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どちらもドキドキ、チャンプと行くバスの旅

もう1ヶ月も前のことですが、今年のGW、最長で10連休だったとか。
とはいえ、我が家は暦通りのダンナや娘もいて、また年寄り抱えた立場ではなかなか旅行もままならず、でもどっか行きたいよねーと思いから、テレビで見たバスツアーを子供たちに提案、快諾。
女子旅になるかと思いきや、息子も参加に。
今回はその旅の思い出を。


ドキドキの申し込み

バスツアーって言えば、やっぱり「食べ放題」よねーってことで、いろいろ調べた結果、チョイスしたのはH.I.Sのこちらのツアー。

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もちろんチャンプも同行予定。
すると、申し込みのフォームの最後に「告知事項」を記入する欄を発見。
本来は、障害のこととかを事前に申告することは義務ではありません。
逆に「申告してなかったから」という理由で拒否したりすることは法律違反になる可能性が高いくらいです。

でも、やはり気持ちよく施設やサービスなどを利用するために、あらかじめ伝えておく、ということは私もけっこうあります。
法的に認められてても「断固として拒否」されることも、残念ながらあるので、その時に、別の店やサービスに切り替えられるならいいのですが、それが叶わないような場合もあるため、予め伝えることは、受け入れの許可をもらうため、というより、「伝えておくよー。そのつもりでいてねー」って感じと言えます。

今回も申し込んだ後に連絡しようって思っていたら、フォームに書けました。

聴覚障害(松本江理)
聴導犬(厚生労働大臣認定)1頭同伴
(特にご配慮いただく点はありません。)

「レアなケースだろうし、何か、言ってくるかなぁ」
少し不安な気持ちのまま、申込して、支払いも完了。
折り返し、受付完了メール。
テンプレート通りで、告知した内容については何も触れてません。
残席数は、うちの4人分減ったままだから、ちゃんとカウントされてるんだよね?

もしかして、申告できてなかった?

慌てて、マイページで確認。

マイページ、告知事項の欄。告知したまま、書かれている

ちゃんと申告できてる。
ということは伝わってるけど、特に触れてこないってこと?
もしや、気づいてない??

不安は不安でしたが、わざわざ「大丈夫ですよね?」と聞くこともないし、万が一これで何かトラブっても、ちゃんとあらかじめお伝えしてありました!って言えるし、最悪、旅行止めりゃいいし、と楽観。

私とチャンプと旅すること多く、拒否され体験も多い末っ子は同じく楽観でしたが、長女は心配だったらしく、行程にある施設とかの補助犬対応を調べたりしたみたいで、、。
まっ、まずは集合場所でチャンプを見て何か言われるかが第一関門だね、ダメだったらママとチャンプだけかとりあえず帰るかねーとか話しながら当日を迎えました。

あっけなく突破

「ドキドキして寝れなかった〜」という長女と新宿駅で合流して、集合場所へ。
そのドキドキは旅への期待ってわけじゃなかったんだと思うと、なんだか申し訳なかったなぁ、と思ったり。

集合場所は、いくつものツアーのバスや参加者で早朝と思えない賑わい。
そんな中、チャンプと歩くとやはり視線を集めます。

目指すツアー表示に近づくにつれ、楽観視してた私もドキドキ。
で、添乗員さんに近づいて、名前を言う。
「松本、4人です」

「はい、お待ちしていました!」とシールを渡される。

まさかチャンプに気付いてない??

「あのー」とチャンプを指さすと
「はい、承ってます。お席は2列目横並び4つにさせていただいてます。」と笑顔で返されて、そのまま次の人の対応に。

そこにいた私たち4人全員が、あまりの呆気なさに思わずため息。

普通すぎる、、、。

思わず笑ってしまいました。
長女にしたら、不安で眠れなかった夜を返せーって感じだったかもしれません。
ともあれ、第一関門突破。
バスにさえ乗れちゃえば、あとは行く先々で、なんとかなるでしょって感じで、いざ、出発!

めんたいパーク

めんたいこって言えば、福岡のイメージなのに、なぜか伊豆にあるんですね、めんたいこパーク。

めんたいパークのモニュメント前のチャンプと私

施設内、お土産やら、飲食やら、あり。
もちろん、工場見学みたいなコースも。
とは言ってもガラス越しに見るだけだから、チャンプもノー問題。記念撮影も。

明太子ご飯に乗っかるチャンプと私
フォトコーナーの私とチャンプ

めんたいこソフトクリームは微妙でしたが、明太おにぎりは美味しかった!明太フランス(パン)が販売前だったのが心残り。
それより、「子どもでも取れる!と言われてるらしいUFOキャッチャー、長女は一発でゲットだったのに私は3回やっても取れず、断念したことが、最大の心残り、かな。

お菓子ゲットして満面の笑顔の長女

実はUDなこのやり方

バスツアーで欠かせないのは途中のトイレ休憩や立ち寄り先での滞在時間の案内。
「出発は◯◯時◯◯分です」
これ、私たちにとってはかなりのハードル。
今回は聞こえる子どもたちと一緒だったのでノー問題ですが、1人だったら毎回添乗員さんに確認しなきゃなりません。

でも、今回のツアーではそんな心配無用!

