Marinaの英会話講座#4.「英語を話したければ、使う語彙数を減らして」
「英語で留学生と話している姿を、気になるあの子に目撃される」という不純度100%の動機で、Marinaから英会話を習い始めたYuji。
前回(Marinaの英会話講座#3.)から、ユーモアを交えてなんとか会話を始める練習を始めた私は、一つの壁に直面していた。
語彙が少ないことだ。
その事を彼女に言うと、衝撃的な答えが返ってきた。
「英語を話したければ、使う単語を減らして」とーー。
それでは、MarinaとYujiの英会話講座#4のはじまりはじまり・・・
* * *
Marina「分かる分かる。言いたいことがあるけど、それをがうまく訳せなくて、言葉に詰まってしまうってやつでしょ。」
Yuji「そう、そうなんだよー!え、だからその時に「この単語知ってれば・・・」てなるんだけど、違うの?」
Marina「まぁ、もちろん知ってればそれに越したことはないわね。」
Yuji「やっぱりそうだよね。」
Marina「でも、やっぱり語彙数は絞るべきだわ。」
Yuji「・・・?」
Marina「まず事実から言うわね。日常会話で使われている80パーセントは、350語だけで構成されているの。」
Yuji「え、そうなの?」
Marina「もっと言うと、こんな感じね。」
ネイティブの大人が知っている英単語はだいたい30,000単語あるって言われているわ。1,000語増やすと10%。更に1650語増やして8%。残りの29,350語に関しては、単語が出てくる確率は2パーセントぐらいなの」
Yuji「マジか!そう考えると、確かに語彙力増やす労力のコスパは悪いかも・・・?」
Marina「少なくとも、初級者の段階ではね。この前『英会話は口を使ったスポーツだ』って言ったの、覚えてる?」
Yuji「良く覚えてるよ!なるほどなぁって思ったから。」
Marina「Yujiはサッカーが好きよね。色んなフェイントがあると思うけど、もしあなたが初級者だったら、色んなフェイントを覚える?」
Yuji「あーなるほどね。いや、初心者ならまずは基本的な事を確実にして、その基本を色んな場面で使っていく方が良いと思う。」
Marina「Bingo!私はサッカーのことは良く分からないけど、きっと同じだと思うわ。」
そう言って彼女は、私にパソコンのスクリーンを見せた。
簡素化のワーク
そこには、なんと日本語でこう書かれてあった。
Marina「翻訳機で訳したけど、意味は分かる?」
Yuji「うん、パーフェクト。」
Marina「おっけー!じゃあ、その内容を英語で私に伝えてみて。」
Yuji「ええ!むずっ?!」
Marina「だよね~。でも、もしこれならどう?」
彼女は再び私にパソコンのスクリーンを見せてくれた。そこには日本語でこう書いてあった。
Marina「どう?これなら英語にできるんじゃない?言って見て。」
Yuji「In Japan, everyone works hard. This situation is crazy!」
Marina「さすが、一瞬でできたね!」
Yuji「まあこのくらいなら・・・」
Marina「さて、ここで質問ですミスター・ヒデムラ。ここにある日本人がいて、このスクリーンに書いた文字を、さっきYujiが訳した通りに、瞬時に言えるとします。
と言えるとします。でもあなたは、英語が出てこない。2人の違いはなんでしょう?」
Yuji「ええっと、、、英語力かな??」
Marina「ぶっぶー。
もう一度聞くね。
「日本で。みんなハードワーク。このシチュエーションはクレイジーだ。」
これなら、Yujiは一瞬で英語にできるのよね?」
Yuji「うん、これなら行ける。」
Marina「ということは、こういうこと。
「日本は過酷な労働環境は常軌を逸している。」
↓
「日本で。みんなハードワーク。このシチュエーションはクレイジーだ。」
この時間に差があるの。
それだけの違いよ。
Yuji「確かに。日本語を簡素化するかどうかだけの違いだ。」
Marina「さあ、そこでもう一つ質問です。
ミスター・ヒデムラと、この彼との差。これは、果たして「英語力」の差でしょうか?」
Yuji「・・・英語力の差じゃない!」
Marina「その通り!」
Yuji「ということは、この簡素化までのスピードを速めれば・・・」
Marina「そ。言いたいことがあるけど言えなくて、言葉に詰まるということは少なくなるってこと。」
Yuji「なんかこの前のユーモアの話と言い、学校では習ったことないことばっかりだなぁ。」
Marina「そうかもね~。これは、大きな括りでは「疎通力」と言ったところかしら。
Yuji「確かに、この辺りは学校英語とは全然違う気がするな。
あれ?でも今思ったんだけど、語彙数を少なくってことには、必ずしもならないんじゃ?」
Marina「するどいなぁ。その通り。別に語彙数を少なくなるよう努力必要はないわね。ただ、「知ってる単語が増えるほど、言葉に詰まりやすくなるのは真実よ。」
Yuji「えええ?そんなことあるの??」
Marina「まぁ、このあたりの話はまた今度しましょうか。じゃあ、今回の宿題を出すね。」
Yuji「お願いします!」
Marina「日本語簡素化のトレーニングよ。自分が表現したい日本語を文章にして、それを簡単な日本語(英語ですぐに訳せるぐらい)に変えて行く練習をひたすらしてね。」
Yuji「ありがとう!」
次回に続く
* * *
いかがでしたか?
「英会話でスムーズに意思疎通を図る」という【スキル】。
これは、トレーニングにより比較的簡単に(単語を30,000語覚えるよりは少なくとも)上達させることができます。
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