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「本屋大賞作家のチャレンジ」を応援したい
興味深い新刊が出ます。
出版社は早川書房で584ページ。著者は「同志少女よ、敵を撃て」で2022年の本屋大賞を受賞した逢坂冬馬さんです。
「同志少女~」と2023年に出た「歌われなかった海賊へ」の印象から、今回も戦時ヨーロッパを舞台にした長編かなと思いました。ゆえに↑に記された紹介文を見て「おっ」となった次第です。以下はその引用。
自動車期間工の本田昴は、2年11カ月の寮生活最終日、同僚がSUVブレイクショットのボルトを締め忘れるのを目撃するが……。マネーゲームの狂騒、偽装修理に戸惑う板金工、悪徳不動産会社の陥穽@@移り変わっていく所有者たちの多様性と不可解さのドラマ
池井戸潤さんを連想しませんか?
もし「『同志少女~』を書いた人」というイメージだけで語られることから抜け出そうという試みなら、ぜひ背中を押したい。背中を押すといってもイチ非正規書店員に過ぎない私にできることは本を買って読み、同僚たちに勧め、noteや読書メーターにレビューを書くことぐらいですが。
ひとつの成功体験に縛られず、現在進行形の気持ちを重んじ、心の声に耳を傾ける。そして新たな道を開拓し、さらなる成長を遂げるための一歩を踏み出す。大人になると、なかなかできないことです。守るものがたくさんあったり手に入れた栄光が大きかったりすればなおさらでしょう。
絶対的な勝利の方程式。そんなものはない。しかし一定期間続けていると「こうすれば赤点は取らない」みたいな安全策に賢しくなるのも事実です。営業マン時代も書店員になった現在も変わりません。
もちろん守りに徹することが最適解のタイミングも皆無ではないと知っています。その事実を言い訳にして前例踏襲に甘えがちな己も。だからこそ逢坂さんのチャレンジを応援したい。
発売は3月12日。覚えました。
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