Mt.富士ヒルクライム2023 1’03”37
去年1’05”31と僅かにゴールドを逃したこの大会。今年はリベンジで2分記録更新してゴールドを獲ることができました。
機材紹介はこちらをご参照ください。
また富士ヒルに向けた減量方法と途中経過は以下をご覧ください。
レースまで
前日〜当日準備
山梨に1年住んでいた頃から仲良くしていただき、いまや盟友となった橋本さん(いわゆるTENGAソックスおじさん)の家に土曜午前から前乗り。
山梨に行くたびに1泊2食送迎付きツアーをしてくれる心優しきおじさん。いつも感謝でしかない。
サクッと前日受付を済ませ、甲府に戻りカーボローディングでたらふく米を食べた。ここまで来たら目先の重量よりもエネルギー充填の方が大事や。
そして21時前に就寝。快眠で3時に起床し、4時過ぎに現地入り。
ローラーで1時間ほどウォーミングアップ。
①20分軽く回し
②30秒高回転5セット
③FTP~VO2までビルドアップ3分
④クールダウン5分
で最大心拍170弱まで上げて終えた。
目標
目標タイムはこのくらい。
正直、減量自体は成功したが、5月頭あたりから長時間のパワー維持が難しく感じていた。
具体的には、2週間前に行った試走において、「このペースなら1時間は持ちそう」というペースのつもりで走ったにもかかわらず、20分あたりから急激に筋肉に疲労感を感じてタレてしまい1時間7分台。
20分パワーから計測されるFTPは320wちょいのはずだが、320wで20分以上踏むと急激に疲労感が強くなりタレてしまう感じで、1週間前に行ったヤビツ参りでも、320wで15分あたりまでは快調に踏めていたが、急激に脚が動かなくなり最後はタレタレで28分後半だった。
冬まではそんな感覚はなかったので、明らかに減量による筋力の低下のような感じだった。やっぱり減量って難しい。
まあそれでも上手く走れればギリギリゴールドはいけるんじゃね?と多少楽観的ではあった。
レース本番
スタート〜1合目
第3ウェーブスタートなので間違いなく先頭はゴールド(かそれより速い)トレインが形成されるはずなので、それに乗るべく早めに並んだつもりだったが、やはり今年は参加人数が多く、先頭から若干後方辺り、100番目くらい?でスタート。
まあ少し後ろからスタートして先頭集団に付けば自分は相対的に速くなるのでそれでいいかと思っていた。
実際、スタートから1合目手前まではみんな脚があるので先頭からずっと長いトレインが形成されており、その中で自分は少しずつポジションを上げていけていたのでしめしめと思っていた。
しかし、1合目の看板付近で徐々に脚力の差が出始め、序盤元気マンたちによる中切れが続出。
自分はその頃30〜40番目辺りにいたと思うが、必死に中切れを埋めながら走ることになった。
1合目〜2・3合目
1合目過ぎからは中切れを埋めながら、先頭集団に合流しようと踏ん張っていたが、先頭では15〜20人程度で確定的な先頭集団が形成されており、共にゴールドを獲ろうと誓い合った877bicycle氏(https://note.com/877bicycle)は当然それに乗っているのだが、いかんせん勾配が切り替わる所でのインターバルで上手く加速することができない。
周りで中切れしてしまった人達も同様にスピードを乗せることができておらず、あと数秒で追いつけそうで追いつけない。
去年はもう少し感覚的に踏めていたはずだが、この辺りに減量による筋力の低下を感じ、せっかく減量頑張ったのに失敗したなーと悲しみに暮れた。
しばらく数秒差で踏ん張っていたが、徐々に先頭集団との差は広がり、また周りも減ってきて2合目を過ぎた辺りで遂に2,3人になってしまう。
トレインが大事と言われている富士ヒルで、しかも去年よりパワーが出ていないので、今年もゴールドはダメだったかと割と絶望していたが、2合目、10km通過時に想定ペース表をチラリ見ると意外とゴールドペースは上回っていた。
ただ、周りに2,3人しかおらず、またパワーも全然出せていないので、現時点でゴールドペースを上回っていてもどうせ徐々に遅れてしまうだろうとこの時点では思っていた。
