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楽観論と現実と【訪問看護ステーション開設48日目】

時節柄だと思うけども、先日ラジオで太平洋戦争の頃の、「楽観論と誰も責任を取らない状況と終わらせ方がわからない状態」についてコロナ禍の現代、東京五輪2020の進め方と終わらせ方について絡めて、ゲストの人が話していました。

運転しながら、ぼんやりと疲れた頭で聞いていて、コロナ禍にまつわる社会的な動きと、それ以前のワクチン論争やもともとあったワクチンへの忌避感、などについて思いを馳せました(10年以上前からある、ワクチン怖い、うちの子に打たせたくない問題についてはこの昔の研究者時代のブログ:5回シリーズなので長いです:などご参照)。


ワクチンを打たない、子どもに打たせない、という選択をとる友人知人は僕の周りにも実は多くて、それはそれでそれぞれの自由だなと思う反面(僕的にはタバコ吸う吸わないと似てる)、当該の疾患にかかった時の現実が凄まじいので、「ワクチン打たない自由」と「現実」のあいだで、個人としては、たじろいでます


(今はコロナ禍ですが、そもそもはしか(麻疹)が原因で脳炎などで亡くなっているお子さんがこの時代に先進国日本にまだいる、ということ自体がすごいもったいない&一般の人が知らないこと:そのほかにも予防接種、ワクチンで防げる病気で後遺障害や死亡されている事実がある、ということが一般の人が知らない・わかってないことの一つ。)


僕自身がその傾向が強いので、自戒を込めてメモしますが、


「人は見たいものしか見ないし、聞きたいことしか聞かない」


これは、先日のブログにも書いたように、結構誰にでもある部分でもあり、個人としてもその傾向や弊害には自覚でありたい部分。


で、ワクチンに戻って、、、

疾患にかかって、ひどくなるとこうなるよ、という事実が報道されても、それは怖いから見ない、自分には起こらないと思うから信じない、戦時中の国民の持つある種の「楽観論」と同じく、なんとなく日常の楽しみや喜びを優先して(それも人間として自然で当然のことなんだけど)、リスクのある行動を取る。または感染予防が徹底できない(基本的な感染予防しててもデルタ株だとかかってる人いるらしいし)。

これは医療従事者が現場で「体験する」事実。


そうではない一般の人は「事実」を体験体感する機会が少なく、


「身につまされない」「当事者意識を持てない」


だから、楽観論に傾く。


若いからコロナになってもひどくならないっしょ


若いからコロナになっても死ぬような目に合わないっしょ


でもデルタ株はこれまでと違う振る舞いをしているので、年齢にあまり関係なく20代、30代の行動特性もきっとあるけど(たくさん移動し、たくさん一緒に他の人とマスクなしでご飯食べてる)、罹患者は増えてます(報道の通り)。そして40代、50代の方の中等症・重症の方が増えてます。


そして都内ではまたは類似の状況の地域では、呼吸状態が悪く死にそうに苦しい状態の人が入院すらできずにご自宅での療養をしている状況が続いています。これ、別の交通事故や病気で同じように苦しい(痛い)状況の人が、同じように入院できない、ということも意味しています(今、事故に遭わない方がいいです。今、他の病気にならない方がいいです。まじで)。


地域によっては、医療的にはまさに戦時下と同じ、「有事」の状況です。


でも、太平洋戦争時の日本の一般の国民と同様、どこか楽観論がベースにあって罹患者が減らず、医療従事者だけが「現実」と向き合い続ける、という構図はなんとも仕方がない部分もありながら、勿体無いというか、歯がゆいというか、、現場から情報発信してくれている最前線の皆さんの声を、ちゃんと受け取って共有して必要な人に届けて、、、周囲の「一般の方」が楽観論を信じ「信仰」してしまう前に、「知恵と勇気と事実のシェア」で乗り切りたい今日この頃。


思うに、大切なのは、

事実を見に行くこと、そして今の状況を作り出している基礎に事実に基づかない「楽観論」があり、それは「現実を知る」「直視する」ことで取るべき行動をすることで、全体として改善したり更なる悪化を避けられる可能性があること、

なのかな、と。

怖いし辛いし信じたくないし見たくないけど、”事実”は津波のように水害のように現実に我々の生活や日常に襲いかかってきているので。


知恵を集めて(自分に耳障りの悪い情報もあえて集めて)、事実をベースに、自分の頭で考えて、行動する、生活することがかつての太平洋戦争時代と同じテンションで求められている時代に生きているのかもしれません(当時は政府がそれをさせない方向に作用したけど、今はそうではないと信じて)。


簡単なことではないですが、昔の間違いをいま・ここで繰り返さないために、できることはひとりひとりにあるはず。


訪問看護師やりながら、企業顧問やりながら、家庭人やりながら、考え続けたいと思います。自分にできることを日々やっていくしかない。


明けない夜はない。


そして探求はつづく。

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とはいえ、人間なんで^^いつもの現実逃避のんきシリーズ。亀はいいですな。のんきに見えますな。緑もいいですな。ほっとしますな。二つが組み合わさると最強ですな。こんな平和なのに最強って不思議ですな^^。戦時下でも「平和でのんきで、でも最強(自分と大切な家族を守れる)」っていう生活スタイルがあるはず。きっと。




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