【100分de名著を語ろう】『アイヌ神謡集』①②
こんにちは。
今月のタイトルは、知里幸恵著の『アイヌ神謡集』で、解説を『ゴールデン・カムイ』でアイヌ語監修を務めた中川裕さんが担当されています。今回は、第1回(9月5日本放送)と第2回(9月12日本放送)の2回分のテキストの小見出しを紹介するのを中心にお届けします。
はじめに:魅力あふれるアイヌの物語世界
・1923年、アイヌの手によって書かれた初めてのアイヌ語の本。
・知里幸恵(1903~1922年)著。刊行前年に、19歳で没。
・13篇の神謡を収める。
第1回:アイヌの世界観
①知里幸恵の人生
・幌別郡(現・登別市)で1903年に生まれた知里幸恵は、15歳で金田一京助と出会う。金田一の勧めでノートにアイヌの物語を書き綴ったところ、金田一に絶賛され、1922年に上京。執筆を重ねるが、心臓が弱かったため、校正作業の終了とともに亡くなってしまう。
②神謡とは何か
・口伝えで残ってきた神謡。文字は使われない。
③カムイとは何か
・人間をとりまき、人間と関係をもって存在しているものすべて。
④魂と肉体の関係
・すべてのものに「魂」があるとするアイヌ。
⑤人間とカムイは持ちつ持たれつ
⑥シマフクロウが語る物語
⑦沼貝が語る物語
⑧カムイも悪いことをすると痛い目にあう
⑨カムイにとって最悪の罰
⑩世界への接し方を育む物語
第2回:「語られる物語」としての神謡
①「私」が語る物語
・単一ではない、「私」に相当するアイヌ語。
②語られるたびに物語が完成する
・同じ人が同じ内容を語ったとしても、その都度表現は変わるが「同じ物語」として完成する。
・フォーミュラ(常套句)の援用。
③『アイヌ神謡集』に見られるフォーミュラ
④韻文としての神謡
・散文と韻文。
⑤インターネットで聞いて楽しむ
・アイヌ民族文化財団
・平取町立二風谷アイヌ文化博物館
⑥サケヘとは何か
・折返し、折り節、「リフレインの句」。
⑦サケヘは何のためにあるのか
・メロディの部分=サケヘ、本文・中身=イペへ
・サケヘ=神謡の主人公が何者かを表すことが役割だったのではないか。
⑧語り手が替わるとサケヘの替わる
・いま誰が語っているのかを示す。
⑨二次的なサケヘ
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今回はここまでといたします。お読みくださり、ありがとうございました。それではまた!
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