若手騎手はこれでいいのか?
先週、小倉で新人が大暴れしたと記事にしましたが、東京にマーフィー、ルメール、武さんが揃っていれば仕方ないでしょう。ではマーフィーが帰国した今週からは中央四場に戻ってくるんですよね?まさか独占していたマーフィーが帰ってもローカル競馬にベッタリ張り付くわけじゃないですよね?
・・残念ながら、不安というか心配していた事が的中したようです。今週の小倉競馬の出馬表を見ると、先週、小倉で6勝を挙げた関西のホープ西村はベッタリ22鞍に騎乗し、先週3勝の藤田は18鞍、先週2勝の団野は16鞍、先週1勝の横山武は18鞍、荻野は14鞍と揃えました。先々週、小倉で勝利を挙げた鮫島や山田は12鞍を揃えました。それだけでなく、先週京都にいた斉藤新、亀田までもがそれぞれ19鞍は15鞍に騎乗します。
もう若手騎手は中央四場にいるなって事でしょうか。確かにローカルで勝ち星を重ねるのは間違いじゃないですよ。ただ、それはベテラン、中堅など曲者が揃っているローカル競馬での話で、若手ばかりのローカル競馬で若手の一番を決めて中央四場に乗り込んでも群雄割拠の一流騎手相手に勝てるかって話なんですよね。井の中の蛙になるのでは?と思って当然です。
かつての戸崎もリーディングを目指してGⅠの裏開催にベッタリしていましたが、それと同じですよね。勝ち星だけ稼いでも仕方ないんですよ。特にある程度の認知度がある若手騎手は、重賞や特別戦などを目指して精進していかないといけません。そうしなければ忘れ去られた存在になってしまいます。
例えば、7年目の松若風馬は毎年50勝前後を挙げ、2,4,6年目に100,200,300勝を達成し、重賞も6勝していますが、正直埋もれていますよね。GⅠでいつも名前を聞く存在になれとは言いませんが、重賞ですら月に1回騎乗する程度です。それでも上記に挙げた若手騎手に比べれば信頼できる存在ですよ。という事は若手騎手と頻繁に重賞に騎乗する上位騎手を比べたらそれだけ差があるという事になります。
勝ち星も大切ですが、それ以上に質も勝ち鞍も大切なんです。年50勝前後の勝ち星を挙げても重賞を勝てない騎手の先は暗いんじゃないですかね。典さんは年40勝台ですけど毎年重賞5勝前後挙げていますが、津村や吉田隼人は毎年50勝前後で毎年重賞勝てるか勝てないかという存在です。このままじゃ津村や吉田隼人のような騎手になってしまうのでは?と思います。
もちろん、津村や吉田隼人が下手クソとか悪いとか言ってる訳ではありません。彼らは彼らで10年以上騎手を続けて自分のポジションを確立したわけですから。ただ、若手騎手はもっと上を目指すべきだと思うわけです。少なくとも減量制度がある5年間は様々な挑戦ができるわけですし、若手騎手と言われる7年の間に武豊やルメール、川田を目指す【姿勢】があってもいいんじゃないかと思います。もっとも秋山にように毎年30勝前後ながら毎年重賞を勝つ職人にような騎手を目指すのも個人的にはアリかと思いますがね。