Paris Blues
1月6日に亡くなったシドニー・ポワチエは、たくさんの名作に出演している。「手錠のままの脱獄」(1958)、「ポギーとベス」(1961)、「野のユリ」(1963)、「いつも心に太陽を」(1967)、「夜の大捜査線」(1967)、「招かれざる客」(1967)等々。そうした名作の中に埋もれてしまっている佳作が「パリの旅愁(Paris Blues)」(1961)。
出演はポール・ニューマン!ルイ・アームストロングがゲスト出演していて、音楽はデューク・エリントン。かなり豪華な顔触れである。でも、あまり取り上げられることがない。内容が地味だからかな。
今観ると、オープニングのジャズクラブのシーンが興味深い。店内では、白人と黒人が融和しているだけでなく、年の差カップル(中高年女性と男子)、女性同士、男性同士のカップルがいる。60年前からダイバーシティ!さすがパリ。
もしかしたら、映画の中でポール・ニューマンと恋に落ちる女優がジョアン・ウッドワード(奥さん)で、シドニー・ポワチエと付き合うのがダイアン・キャロル(当時の恋人)というのが、評価が今ひとつの原因かもしれない。