ブックオフ網走店〜北海道のブックオフ全40店舗全てに足を運んだ〜
網走インザスカイウィズ尿路結石。莫逆フレンズのみんな!こんにちは!という訳で名は体を表す、わたくし「ぶっくおふたろう」が北海道のブックオフ総店舗数40件を遂に全て回ったよ。これまでたっくさん買ったよ。とてもしあわせだよ。らんらららん。という日記です。
ちなみにブックオフは1990年5月2日に神奈川県相模原市に1店舗目をオープン。同年11月には私が誕生。これは運命のイタズラなのか、私とブックオフは同い年。今年31歳になる前になんとかして、「30歳で北海道のブックオフ制覇」とし記念にすれば、後年自分でも覚えやすく、自己紹介がしやすいと踏んだ私は誕生日の1日前に網走への旅の計画を立てた。
決戦の舞台は札幌から、超遠い。という訳で一先ず地元946シティに不時着。思う存分GEO行ったりカレー食ったり、パートナーの誕生祝いでフレンチ食ったりで、貧乏貴族の如くなけなしの銭で我を忘れて貪欲に楽しんだ後、朝からパートナーの車で網走へレッツゴー!途中の美幌峠の名物あげいもを初めて食べて恐悦至極〜。なんて事ないけど美味しいって幸せ〜。ってたらあっという間に到着の番外地。呼人に着くと脳裏に永山則夫の沈んだ表情が浮かぶ。
さて、風邪気味で体調絶不調の中、ご当地回転寿司ビッグサン、網走北方民族博物館館、網走監獄とザ!観光地を巡る。(その間身体の寒気が止まらずで朦朧としていた)そうこうしていると、いよいよ現実味を帯びてくる日の丸。
ブックオフ網走店
歓喜と目眩と興奮でリアルに発熱しつつ向かった先で僕はパライソを見た。夏の毛蟹が笑っていた。柴咲コウと妻夫木聡主演の実写映画どろろの「どろろって言ってみろ」「どろろー!!!」の棒読みの白痴みたいな掛け合い。そんな西日が真っ黄色の網走店の壁面に西日を投げていた。 「ブックオフイエローandペイルブルーアイズ」とルーリードはかつて歌った、そしてそのライブ会場の隅で僕は生を受けた。終わりのはじまりはいつもブルーでちょっと甘い。「これで終わりだ」と、入り混じった感情に振り回されて朦朧としながらシャンバラの扉に手をかけた。ブックオフはいつも通り僕を迎え入れてくれた。
入店してすぐに感じる違和感。なんかこの店舗、他と違う。なんつーか白い!棚とか壁とか白くて明るいのが目立つ!棚がブックオフの既存の濃いグレーのやつじゃない!なんだかやけに照明も明るく感じて、初っ端から異世界感が強い。
とにかくまずは290円CD棚からだ。ここが店の顔だと個人的には思っている。自主制作盤のカオスなガビガビ解像度デザインや何語かも分からない輸入盤に出会った瞬間のロマンチックを求めて棚から棚へジャーニーはつづく。
洋楽は淋しめなラインナップ。尖ったものがあるわけでもなく、在庫自体も少なめだ。邦楽はいきなりア行でアルフレッドビーチサンダルのセカンドアルバムを発見し、その珍しさに期待値が上がるが、やはりそこそこといった印象。
キエるマキュウがたくさんあったり、やたらとTSUTAYAのレンタル落ちがあったり
なかなか他では見ない光景。隣がTSUTAYAなのも関係しているのか?なんて考えていると、事件はサ行で起こった。
佐々木 希 パペピプ♪パピプペ♪パペピプポ♪
この曲は都市間バスで向かっている間に何度もYouTubeで繰り返して聴いたこのシングル曲に、このタイミングで巡り会えた喜びたるや。
聴くきっかけになったのは、所属する映画フリーペーパー制作集団・スガラムルディのメンバーとソロで映画のフリーペーパーを制作している映画狂漢・フルチ流血夫とで鍋をした際にフルチが爆音でかけて皆で脳味噌しゅわしゅわになったエピソードからどハマり。ヘタウマじゃなくてヘタヘタ、つーかもうペッタペタでヘッラヘラ。
「差し込まれる台詞の棒読み感はサン・ラの宇宙を想起させ、ベースラインが急にマッドチェスター風になったかと思いきやドラムブレイク風のドンツカドンドンなビートでブレイクが展開される。ガムをしがみながら、のーぞ、のーぞ、のぞみーーーはダモ鈴木を完璧に演じ、バックバンドのワナビーポリシックスズは素知らぬ顔でひたすらポップグループを目指してタイトにプレイし続ける事で究極のダダイズムを表現した」とリリース時のミュージックマガジンにあった通り、極めて刺激的な音源を発見出来た事に目眩が加速する。俺たちは加速された世代。祈っても止まれない。
