令和2年度 事例Ⅲを解いてみた!
先に宣言しますけど、来年はもう解きませんw
事例なんて軽い気持ちで解くもんじゃねえや。
それでは事例Ⅲの答案です。
第1問
強み ステンレス製品の溶接・研磨技術が高く、二次元CADを用い設計から据付まで受注可能な事
弱み 工程が標準化されておらず、従業員により技術力に差があり、納期遅延が発生している事
第2問設問1
a
問題点は、顧客承認段階での変更や承認後も打ち合わせが多いこと、担当範囲に対して営業担当者が一人で対応しており、負荷が大きいこと
b
対応策は、製作図・施工図の作成段階から図面や納期を製造部と共有する。製造過程からデザイナーに確認させ検査後の修整をなくす
第2問設問2
A
問題点は、加工技術力がチームにより差がある事、工程が標準化されていない事、最適でない工場レイアウト、製作期間が不十分な事
b
対応策は、加工技術力の差をなくし工程を標準化、全工程を納期順とする。営業との情報共有で製作期間を確保、レイアウトの見直し。
第3問
IT活用は、①2次元CADを3次元として図面作成時間の短縮と難易度を下げる。②生産計画や変更情報を一元管理し、リアルタイムで共有して打ち合わせの回数を削減する。③製造した製品加工情報のDB化を進め、納期の予測精度を向上と、工場レイアウト設計に用いる。
第4問
熟練作業者の溶接・研磨技術の継承を積極的に進めて全社的な技術力を高め生産力を向上する。納期の精度を高めて加工技術と納期管理を強みとして高い付加価値を訴求する。デザイナーの採用を行い、モニュメントのデザイン提案も含めた事業展開を目指す。
事例Ⅲ 概要・感想
最初に書きましたが、事例は軽い気持ちで取り組むもんじゃないですね。疲れるしだるいし、やる必要あるものでもないのでだいぶ雑な解答になった気がします。5Sとか定番の表現も忘れてました。
昨年の事例Ⅲは57点でした。ちなみにLECに提出したら70点くらいつけてくれました。予備校の添削は、ぶっちゃけ事例Ⅳ以外アテにならないですよ。
さて、事例Ⅲに限っては必ず製造業です。違っていたのは生産管理と生産性向上というお決まりの流れではなかったことでしょうか。変化球でしたね。
営業部門・製造部門それぞれで短文での問題と対応策を書かせる出題はあまりなかったと記憶してます。もっともパターン化しやすい事例なので、そのあたりを出題者側が変えてきた感じですね。一方で事例Ⅲのパターンに固執しなければある程度書けたのではないでしょうか。
第1問は毎年同じ作りで、”強み”を書かせるか、”強み”と”弱み”を書かせるか。今回は後者でした。C社の強みはだいたいが一貫生産体制や技術力になることが多く、弱みは生産管理不備を理由にする納期遅延や中小あるあるの1社依存などですね。今年の事例も1社依存を除けばまあ似た感じです。
第2問はこれまでと異なる作りで困惑した方も多かったかと思います。ただ切り分けという意味では、生産管理と生産性向上の切り分けが従来の難しさでした。今回は営業と製造部門でどう切り分けるかが重要に感じました。特に製造期間の確保をどちらに持ってくるかは解答が割れそうです。次の設問がIT化なので、工場レイアウトの置き場()にも苦慮しますね。
第3問はIT化ですが、うまく第2問と組み合わせることが解答の一貫性を生むと思います。個人的には全体的な解答の関連づけは大事だと思っております。3次元導入は攻めですね。今年受験なら書けなかったように思います。
第4問は定番で、だいたい営業部門強化が入ります。私はここで営業人材採用ではなく、デザイナー採用で提案力をつける方向性としました。(それが業界としてどうなのかは知りませんw)
全体感は・・・午後にこの問題だとなかなか体力的にも精神的にも衝撃だっただろうな~と思います。問題点がほぼ納期に関連しているので、納期問題を解決しつつ、どう成長戦略を描くか、という点で事例問題特有の抽象度に合わせていけるかがポイントのように思います。