開国したいのかしたくないのか分からない
どんなジャンルであれ、自分で仕事をするというのはある意味人気商売で、自分をじゃんじゃん売り込んで、ぐんぐん知ってもらうほど、ばんばんいい仕事がくる、という宿命がある。
だけど。僕と、僕のまわりにいる何人かは、それがガチで苦手。むしろその宿命ごと、相容れられないという感じすらある。コミュニケーションが得意そうで得意じゃない。褒められても「いえいえ」としか思えない。心を開いているようで閉じている。いわゆる自分鎖国状態。
「それはあなた、自己肯定感が低いのです。もっと自分を好きになって!」というメッセージをさんざんいろんなとこで読んだし聞いたけど、なんかそういうことでもないような気がする。
だって旺盛な自意識や表現欲があるし、でなきゃこんな仕事しない。写真を撮るときも、ちゃんといい表情に写るように顔をつくれる。でも人が顔をつくっているのをはたで見るのは、恥ずかしくって耐えられない。たとえばハイチーズ!となったはいいけれど、撮るほうがもたもたして、撮られるほうも長く持たず、だんだん顔がこわばっていく魔の数秒間は、こっちが「恥死」しそうになる。でもすんごく見てしまう。なんで?
これは、そんな、めんどくさいこじらせ鎖国男の、開国活動の記録である。いえいえとか、自分なんて誰も興味ないよとかは、脇っちょにおいといて。いや、誰も興味ないこと前提に、気軽に発信していこう。50歳までの500日を、とろとろの蜜で満たそう。その決意表明だ。