1秒1秒が1日を作るってことを改めて感じた〜映画『1秒先の彼』〜
想定外の利き腕のシーネギブスのため、予定していたことができなくなり、自宅引きこもり中、wowowで『1秒先の彼』を視聴。
台湾の映画『1秒先の彼女』を男女の設定を入れ替えてリメイクした作品とのこと。
できるだけネタバレにならないようにしたいと思いますが、ちょっとはバレちゃうかも、です。
あらすじ
舞台は京都。独身の郵便局員ハジメは何をするにもワンテンポ速いせいか、恋人と長続きしない。彼は新しい恋人の桜子と、次の日曜日にデートの約束を交わす。だが目覚めると月曜日だった。
周囲とワンテンポズレた男女の「消えた1日」をめぐる物語。
感想
オリジナル版とリメイク版が連続で放送された日に見逃し、今回、日本版だけの視聴でした。
岡田将生さんはもちろん、清原果耶ちゃんはNHKドラマ『透明なゆりかご』時代から知ってて、朝ドラでもしっかり見てた俳優さんなので、楽しみ!
見始めると、なんとなく「クドカン(宮藤官九郎)」っぽいなぁ、と感じる流れ。(脚本がクドカン)
しかも主演の岡田さん、「見た目400点なのに、中身が残念」(郵便局の同僚評)というハマり役。
『ゆとりですがなにか』じゃん!っ的なそーゆー系の面白さなのかなぁ、と見進めていたのですが、なんか疑問が、、。
ハジメ(岡田くん)の彼女役が、果耶ちゃんじゃない。
そして、あまり姿がはっきり映らない「学生」のセリフが青い!(字幕で話者名が(学生)と出ます)
テレビの日本語字幕放送を見たことのある方はご存知かとか思いますが、主要登場人物のセリフには色がつくのです。主人公が黄色、その相手役や副主人公が青、というように。(劇場公開の映画や円盤の字幕はほぼ全部が白)
wowowはオンデマンドを除くwowowシネマやwowowプライムでの放送では、日本のドラマや映画にもCCの字幕がつくので、もちろん字幕付きで見ていました。
ハジメの彼女の桜子ちゃんは緑だし、演じているのも果耶ちゃんではない。
そして、あまり映らないし名前も出てこない「学生」のセリフが青いってことは、これが果耶ちゃんってこと??どうゆうこと?
…なんて、字幕付きで見ているからこその「想像」や「予測」もしたり。
ネタバレになってしまうので、詳しいストーリーは書かないつもりですが、失われた1日の謎が、レイカ(果耶ちゃん)ターンで描かれていくうちに、単なるコミカルな、奇抜なお話ではなく、なんかグッとくる展開になっていきました。
果耶ちゃんターンでの登場人物はほぼ3人。(他の人たちは静止してる。←CGとかでなく、マジで「静止してる」っぽくて微妙に動いてるんじゃね?って意地悪な目で見てしまった 笑)
その荒川良々さんと加藤雅也さんがこれまたいい。
そして積み重ねた「時間」がサッカーのアディショナルタイムみたいに返してもらえるという謎解き。
奇想天外な話なのに、舞台が京都ってこともあって、古都千年の都、妖怪たちが悪戯していそうな、、って感じで、なんとなく「あるんじゃね?」「あったらいいな」と思えちゃいました。
W座からの招待状
ちなみに今回のwowowでの放送は、『W座からの招待状』という番組での放送でした。
映画の上映前にその作品の概要とか、お二人の思いとか、そういうのを語り合います。その時、薫堂さんの文と信濃さんの温かなイラストが描かれたモチーフが出て、それがとても素敵!
作品への期待が高まる感じになります。
そして、鑑賞後、またお二人が、感想を話すのですが、見たもの、読んだものについての感想を話したがりな私は、2人のトークに混じった気分で「そうそう!」なんて言いながら見てました。
そんな「アフター」も楽しめる「W座からの招待状」、これからも「!」という作品が予定されているので楽しみ!(この前後のトークにも字幕がつくのが嬉しい!)
まとめ
1秒は一瞬だけれども、その1秒の違いで人生が大きく変えられることもあります。
でも普段は、たった1秒「なんて」って思ってしまってる。その「たった1秒」が貯金みたく貯められていったら、、、
どんな時間も意味があるということ、、そんなことをこの映画で感じました。
そして、、
私が「アレがない!」「これがない!と探してるあの時間を積み上げたら、いったい何日分になるのか、、かなり無駄な時間を消費してることになる、、反省せねば、とも。
ともあれ、登場人物の名前とか、ちょっとしたエピソードはクドカンっぽいこだわりなのかと思ったら、それも深い意味があったり、、、。
薫堂さんは気づいたけど、信濃さんは気づかなかった、ハジメと桜子のデートシーンに隠された秘密?とか、終わってみたら、そーいえば!ってところも多く、正直、全部わかった上でもう一度見直したくなりました。
ケガのおかげで生まれたゆっくりした時間に素敵な映画に出会えて満足です!
最後に、、
ハジメがリスナーとして参加してるラジオのDJとしてのご本人役、そして写真店の店主役で、昨年、劇場公開を待たずにお亡くなりになった笑福亭笑瓶さんが出演してます。「遺作」ということになるのかもしれません。
Rest in Peace…
【追記】
2023年12月に発売されたDVD、Blu-ray、本編には音声ガイドとバリアフリー字幕がついてます。
円盤作る人、作る会社、関わってる人たちに言いたい!!
障害者差別解消法の「合理的配慮の提供」が義務付けられます。
「音声ガイド&日本語字幕付き」をスタンダードにしましょう!
そうしたら、私たちも楽しめる、買う人増える、会社も儲かる、、でwin-winじゃん!!