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なぁにぃ~?!やっちまったなぁ!!

武さんが8/9の札幌7Rで勝利し、JRA通算4,200勝を達成しました。いやぁやっちまったなぁですよ。偉業じゃないですか。記録をドンドン更新する彼はまさにレジェンドに相応しい。現状の成績を見ると年間100勝は堅いポジションに居ますので、毎年記録更新のプレートが見れて、毎年ルメールに『あなたが居なきゃもっと勝てるのよ?』とツッコミを入れる姿が見れるわけですね。

考えてみれば2010年3月のザタイキ落馬事故からもう10年ですか。随分と昔に感じますが、その間に隆盛と衰退が見れるとは思いませんでしたね。2011年以降のリーディング順位は以下のとおりです。

2011年 64勝 リーディング16位
2012年 56勝 リーディング19位
2013年 97勝 リーディング 8位
2014年 86勝 リーディング 8位
2015年  106勝 リーディング 5位(ルメール、ミルコ移籍)
2016年 74勝 リーディング 8位
2017年 82勝 リーディング10位
2018年 76勝 リーディング10位(4000勝達成)
2019年  111勝 リーディング 3位(エージェント交代)

落馬負傷後は体幹が崩れたって話がありましたが、戻すのに2年も掛かったのですね。その影響で今まで集めていたような馬質は望めず、コツコツと頑張るしかない状況に追い込まれました。特に2012年は92年、08年に続く年間重賞3勝に終わり、半年以上も重賞を勝てない日々が続くなど、武さんとしてはなかなか見れない姿でしたね。

しかし、2013年にキズナでダービーを勝つと巻き返しを図ります。ルメールとミルコがJRAに移籍した後も辛うじてTOP10をキープし、お荷物と呼ばれたエージェントの卒業を機に、新しいエージェントに変えてルメールのセカンドジョッキーに就任。昨年2019年は上位2人に離されたもののリーディング3位に入り、復活を告げました。

そして今年も8/9現在71勝で3位につけ、順調に行けば今年も100勝を達成できるペースを維持しています。今年の重賞3勝は寂しい数字ですが、1~3番人気を14回も飛ばしていればそれも仕方ありません。ただ、マイラプソディやボスジラ、キセキ、パラスアテナ、エアスピネルなど過剰人気のような馬も居るわけで、秋の爆発に期待したいところです。


その一方で、若手の西村が8/8の新潟8Rで内に斜行し、騎乗停止処分を受けました。西村は5/10にも不注意騎乗による騎乗停止を受けており、短期間に同様の不注意騎乗を繰り返したとして開催6日の加重制裁となりました。
なぁにぃ~?!やっちまったなぁ!!この【短期間】とは3ヶ月間を指すらしいのですが、あと3日後(実際には1週間後の8/15)だったら加重制裁とならなかったわけで、何ともタイミングが悪い結果ですね。

しかしね、斜行内容をPVと併せて見てみると、ずっと外に誘導していて、何回も左ムチを打っているのに内に切れ込むという『それ不注意騎乗なの?』と思うような内容なんですよ。ネット上でも西村を非難している方がいらっしゃいますが、これがダメならどうしろって言うのでしょう?馬場中央から外に誘導しているのに内にヨレて行ったから、左ムチを入れて内に入らないようにしたら内にヨレたのよ?マキバオーみたいに落馬寸前まで体倒して外に誘導しなきゃダメなのですか?

私個人、西村は好きになれないけど、これは可哀相だなと思いますよ。何を持って不注意騎乗としているのか。そして騎乗停止は、馬の癖によるものと不注意騎乗以外に分けられるのか。馬の癖以外は全て不注意騎乗というのなら、馬の癖の範囲を広げるべきだと思います。今回の西村の騎乗は満点ではありませんが、ずっと対応していたように見えますし、これが馬の癖じゃなければ馬の癖の範囲って相当狭いものになりますよ。


それから3月にデビューした新人の原優介が、8/11付けで所属を変更したそうです。なぁにぃ~?!やっちまったなぁ!!美浦の武井厩舎から小桧山厩舎へ移籍という事で、デビューから半年も経っていないのに何があったんだとワクテクするのですが、本人にとっては大きな出来事でしょう。師匠の武井先生は一月前のインタビューで『減量の恩恵があっても馬を動かせていないので効果が少ない。人気薄を持ってくるが、勝つ競馬になってない。現代っ子の性格で、競馬に対する認識が甘く、リポートを提出させている』と話しており、本人も『土日の全レースを10回ずつ見直して、1レースにつきB5用紙1枚半を書きます。14~16時間は掛かりますが、おかげで出遅れの原因が分かり、スタートが得意になりました』と話していたのですが、それがきつくなったのかな。まぁ素直に考えるのであれば逃げたなと思いますね。

武井先生は開業7年目の若手調教師で、昨年にテソーロの了徳寺オーナーから預託馬を全て引き上げらる事態が記憶に新しいです。普通に考えれば厩舎経営の危機と言っても良いようなもんですが、そのタイミングで弟子を引き受けるってのもなかなかできない判断ですよ。だって弟子を取っても騎乗させる馬がいないわけですから。勝つチャンスがある馬はもちろん、回ってくる程度の馬であっても新人を乗せるには馬主の理解が必要ですが、武井先生は『平場では原をメインに乗せます』と馬主さんに頭を下げて回っているそうで、さらに踏み込んで『ご了承頂けないのであれば転厩しても構いません』とまで言ってるそうじゃありませんか。もしそれが本当なら、原君は【そこまでしてもらったのに我慢できずに逃げだしたアンチャン】というレッテルを貼られますよね。

それにしても、それを受け入れる小桧山先生も小桧山先生ですよね。普通だったら『いやいやもう少し頑張ろうよ。色々な経験をする事は大切だし、せめて一年経ってからおいで』ぐらい言うもんだと思いますが。新人がわずか5ヶ月で厩舎飛び出すってちょっと異常ですからね。まぁ小桧山先生と言えば、あの山田警視の大チョンボを許せる度量の先生ですから仕方ねぇなぁと受け入れたのかもしれませんし、そうせざるを得ない事情があったのかもしれません。

いずれにせよ、原君の今後は非常に心配になりますね。西村もそうですが、村社会である日本競馬界では、騎手であれ調教師であれば馬主であれ不義理を働けば成績に直結しますから。直結しないのは某大手馬主グループぐらいです。二人の今後に注目です。



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