【さみしい夜にはペンを持て】未来の自分へ向けた、自分を知るための日記の書き方
📚古賀史健|さみしい夜にはペンを持て
今回紹介するのは、日記で自分を知る方法についてです。人生の中で、辛く長いように感じるトンネルを抜けるためには、そのトンネルの中でも自分らしく生きることが大切です。
その時に手助けとなるのは、ペンを持ち、言葉を紙に書くことです。言葉を発せば、頭の中の思考が整理され、自分を知ることができます。そして、日記に書けば、人に話さなくてもそれが可能になります。自分だけの日記には、自分の言葉が書きやすく、より自分を知ることができます。
ぜひ、自分の言葉を発するものとして、これから紹介する日記の書き方を活用してみてください。
1.思いや考えを発する
✅ 自分の思いを書き出す
▶︎言葉にする力と書く力
モヤモヤした気持ちのとき、誰かに話したらスッキリした経験はありませんか?そんな時、自分の思いや考えは、発することで整理されます。そして、自分の発した言葉は、自分を知る手がかりになります。思ったことを言葉にするためには、思いの順番を考える必要があります。この考える作業がとても重要です。
さらに、考える作業を加速させる方法として、「書く」があります。考えを書き起こすことは、計算問題を紙に書きながら解くのと同じようなものです。逆に、考えを言葉にせずに頭の中で整理するのは、暗算をするようなものです。どちらがやりやすいかは、紙に書きながら解く方です。
また、書くことにはもう一つメリットがあります。言葉で発する場合、一度言ってしまえば訂正が難しく、言葉が口から出た瞬間には修正できません。しかし、書いたものは何度でも修正でき、思考を深めることができます。
ぜひ、考えを頭の中だけで終わらせず、書き出す習慣を身につけてみください。
2.「あの時の自分」を書く
✅ 日記:思ったこと・考えたこと
▶︎過去の自分との対話
思いや考えを自分の言葉で発するのにおすすめなのが、日記を書くことです。日記に書く内容は、自分が思ったことや考えたことです。書き方のコツは、ただ出来事を書くだけではなく、「あの時の自分」を書くことです。
例えば、日記を書こうと思った時、「今の自分」に向けて書こうとすると、書くことに迷ってペンが止まります。しかし、その日を振り返って、ある瞬間について書くように意識すれば、ペンは動き出します。「あの時の自分」に、何があって、何を思って、どうしてそう考えるのか、インタビューするように書き出してみてください。そうすれば、ページが次第に埋まり、書き足りないと思うかもしれません。
【日記のポイント】
⚫︎悪口は過去形で書く
悪口を書く時は、過去形で書き、どうしてそう思うのかを考える。
⚫︎「心配事」と「考え事」は分ける
物事には、自分にできる「考え事」と、できない「心配事」に分けることができます。日記には、「考え事」を書き出しましょう。
⚫︎日記に嘘を書く必要はない
日記を人に見せないなら、嘘を書く必要はありません。嘘をつくことで、自分を理解する機会を逃す可能があるので、正直に記録してみましょう。
3.答えを出すために考える
✅ 答えを出すために考える
▶︎選択権を自分で握る
可能性を残し続けることは、答えを出さないことと同じです。そして、答えを出さないことは、考えていないことと同じになります。可能性を持ち続けたままでは、いつまでも先に進めません。どこかで答えを出さなければならない瞬間がきます。
答えを出すのが辛くて、考えることをやめれば、選択権を他人に握られてしまう可能性があります。他人の用意したわかりやすい答えに飛びついて、他人の選択に従ってしまえば、他人に騙されることもあります。
考えることは、答えを見つけることであり、それは自分自身でやることです。自分の選択権を保つために、ぜひ考えて、自分の答えを探してみてください。
4.自分の言葉を手に入れる
✅ 便利な言葉を自分の言葉に変える
▶︎文章表現のギャップを克服する
文章を書くことに苦手意識があるのは、「実際の気持ち」と「書かれた文章」にギャップを感じるからです。書きたいものが表現できていない文章を見ると、文章を書くことに苦手意識が生まれます。
このギャップを感じる原因の一つは、手っ取り早く、便利な言葉で片付けてしまっていることです。「すごい」という便利な言葉で終わらせるのではなく、なぜそのことがすごいのか、自分の言葉で表現することが、自分を知るカギです。
また、書くことに関して、コスパを求めないことが大切です。自分のことを知るためには、自分の言葉を表現することが必要です。
ぜひ、【表現力トレーニング】を参考に、自分の言葉の表現に挑戦してください。
【表現力トレーニング】
⚫︎スローモーション
出来事や思考を、1分の出来事でも1時間の出来事のように表現し、たとえ、一言、二言で書き終わることでも、膨らませて書いてみる。
⚫︎共通点探し
その出来事での思いや考えが、他の出来事と似ているところはないか考えてみる。
5.読みたくなる日記に育てる
✅ 日記に読む楽しさを感じる
▶︎過去から未来への成長を楽しむ
日記は書くものであると同時に、読むものでもあります。そして、日記の読者は「未来の自分」です。日記は、今の自分が書き、未来の自分が読むものです。
日記を始めても続かない人もいると思います。何かを続けるためには、成長している実感が必要です。日記においては、「まず10日間書いてみる」を試してみください。なぜ10日なのかは、日記の内容を10日くらいで忘れ始めるからです。忘れた頃に読み返すことで、日記の面白さを感じることができます。
また、日記は育てるものです。日記を書きたくなるものから、続きが読みたくなるものに育てていきます。続きが読みたいという思いが、書く原動力にもなります。ぜひ、自分自身の成長物語を読む楽しみを感じてみてください。
まとめ
日記を書くときに、今の自分に焦点を当てるとペンが止まりがちになります。しかし、今日を振り返って「あの時の自分」について書こうとすると、ペンは進みやすくなります。ノートの1ページくらいはすぐに埋まり、まだまだ書き足りないと感じるかもしれない。この習慣を続け、10日後読み返すと、自分の成長物語の続きが気になり出します。今回紹介した書き方を参考に、ぜひ「まず10日間書く」を試してみてください。
学んだことは、実践することに意味があります。何か一つでも心に響いたヒントがあれば、ぜひ、24時間以内に何か一つ挑戦してみてください。
それでは、また次回お会いしましょう!
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