添乗員さんがアナウンスと同時に毎回これを出してくれたんです。
臨時に手書きとかでないから、私が参加してるからってことでなく、いつもこれを使われているのかな、と思いました。
聞こえている人も、耳に流れるだけでなく、目でも確認できたら安心ですし、確実。
これって、UD(ユニバーサルデザイン)ですよね。
ありがたや〜!!

いちご狩り

下調べした長女が一番不安に思っていたのがこのイチゴ狩り。どこの農園かも分からず、調べようもなく、、。
どきどきしながらバスを降りてビニールハウスへ。
そこでもあっけなくウェルカム!

いちごとチャンプ。いちごより練乳の匂いを気にしてました。

たわわに実った真っ赤なイチゴ。
練乳もつけ放題。
でもその後に控えるお寿司の食べ放題を のことを考え、控えめにいただきました。

聴導犬は仲間はずれ?

エスパルスプラザ内のお店でのお寿司食べ放題への入店待ち中、2階の手すりから、1階のイベントを見下ろしていた時。
下から熱い視線を感じました。
「手すりの隙間から覗くチャンプが見えてるんだなー」
するとその中の一人がその場を離れ、そそくさとエスカレーターに向かうのが見えました。

そして、2階にやってきて私たちに向かって来るのです。
いつもの「注意しに来る警備員」パターン!

ここまでほとんどノーリアクションといえるくらいだったので、むしろ「ここで来たか!」って感じ。
するとその男性、近づいてチャンプのケープの「聴導犬」の文字とつけられた表示を見て、つぶやいたのです。

「うーん、聴導犬の扱いってどうだったっけな?」と。
そして、まるで確認しにいくかのように、その場を立ち去って行きました。
別に間違えたわけじゃないよーのテイで。

ただ、この言葉、子供達が聞き逃さず(笑)
なんで聴導犬だけ違うかのような言い方?

その謎の解き明かしがここに。

「ペット入館禁止」の下、「盲導犬同伴可能」の文字。
英訳は「Service Dog」は、介助犬っていう意味でも、補助犬っていう意味でも使われるのですが、、こうなるとやはり「聴導犬」は仲間はずれって感じ。
あのスタッフさん、照れ隠しと思ったけれど、もしかしたらマジで「聴導犬」の処遇を迷ったのかもしれません。ともあれ、「補助犬」って書かれてなかったことは、ちと残念!

まっ、結局、その後お咎めもなく、お寿司もお腹いっぱい食べれたので、良しとしましょう。

生ビールとお寿司たち。足元にチャンプ

もしかして、、を感じた瞬間

お腹が膨れたあとは、清水港のクルーズ。

船をバックにしたチャンプ
お寿司屋さんでの爆睡明け、お寝ぼけ顔チャンプ

実は船に乗る前に並んで待っていた時、スタッフの人がチャンプに目を留め、こちらに向かってくる気配を感じました。
私たち一同、「おっ、また何か言われるかな?」と思ったところ、さりげなく添乗員のSさんがその人に話しかけ、そのスタッフさんは納得したように踵を返して離れていきました。
それを見て、「もしかしてこれまでいちご農園も含め何も言われずに来たのは、あらかじめ立ち寄り先に話をつけておいてくれてたのかもね」と娘たちと。

何かあってから対処してくれるのではなく、私たちが不快な思いをしないよう、予め手を回して(っていうとなんか悪いイメージですが)くれてたのかもしれない、、
もしかしたら、違うかもしれないけど、そう思えるくらい、嬉しかったです。
そんな嬉しい気持ちで乗りこんだ船では、数年前から湾内に棲みついているというイルカの姿を見ることができて、さらにテンションアップ!

ただ残念ながら富士山はどの辺りにあるの??っていうくらい厚い雲に阻まれ、姿見えず。
なので記念にいただいた「本当ならこんな感じ」ポストカードにてイメージを膨らませます。

旅の終わりに

申し込み時に「聴導犬同伴」を書いたのに、特別なツッコミも対応もなく、至極フツーに参加できたバスツアー。
私は初めて不安だったけど、ほんとビックリするくらいフツーに楽しめました。

だからツアー解散後、改めて添乗員さんとドライバーさんにお礼を言いに行った際、「初めてだったので、部署内でもドキドキだったんです。楽しんでいただけてよかったです」と言われてビックリ!でした。
きっとこれまで特別なニーズのあるお客さんへの対応の経験は豊富なのでしょう。
そこに新たなパターンとして補助犬(聴導犬)同伴というケースを迎え、(私たちの知らないところで)いろいろ考え、準備し、対応してくださったことでの快適な旅だったのだと思います。

一つの事例として捉えていただいたとしたら、ご負担かけたことも無駄ではなかったかもしれません。
私も旅行会社さんもどちらもドキドキしたけど、私自身も楽しめましたし、旅行会社さんの経験値?も上がって、結果はwin-winってことかしら。

でもいろんなことすっ飛ばしても楽しい旅でした。
自分で運転しないでいいし、昼間から生ビール飲めるし!

またどっか行こっと。
もちろんチャンプもね!

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
聴導犬とあちこち出かけた体験をお伝えすることで、読んでくださった方の気づきや驚きなどに繋がったら嬉しいです。

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ぶーみおちゃんぷ
いただいたサポートは私の人生を支えてくれた聴導犬をはじめ、補助犬の理解啓発のための活動に生かさせていただきます。

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