田亀源五郎さんとマブダチのシンセポップおじさんジョングラント(ルーファスウェインライト好きマスト)のBBCフィルとの共演盤と希を握りしめ興奮しつつウロウロしていると電話が震えた。「千歳のブックオフで佐々木希のシングルを発見。510円」との報告。すかさず「アイムイン網走でノンタン290でゲトリ」と報告。あの時の感情。きちんと言葉に出来たら、第二のフォークナー名乗っていいと思うのマジで。仲間が同じ時の中で場所を隔てて共に偶然ディグをしている世界線は愛と平和しかないと思う。少なくとも俺の世界の平和にはブックオフが不可欠だ。発熱で輪をかけてぐるぐると思考がまとまらないままでも、とにかくキャラバンはGO。
500円DVD棚をお次は舐めまわそうと、うろつけば驚きがお出迎え。
「え!堂々とレンタル落ちコーナーあるやん!」
レンタル落ちは中古屋での取り扱いは原則無く、近年徐々にそのルールが崩壊し、巷に安いレンタル落ちDVDが現れてはいるが、ここまで堂々とコーナー化されているのは初めて見た。凄い。凄いよここのブックオフ。新しい発見で副交感神経が刺激され、徐々に寒気が治まり、鼻水が出なくなってくる。やっぱり凄いよブックオフ。風邪薬いらないじゃない。
そしてDVDのラインナップが相当奇妙。新旧の癖あり監督たちの地味な作品群がウズウズとこちらを見ていやがる。誘惑されちゃ仕方あるめえ。拐っちまおう。と爆買いスイッチが入りかけるが僕はとても理性的なチンパンなので我慢することが出来た。なので結局は3本だけ、新作がヤバそうなヴィジュアルで期待しているジュリアデュクルノー監督のRAW、大林宣彦の北京的西瓜とジュリーの太陽を盗んだ男を刈り取り。山下敦弘監督の初期作品とか全部欲しかったけど500円はちょっとな。
定価のDVD棚も一癖ありなラインナップでわくわく。しかし店内の商品が総じて背表紙日焼けがひどく、白茶けた状態のモノが多いのが気になりました。日当たりが良いのかもしれないな、なんて事を窓から隣のTSUTAYAを見つめつつ思ったのであります(ちなみに隣のTSUTAYAのレンタル落ちはCD.DVD共に腐れ●外道☆といった内容でした)
書籍関連は漫画も小説も凡庸といった印象で、パートナーは何やら三月のライオンの新しいのやらいくつか抱えていたが、自分は結局一冊も購入せず。さて帰るかと、レジにて会計後ふと横を見ると珍しい事に今時、テレフォンカードが売っているではないか!!!中古未使用テレカ…。見ちゃイケません!な付箋の貼りかたとても平和だ。
とまぁ、こうして僕のブックオフ北海道制覇篇は終わりを迎えた。だが勿論。ここで終わる訳が無い。だってブックオフの棚の前じゃなきゃ生きてる実感がしないんだよ!!!!!!旨い飯、カッコいい音楽、大好きな人達との会話、とは別に存在する世界線。いわば業で、背負ってしまったが最後。
というわけで
ブックオフ全国討伐篇
をスタートします。手始めにフェリーに乗って、青森全6店舗から攻めていく。そして最終的には、パリにも行く。え??パリにブックオフあるのかって?馬鹿言ってんじゃないよ。あるよ。
アメリカ・フランス・マレーシアの3カ国全18店舗を含むブックオフの総店舗数はなんと801店舗。北海道の40店舗なんて全体のたった5%なんだから!全部行くまで俺は死ねない。青春の全てを人生かけて注いでいきます。というわけでまだまだパーティーは続きます。
Q 40店舗回ってどうだったか?
A 店舗毎に品揃えは勿論のこと、設備やオペレーションが違うので、どこに行っても驚きやワクワクがあってとても有意義な時間を過ごせた。 それと同時に感じたのは、まだまだこんなもんじゃ、足りないという飢餓感。世界が見たい。
Q なぜブックオフに行くのか?
A 夢と希望と新たな発見がそこにあるから。
Q あなたにとってブックオフとは?
A ストリートの図書館であり、
愛