はこう言った。

「発音に関しては、確かに具体的に教える必要があるわね。でも、今日は一つの事に集中して。

今日のレッスンは「なぜ自分が英語をやりたいのか」を明確にして、「ある期間以内にどんな状況を達成していれば、なりたい自分に近づけるのか」というのを見つけること。

Yuji、あなたは今日それを見事に達成したわ。おめでとう!」

Yuji「え、そんなんでいいの?」

Marina「そうそう、『そんなんでいいの?』と思えるぐらいのスモールステップがいいの。上達に向けて確実に前進してることが大事なのよ。逆にどんなに努力していても、それが成長に繋がっていないのだとすれば、その時間は無駄って言えるかもしれないわね。」

この記事を書いている今私は41歳だが、16歳の子がこんなことを言えるというのは、やはり彼女は類を見ない努力家でもあったのだが、同時に上手に努力を重ねることができる天才でもあったのだろう。

Marina「というわけで、今週のYujiの宿題は、まずその留学生の人との5分程度の会話の台本を用意してね。」

Yuji「日本語でいいの?」

Marina「日本語で書いて、翻訳ソフトで英語にして、それを留学生の彼に添削してもらうのがいいと思うわ。あとついでに、その台本を録音してもらって。」

Yuji「分かった、そうしてみる!」

この時、私は想像すらしていなかった。実はこのワークに、語学学習の真髄が隠されていたということに・・・。

関りは今でもあるが、Marinaはつくづくすごい人だと今でも思う。

次回へ続く

* * *

いかがでしたか?

英会話学習において・・・というよりも、何事もスキル取得においては、

・なぜそれをしたいのか。
・実際にどんな状況を達成すれば、自分が盛り上がるのか。

を明確にすることで、取り組むべき内容が決まってきます。

・点数を取りたいのか。点数だとすれば、なぜ点数を取りたいのか。
・点数が上がれば「自信」が持ててハッピーになれるのか。
・海外で雇用されたいからか。海外出張に行くような仕事がしたいからか。
・未来の目標が海外出張だとすれば、3ヵ月後の目標はどこにあるのか。
・海外出張の、個人的に作れる「小さい実績」とはどんなことか。
・社内で「英語が話せる人」と認められると良いことがあるからか。
・だとすれば、そのように認知されるにはどのような状況だと良いのか。

人によって、置かれた状況や目指す目標は全く異なります。
すると、当然それに向かって取るべき手段も大きく異なります。

「達成したい状況」を目標として設定する。

それが、英会話マスターへの第一歩です。

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