若手がリーディング奪取だ
長かったねぇ・・だけど2/3の記事『先週は騎手が熱かった』で予見したとおり、マーフィーが関東リーディングから陥落するのは5月でした。こういう予想はね、当たるんですよ。
関東リーディングは横山武が奪取
マーフィーに代わって関東リーディングに立ったのは関東若手の期待の星、横山武です。関東騎手界の両巨頭、戸崎三浦が不在だった事もありますが、田辺やバシシュー、吉田隼人、丸山などを抑えてのトップとは驚きました。2ヶ月出遅れた三浦が猛追しているものの、毎週のように淡々と勝つ横山武に追いつくには少なくともあと2ヶ月は必要でしょうし、その頃には戸崎も復帰して、さらに夏競馬が始まるのでますます混迷深まる展開となりそうです。
その横山武は中穴はもちろん、二桁人気でも普通に勝つんですよね。27勝の内、1~3番人気での勝利は半分以下の12勝しかありませんし、残りの15勝の内、9勝が4~6番人気、8番人気で2勝、二桁人気で4勝なので、馬質で勝ってる輩とは毛色が違います。父親譲りというか、父親が評したとおりになりそうで楽しみです。
しかし、アレだね、下手したら6月終わりにはレーンが関東リーディングになってそうだね。昨年の同時期は37勝したレーンですが、今年は2週間の自主隔離があったせいか少し遅れ気味で、取りこぼしが多い印象がありますが、アジャストすりゃバンバン勝ちそうな馬質なんですよね。ヒューイも帰国したし、来週からが怖いです。
というか、外国人騎手って過去の栄光が強く残るので、多少ポカしたところで馬質に影響がないのが羨ましいですよね。その馬質をほんの少しでも田辺とか武藤雅とか野中君とかに分けてもらえれば、混沌した関東リーディングが出来上がるんですが。ルメールが越境侵犯している以上、もう数字で関西騎手には勝てませんって。ほんなら、関西騎手に追いつけ追い越せでリーディング上位を目指すより、グチャグチャでドロドロとしたリーディング争いを見ていた方が楽しいですよ私は。
福島の開催リーディングは西村が奪取
それから先週の日曜で第1回福島の開催が終了しまして、開催リーディングはこちらも若手の有望株、西村が奪取しました。西村は11-8-6-46の成績で、2位の吉田隼人 6-6-6-17、3位の団野大成 6-6-4-52を大きく引き離してのリーディングに、私はますますローカルの帝王の座を奪う存在だな・・と思うわけです。
なぜローカルの帝王かと言うと、前に『騎手の成績 4月期』でチラッと書きましたが、今年、西村が挙げた全29勝の内、中央四場で挙げた勝利はわずかに2勝であり、しかもそれぞれ金鯱賞と高松宮記念の裏開催というリーディング上位の半分が不在の中で挙げたものとくれば、そりゃ中舘英二と間違えますって。ちなみに同じ若手の中央四場の成績は以下の通りです。
坂井瑠星 15勝(全16勝)
岩田Jr 15勝(全27勝)
横山武 12勝(全27勝)
武藤雅 12勝(全12勝)
松若風馬 9勝(全15勝)
木幡巧 9勝(全 9勝)
木幡育 8勝(全 9勝)
団野大成 7勝(全24勝)
泉谷 6勝(全 8勝)
川又 4勝(全12勝)
『川又ですら』という表現は川又に失礼かもしれませんが、川又が4勝しているのにリーディング7位の騎手がその半分しか勝っていないというのは、さすがにローカル番長と言わざるを得ないですよね。私が推している坂井瑠星や武藤雅、あるいは木幡兄弟などはローカルに向かう事自体が滅多にありませんし、松若風馬や泉谷も半分以上の勝利が中央四場でのものです。将来を見据えてという意味で言うなら、西村のやり方は好ましくないと思いますね。
確かに藤岡兄が言うように『大きな所で騎乗依頼が来るようにリーディングを上げたい、だからローカルで勝ち星を増やす』という考えもあります。しかし、それはある程度の実績を残した騎手なら通用しますが、GⅠどころか重賞勝利も無く、勝ち星のほとんどがローカルの若手騎手がリーディング上位に居ても『よしっコイツに依頼しよう』とはならんでしょう。現状では、減量を生かして勝ち星を稼いでるだけの若手騎手という存在ですよ?
西村は一日複数勝利が6度(計15勝)もありますが、これは勝つ時と負ける時がハッキリ分かれるタイプという事であり、こういうムラがある若手騎手が減量が無くなったら騎乗馬がどれだけ集まるのか不安しかありません。
地方と合わせるとちょうど100勝を超えたので来週からは減量は適用されませんし、現ローカルの帝王である吉田隼人と同じエージェントだから、ローカルの残るならいずれ共食いになると思いますし、このままローカルで勝ち星を稼いでいくスタイルにするのか、それとも中央四場に挑戦するのか。転換期は直ぐにやってきます。
5/8追記
西村は100勝ぴったりなので、減量特典51~100勝の間に該当し、今週はまだ見習い騎手でした。失礼しました。