マスコミの姿勢
クリスマスの一戦から帰宅したら浜中に関する記事が。どうやらトレセンに顔を出せたらしい。良かったねぇ。嬉しいよおじさんは。
11月24日の京阪杯で、レース中に急性心不全で死亡したファンタジストから落馬した浜中ですが、11月29日に手術し12月23日に退院。左鎖骨、左右の肩甲骨、肋骨、胸椎など10ヶ所以上を骨折していましたが順調に回復しているようで、現在は肩を中心に首などのリハビリに取り組んでいるそうです。ただ、ランニングなどの運動は止められているようで、落ちた筋肉を回復させるリハビリはもう少し先になるとの事。復帰は春を目標にしているんだってさ。
こうした内容を報道してくれる点は物すごくありがたいですね。騎手に落馬もケガも付き物ですが、それ以降の情報はなかなか入らず、いつ復帰するのかはもちろん、容態はどうなんだ?意識がないレベルか?福永父レベルか?頑張れば復帰できるレベルか?ファンは非常にヤキモキするわけです。だから、藤田男や高田騎手などがツイッターで「こんな具合やったで」と報告してくれるのは助かります。報告する相手が誰であってもね。
本来、マスコミってこういう所まで取材するべきなんですよ。確かに家族や関係者からしたら「こんな時まで取材ってアホか!状況考えぇよ!」と思うかもしれませんが、一般人と言うには難しい職業で、自分たちを支えてくれるファンがたくさんいる以上、最低限の情報は報道するのはマスコミの使命なのでは?と思うわけです。現に、自然災害だろうが、凶悪犯罪だろうが、不幸な事故だろうが、被害者やその関係者の心情お構い無しに取材してるじゃないですか。それの半分でも1/10でもいいから、心配しているファンのために動いてもいんじゃないですかね。
そんな事をnetkeibaの「ミカエル・ミシェル騎手からnetkeibaユーザーの皆様へクリスマスメッセージ!」の記事を見ながら思いました。確かにこうした試みは嬉しい試みと言えますし、それを受け入れてくれるミカエル・ミシェルは素晴らしい存在です。でも、netkeibaには浜中の記事は無かったんですよね。浜中は無くミカエル・ミシェルがある……順番逆なんじゃないかな~と思ってしまいます。
まるで「将来的に日本に引っ張れる可能性があるなら、いくらでも取り上げますよ。JRAに移籍して藤田と双璧になってくれたら嬉しいね」と言ってるような気がして良い気分ではありません。もし、これが藤田だったらどうでしょう。連日、各社交代で病室に入り浸って「今日の菜七子は…」なんて記事書くのでは?と思わざるを得ないし、そうなると可能性は多いにあるでしょう。(個人的な意見ですが)
もっと馬も人も大切に思って欲しいですね。中指を失っても騎手であり続ける事を選んだ上野翔とか、もっと報道してもいいと思うんですが、人気のない、しかも障害騎手じゃ記事にする価値もないと?スポーツ新聞ならともかく、競馬新聞、競馬専門誌などでは1ページの隅の小さなコラムでいいからそういう記事を載せて欲しいです。(自分が知らないだけならゴメンなさい)
競馬にはドラマがあります。日本競馬には特にその傾向が強いです。それは馬だけではなく、騎手にも調教師にも馬主にも生産者にも、みんな様々な問題を抱えながら競馬に取り組んでいます。そこから生み出されるドラマに、ファンは酔いしれ、自分を重ね、金を落として応援する…それが日本競馬の良さでした。近年は極端にそうしたドラマは少なくなってきましたが、騎手一人でもドラマはありますし、それで応援する事もできます。
そうしたドラマの一端をファンに伝える役割に担うマスコミには、どうかそれをもう一度思い出すというか、反芻してもらえたなと強く思います。
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