大人になるには
先日、カフェでタルトを食べた。
なんでこれが贅沢なのかについてはこの日の私の一連のツイートを参照されたい。
これぐらいの贅沢は許されるはずだ。 pic.twitter.com/HFDnh1z1Lz
— KKWT🦖 (@KKWT04323468314) February 2, 2020
この写真を撮ってから、三角形の先端側から食べ始めた。小鳥がついばむのもかくや、という食べ方をすること30分。ついに弧側にたどり着いたのだが、そこで私ははたと困ってしまった。
クッキー部分が、上手く切れない。
このタイミングになって、やっと私はタルトを食べることが壊滅的なまでに下手であることを思い出したのだ。
力の入れ具合がよくないのだろう、クッキーの部分をなかなかカット出来ず、小声で毒づきながら試行錯誤し、しまいには自棄を起こして力いっぱいフォークを突き立てるものだからその頃にはもうタルトはボロボロ。17にもなってケーキの一つも食べられないのだから、我ながらみっともない限りである。
他にも、できればおよばれしたくないものがある。瓶ジュースである。
栓抜きが怖いのだ。最近は何ら問題無く開けられるが、何年か前までは栓抜きに手をかける度にひっくり返しそうな恐怖に襲われていた。
確か母方の親戚の葬儀か何かだったと思うが、栓を抜いた勢いで瓶を倒してしまい、惨事を引き起こしてしまったことがあるからだ。
よく「どうしたら大人になったと言えるのか」という質問があるが、私の場合は「タルトと瓶に怖じ気付かなくなったら」という嘆かわしい答えなのである。
宴会にタルトが出ても腰が引けなくなるその日まで、私は子供だ。