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面倒くさいの向こう側

小学校1年生の長男が
「面倒くさい」という言葉の使い方を
覚えてきた。

「宿題が面倒くさい」
「お風呂が面倒くさい」
「手洗いうがいが面倒くさい」
面倒くさい気持ちはわかる。
その言葉に含まれるどこか「だりぃ」
という雰囲気のかっこよさもわかる。
新しい言葉を使いたい気持ちも
痛いほど分かる。

だが、それを「やらないことの免罪符」に
しては駄目なのだ。
その癖を付けてしまうと生活が
立ち行かなくなるのだ。と、
小学校1年生に伝えようにも伝わらない。
まあ、本心は私も生粋の面倒くさがりやだし
ちょっと誇らし気に「面倒くさい」
という言葉を使う長男が可愛く見えるという
なかなかの親バカなのでその気持ちが
透けてるのかもしれない。
ぐっとこらえて諭す日もあれば、
大きな声で追い立ててしまうときもあるが、
まあ、たまには面倒くさいことを
全てやらない日を作ってみても
いいかな、と最近思うようになった。
「面倒くさい」ということで
肩の力が抜ける時もあるしね。


これから親が知らないところで
こういう言葉を沢山覚えてくるのだろう。
ショックを受けるかもしれないし、
嬉しくなるかもしれない。
いつまで可愛いなと思えるかな。
ああ、楽しみだ。

長男はもうすぐ7歳。
私も親になって8年目になる。
私にとって人生で一番面倒くさいことが
多いのは間違いなく育児。
自分ではないが限りなく自分に
近い小さな存在のことを考え、
動き、感情を揺さぶられる。
なんて面倒くさいんだ。
でも、嬉しいことも数えきれないほど
その小さな存在たちから貰ってる。
寒くて外に出たくない休日、
ボールをもって玄関に走っていく彼らの跡を
まじか…と思いながら追いかける。
そして公園で走り回ってる笑顔の彼らを見て
こちらも笑ってしまうのだ。

面倒くさいって悪いことばかりじゃないんだ。
さあて、いっちょやるか、
の後には時々宝物が隠れてたりする。

長男なら、きっと、面倒くさいの
向こう側にあるそれを見つけられる
時がくる。
その時は教えてほしいな。
そして時々は気負わず一緒に面倒くさいを
全部やらない日を過ごしてほしいな。


そんなことを思いながら、
ダラダラと書き連ねながら、
今日の晩ごはん作るの面倒くさいなあって
思ってる。
朝、夜は唐揚げ食べたいって言われて
正直、更に面倒くさい。
でも、まあ、いっちょやるか。

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