台湾の漫画家PETER MANNさんとの対談イベントに登壇します!
みなさん、こんにちは。書肆喫茶moriの店主です!
皆さんにお知らせがあります!!
なんと、2024年5月12日(日)に京都で、台湾の漫画家PETER MANNさんとの対談トークイベントに登壇させていただくことになりました!
2024年5月11日(土)、12日(日)にかけて京都市勧業館みやこめっせ第3展示場で開催される「TAIWAN PLUS 2024京都新宝島」という台湾の文化を体験できるカルチャーフェスティバルのイベントとして開催されるものです。
この「TAIWAN PLUS」というカルチャーフェス、2022年に始まってこれまでは東京でおこなわれていたようなのですが、2024年は京都で開催されます。
音楽ライブが開催されたり、台湾グルメを楽しめたり、台湾雑貨のマーケットがあったり、台湾好きにはたまらない催しですね。
PETER MANNさんとの対談トークイベントは、5月12日(日)13:15~14:00の予定です!
お近くにお住まいの方、京都に遊びに行くよという方、台湾がお好きな方はぜひ足を運んでみてください!
さいきん、台湾のマンガがたくさん日本語で読めるようになって注目していました。
っていうような話をちょうど、バンド・デシネ翻訳者の原正人さんと一緒にやっているポッドキャスト「海外マンガの本棚」でもしていました。
この動画の中でも少し触れていますが、本記事ではイベントで対談をさせていただく漫画家PETER MANNさんについてご紹介したいと思います。
日本語で読むことができるマンガもあるので、それらもあわせてご紹介します。
台湾の漫画家PETER MANNさんとは?
PETER MANNさんのプロフィールは次のとおり。
2022年に尖端出版から刊行された『芭樂歌 BLA BLA SONG(ぶらぶらソング)』が、台湾の漫画賞である金漫賞(ゴールデン・コミック・アワード)で新人賞とクロスメディア応用賞をW受賞する、いま注目の漫画家さんです!
私がPETER MANNさんを知ったのは、まさしく2023年の第14回金漫賞でのことでした。新人賞とクロスメディア応用賞をW受賞って、めっちゃすごいのでは…!? と気になっていた作品でした。
『芭樂歌 BLA BLA SONG(ぶらぶらソング)』
さてその『芭樂歌 BLA BLA SONG(ぶらぶらソング)』。
日本語訳でないかなぁ…と思っていたのですが、なんとあったんですよね…! 自費出版で200部限定で販売されていたそうです。
私が見つけたのはBIG ROMANTIC RECORDSという音楽レーベルのオンラインショップ。どうやら音楽関連のマンガとして一部書店でも販売されていたそうなんですよね…。
※2024年5月31日追記
『芭樂歌 BLA BLA SONG(ぶらぶらソング)』を当店にて取り扱いさせていただくことになりました! 当店店頭または以下の通販サイトからご購入いただけます!
なんで”音楽関係”なのか、というとこの作品をもとに日本と台湾のアーティストが楽曲を書き下ろすという、とても面白いプロジェクトの作品だったからです!
金漫賞でクロスメディア応用賞も受賞したのは、そういった事情からですね。
私が自費出版の単行本を見つけたBIG ROMANTIC RECORDSではその楽曲のレーベルだったからですね。EP盤の7インチレコードも販売されています。
『芭樂歌 BLA BLA SONG(ぶらぶらソング)』は4つの短編マンガ集です。
簡単にそれぞれの短編作品をご紹介していきます。
TRACK 01- A Song For You
10年間、同じ曲を流し続けている喫茶店。気になった雑誌の編集者はオーナーに取材を申し込む。通い続けた編集者はついにオーナーから、高校生のころの貸本屋でのある思い出を聞くことができるが……。
『芭樂歌 BLA BLA SONG(ぶらぶらソング)』は、TAIWAN COMIC CITYのサイトに紹介ページもあって日本語版の試し読みページで、第1話をまるまる読むことができます!
