悪いのは、危険なのは「トランス女性になりすます男性」だけなのか

トランス女性(性自認が女性の生物学的男性)の女子トイレ利用に関して、色々限界なので、自分の意見や感情をまとめて吐き出す。

トランス女性になりすます男性だけが悪いのか

「トランス女性と犯罪目的の男性の区別がつかないから、女子トイレに入らないでほしい」。女子トイレ利用の理由でよく聞く言葉だ。それに続く「悪いのは犯罪を企む男性であって、トランス女性じゃない」も。この表現だと、「トランス女性」と「犯罪目的の男性」がいて、「トランス女性」はすべて無害な存在のように見える。
本当にそうか?男性でも女性でも悪い人間はいる。同じように善良なトランス女性とそうでないトランス女性がいるはずだ。だから正確にはこうだ。「善良なトランス女性と、女性に危害を加える『トランス女性&男性』の区別がつかないから」女子トイレに入らないでほしい。

アレを切ったら女性専用スペースに入ってもセーフなのか

「手術受けなきゃ女子トイレに入っちゃだめ」という意見も時々見かける。というかぶっちゃけ私も昔はそう思っていた。違和感が辛くてつらくてたまらなくて切ってるんだ、切るということは生半可な覚悟じゃないはずだ、女性に危害を加えることなど考えもしないだろうと……「手術済かつ戸籍変更済」の状態で「女湯入って、マシュマロぱいぱいを拝んできました」とかほざく元・男性が現れるまでは。
あと、よく考えてみれば、股間のブツがなくても、抱き着いたり舐めたり触ったり、まあ色々できる。挿入するだけが性犯罪じゃない。ホルモン注射をしていても、女性より断然力のある身体を持っていることに変わりはない。
ならば、私は手術を受けていようと戸籍を変えていようと生物学的男性が女性専用スペースに入ることに反対する。

レズビアンはセーフなのか

外観でレズビアンを判別する方法がない。
また、彼女たちは生物学的男性よりもずっと力が弱く、男性やトランス女性と同等の脅威にはなりえない。

心が女性という謎の表現

「ほんとに心が女性なら、女性専用スペースに侵入される女性の恐怖がわかるでしょ」「心の性が女性でも、身体は男性」。そもそも心の性別なんてものはない。というか判別する方法はない。好きな色も趣味も性的指向も、心の性別を決定する要素ではない。というか、女性でもLGBT法を推進している政治家が複数いるので、「生まれつきの女性ならわかってくれるはずだ」という幻想は捨てるべきだ。あと、男性でも「女性と同じ恐怖こそ感じないが、女性専用スペースの必要性を理解してくれる人」はいる。LGBT当事者も同様。属性でひとくくりにしないことが大事。

「『トランス女性が女風呂に入ってくる』はデマ。入れないから安心して」というデマ

もうすでに入ってきてるよ。「女湯 タック」で検索してくると出てくる。Twitterにもスクショが複数残っている。切らずに入ってきてる人もいるよ。

その他

・「G7でLGBT法がないのは日本だけ」→嘘。衆院法制局資料によると、「性自認を理由とする差別禁止」が明文化されているのはカナダのみ。
・「トランスだけど見た目が完全に女性(男性)で生物学的スペースを使うと周囲の人を混乱させてしまう」→女性専用スペースを確保したうえでの、多目的トイレの増設には賛成。
・「女性専用スペースを確保ってわがままじゃないの、不安なんてお気持ちで振り回さないで」→事実、性犯罪の加害者はほとんどが男性。女性の安全を確保するために必要な措置である。
・「トランス女性も性被害を受けている」→だからといって、生物学的女性の安全と引き換えにしていい理由がない。多目的トイレの増設には協力する。
・トランスジェンダーって、「(社会的な)ジェンダー」をトランスしてるだけであって「(生物学的な)セックス」はそのままじゃんね。え、そういうことではない?
・経産省の裁判になっている問題、むしろ配慮しすぎなくらい配慮してないか?と思うのは私だけか?
・「職場のトイレなら不特定多数じゃなく身元もわかってるから大丈夫」という人。日本中の職場でのセクハラをゼロにしてから出直してきてほしい。生物学的男性がトイレに入れるようになったらもっと危険になる未来しか予想できない。「この人なら女子トイレ使っても大丈夫」という個別の判断も危険で、セクハラする人は必ずしも女性全員にやるわけじゃないので、自分が無事でも異動してきた人が被害に遭うかもしれない。というか「職場ならセーフ」みたいなクソな前例を作らないでくれ。「あそこの会社ではOKみたい」「うちの会社のあそこの部は受け入れたよ」「だからこの部署(会社)でも認めようよ」みたいに言い出す阿呆が出てくる。そうせざるを得ない、のっぴきならない事情があるならこっそりやって、外部に公表しないでほしい。悪用しかされないから。とにかく性善説で中途半端な決まりを作らないでほしい。
・(追記)「男子トイレを使って性被害に遭った」というトランス女性のつぶやきをみた。当然男性から男性に加害することはある。男が襲われたなんて、と泣き寝入りするケースもあるだろう。そこは否定しない。彼らが無傷だとはまったく思わない。ただ、これで「じゃあ女性スペースに入れてあげようね」というのはおかしい。なるほど本人は加害されないかもしれない。しかし男性の利用を許可することによって、女性が犠牲になる。それも男性より多い数の女性が。なぜなら彼女たちは男性よりずっと非力だから。少数の男性のために多数の女性(あるいは女児)を犠牲にする権利は誰にもないはずだ。
男子トイレで傷つく彼らを守りたいなら、多目的トイレや個室の更衣室の増設で対応するべきだ。
・他にも色々言いたいことはあるが、書くのに疲れてきたし、ある程度は吐き出せたためnoteに書くのはこの記事で終わり。あとは首相官邸に電話・メールをして、地元の議員に陳情書を出す。




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