だが、それでも2,3人で回しながら頑張っていると、徐々に先頭から選手がこぼれてきて少しずつ集団になっていく。どうやら先頭はかなり速いらしい。(まあ877氏はそれに付いていって最後はぶっちぎってしまったのだが…)
先頭集団からこぼれた人達もまだまだゴールドペースで走る力があり、しばらく後ろに付くとまた集団を牽引してくれる。
3合目看板辺りには7-8人程度まで増え、去年から念願だった真のゴールドトレインが形成できた。
ログを見ると270-290wほどしか出ていないのに体感ではかなりキツく、去年と比べてパワーが出ていないのは明白だったが、トレインのおかげで後ろで270-280w程度、先頭で310w前後で走る感じで交代しながらペースを刻んでいく。
3合目通過時点で、自分の想定ペース表から1分程度貯金があり、順調にゴールドペースを刻んでいけていることがわかり、俄然やる気が湧いてきた。
3合目~大沢駐車場
このままトレインで走っていけばゴールドは確実に取れそうなので、ここから先はトレインから千切れないことを最優先に走る。
全然パワーが出せていないのにかなりキツくなってきており、申し訳ないが何回かローテを飛ばさせてもらう。
おそらく他の人も結構キツくなってきているようで、若干ペースが落ちてきて30秒ほど貯金を使い、大沢駐車場を想定ペースから30秒貯金程度で通過した。
大沢駐車場~ゴール
全体的にペースが落ち、トレインも乱れてきたことから、積極的にペースアップする人達が現れる。
山岳トレインあるあるだが、ペースアップする人たちはそんなつもりはなくてもペースアップ時に速度差があるためアタックみたいになり、付いていくのに必死。
それでもペースアップに付いていったおかげで良いペースを刻む。
身体はかなり苦しくなっていたが、最後の平坦区間前に先頭集団からこぼれた集団が近づいており、これに飛びつくしかない!と気合でペースを上げて飛び乗る。
ログを見ると477wまで踏んでいた。
ここで飛び乗った集団が平坦区間でかなり良いペースで、去年より断然速いペースで巡航しながらも時折ペダルを止めて脚を休める余裕があった。
トンネルを抜けるまで集団で脚を溜めさせてもらい、最後の直線坂は気力を振り絞って1分23秒417wで踏んでフィニッシュ!!
手元のラップを見ると1時間3分30秒くらいだったのでゴールドを獲ったことことを確信し、思わず雄叫び。うれぴい。
ゴール後、877氏と再会しタイムを聞いて驚愕。61分30秒て。63分で一緒に走ろう言うてたやん。笑
そして下山後、70分切りが目標だった盟友橋本おじさんが69分でゴールしたことを知りまた驚愕と感動。
50代のおじさんが1年で5分短縮するとか人間じゃねえよ。
振り返って
ログを見返すとAv.286wと、去年(Av.312w)と比べても全然パワーが出ていなかったが、ほぼ単独走に近かった去年とは異なり上手くトレインが機能したこと、平坦区間で高速巡航に便乗させてもらい、最後の直線でもがけたことが今回ゴールドを獲れた理由だと思う。
正直パワーデータとしては当社比でショボショボのショボだったので、富士ヒルに向けた調整としては失敗だった感が否めない。
調整が上手くいっていたとしても先頭集団に付いていけたかと言われると微妙だし、結果として最後に第二集団に追いついたのだから結果は変わらなかったかもしれないが、個人的には100点満点の調整の富士ヒルではなかった。
まあ、もう減量はしたくないし子も生まれて家庭最優先の生活になるので、今後数年は富士ヒルで自己ベスト更新を狙うことはないだろう(笑)
なにはともあれ、今日一緒にトレインを組んでくれた第3ウェーブ先頭付近の方々、台風の土砂を撤去して開催してくれた運営の方々には大感謝である。
また、いつも一緒に練習してくれる43Rapideのチームメイト、山梨の同朋たちにも。
さらに、実家で出産・育児に大奮闘しているなか、里帰り出産に甘えて富士ヒルに向けたトレーニングを許してくれた嫁には頭が上がらない。
そして最後に、いつもいつも山梨で快く迎え入れてくれる心優しき橋本おじさんに感謝申し上げる。
本当にありがとうございました、そしておめでとう!
おわり。