このマンガをもとに日本のミュージシャンSUMMER EYEによって作られた楽曲が「生徒(Student)」。この曲のMVのイラストもPETER MANNさんが手掛けておられます。
TRACK 02- Office Love
偶然に乗ったタクシーで流れてきた曲。それは過去の思い出の曲だった。同じミュージシャンが好きだったことをきっかけに社内恋愛を始めたふたり。しかし彼の浮気が発覚し……。
「気持ちって変わっちゃうものかな」。
苦くも前向きなオフィスラブストーリー。
第2話はPETER MANNさんのPixivページで日本語で読むことができます。
楽曲はSUMMER EYE「水坑(Puddle)」。
TRACK 03- Dream ♥ Baby
サマースクールのバイトに駆り出された主人公はソフトクリームの被り物をしてソフトお姉さんとして働くことになる。しかしコンビを組んだホイップお姉さんは歌うことで子どもたちの悪夢エネルギーを集めている魔法少女だった…! 悪夢エネルギーの瓶を誤って割ってしまったソフトお姉さんは、悪夢を集める手伝いをすることになったが……。
残念ながら第3話と第4話の試し読みページはないのですが、もうこのあらすじだけでも面白くないですか? これまでの物語とは打って変わって笑いとファンタジー、そして家族との関係やプレッシャーに胸がジンと来る素敵な話です。
ちなみに魔法少女のステッキはトイレのブラシです。
楽曲は台湾のAmi Tseng「Dream Baby」。
TRACK 04- Bala Song
マイペースな麻衣はバイトをしながら作曲をしていたが、バイト先のパーティで演奏する様子の動画をネットで共有されてバズってしまう。プロとしてデビューするものの……。
「私の楽しさってみんなとシェアしたら切り離されちゃうのかな」。
趣味を仕事にすることの大変さ、自分自身との葛藤、周囲からの軋轢……テーマはシリアスだけど、幻想的で軽妙なノリで描かれていて、めちゃくちゃグッときます!
この作品集全体のタイトルでもあり、第4話のタイトルでもあるバラーソングとは、台湾で果物のグアバを差す「芭樂」と、ゆったりしたテンポの曲である「バラッド」を掛けた言葉。台湾では、抒情的な歌、口ずさみやすい曲など様々な解釈があるそうです。
楽曲は第3話と同じくAmi Tseng「Bala Song」。こういうのが台湾のバラーソングなのかな。とっても耳に馴染んで心地いい音楽です。
『北九州市へワープ!』
さてPETER MANNさんですが2022年に「北九州アーティストインレジデンス事業」として1か月、北九州市に滞在されてマンガ作品を描いておられます。
「北九州アーティストインレジデンス」については以前、原正人さんとのポッドキャスト「海外マンガRADIO」でも話題に出ましたね。
2022年から海外の漫画家さんを北九州市に招待して、観光地を訪れてもらったり、イベントに参加して現地の皆さんと交流したり、北九州をテーマにしたマンガ作品を創作してもらったり、といった事業だそうです。
そこでPETER MANNさんが制作されたのが『北九州市へワープ!』。
上のサイトの日本語版2022からも読めますし、Pixivのページでも読めますね。
台湾の女子高生がガチャガチャで手に入れた北九州のマスコットキーホルダーを間違って飲みこんでしまうと北九州市へワープしてしまうという、なんとも奇想天外なストーリーです。
冒頭の「人間臭さと脚の臭さ」のあるヤバい漫画という序文からしてタダモノではないです…(笑)
PETER MANNさんらしさあふれる北九州マンガですね!
『犬』
『北九州市へワープ!』でPETER MANNさんの作品に漂うただならぬ雰囲気を感じられたかと思います。そんな皆さんに、さらにディープなPETER MANNワールドに誘ってくれるのが最新作『犬』です。
X(旧Twitter)でもちょっとバズってましたね。Pixivのマンガ月例賞にも選ばれたそうです。
飼い主の留守の間の知られざる飼い犬の生活……と思いきやの驚きの展開。
どうですか…? ヤバくないですか…?
のぞいちゃいけない深淵を垣間見てしまった気分……。
みなさんも、もうすっかりPETER MANNさんの虜になっているはず…!
さて少しでもPETER MANNさんのマンガに興味を持たれた方はぜひ5月12日の対談イベントにお越しください!
直接にお話を聞ける貴重な機会です!
2024年5月12日(日)13:15~14:00
「TAIWAN PLUS 2024京都新宝島」
台湾の漫画家PETER MANN × 書肆喫茶mori トークイベント
@京都市勧業館みやこめっせ第3展示場
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