
100分de名著テキスト『心の傷を癒すということ』を読む~②
25/01/13(月)に放送された「100分de名著」の『心の傷を癒やすということ』第二回分に相当するテキストを読みました。第一回分については、以下に掲げてありますので、ご覧くださると幸いです。
第二回:さまざまな「心の傷」を見つめる・小見出し
※連番は引用者による。
PTSDの四つの症状
癒えない傷が苦しみを深くする
子どもを喪った親の心の傷
親を亡くした子どもの心の傷
家族に生じる亀裂
「リアル病」がもたらしたもの
虚無感を癒やすには
「わかりっこないけど、わかってほしい」
心のケアはみんなのもの
メモ
原テキストが未読なので断定は避けたいのですが、本文の内容の紹介よりも、宮地さんによる語句や概念の解説パートが多いように思われます。そのため、理解が促進されたものと考えます。
冒頭の段落から「人間の心は、とても傷つきやすいものです(略)「悩み」というのも傷つきの一つです」とあって引きつけられます。
PTSDの四つの主症状=①過覚醒、②再体験、③回避、④否定的認知・気分。
「異常な状況における正常な反応」(太字部分は、テキストでは傍点)が解消せず、症状が持続し悪化した状態がPTSD。
目立った症状を伴わない“生きづらさ”は、治療の対象になりにくく、回復が妨げられる。
「早く」立ち直ってほしい、「そろそろ」立ち直ってもいいころだろうという周囲の期待、そういう空気を作る社会や文化が癒やしを妨げる。
遺族はほんとうは十分に悲しみを表現したい。
「患者」になる前の、「悩みの相談」の段階でストレスを減らすような援助が求められる。
リアルにこだわり過ぎることの危うさ。
生活の再建につまづいた人は、さらに生きづらさを深めている。
虚無感を癒やすのはモノではなく、やはり人との結びつきである。
苦しみを癒すことよりも、それを理解することよりも前に、苦しみがそこにある、ということに、われわれは気づかなくてはならない。
語られない苦しみを感じること、寄り添いつつ「待つ」ことが大事。
「わかりっこないけど、わかってほしい」のであった。
救援者が、被災者の体験や感情を聞くことが〈心のケア〉になる。
今回は以上となります。
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