海外マンガ情報誌『漫海』第2号完成!
こんにちは!海外コミックスのブックカフェ書肆喫茶moriの店主です。
Vtuberのげそにんちゃんと世界100カ国のマンガを紹介するぞ!の思いでつくった海外マンガ情報誌『漫海』第2号がようやく完成しました~!
広大で深遠なる、まるで海のような果てしなく続く海外マンガの世界。
そんなあてどない世界に足を踏み入れてしまった海外マンガ好きの集う場『漫海』。
第2号も、創刊号を上回るたくさんの方にご協力・ご寄稿いただき、素晴らしい本が完成しました!
ご協力くださったみなさまに感謝の言葉が尽きません…!
『漫海』創刊号については下の記事をご覧ください!
完成した第2号!どんな雰囲気がご確認いただけるようにチラ見せ動画をつくりました!どうぞご覧ください!
装丁凝りたいよね、で始まった『漫海』。
創刊号は「黒」でしたが、第2号は「白」が基調カラーです!
写真でお判りいただけるでしょうか?
今回はキラッキラの特殊紙を使っています!
ブルーの波間がまばゆい日差しを浴びてキラキラと輝くような、これから夏に向けてふさわしい爽やかな1冊になりました!
ぜひお手に取ってキラキラしていただきたいです!
『漫海』第2号、初出しは
2022年5月5日のコミティア140(げそにんちゃん/え15b)です!
創刊号より20ページ増の本文88ページの大ボリューム!
以下の記事では第2号の内容をご紹介します!
【記事①】げそにんちゃん×書肆喫茶mori海外マンガ対談
冒頭は、毎号恒例(?)げそにんちゃんと私の海外マンガ対談です。
第2号のテーマは
「世界のウェブトゥーン(縦スクロールマンガ)をざっくり探訪」
創刊号の対談でも少し触れましたが、やはり今の海外マンガを語る上で外すことのできないウェブトゥーン(縦スクロールマンガ)。
日々、情報がアップデートされていくような流れの速い分野なので、対談の内容もすぐに古びてしまうかもしれませんが、世界のウェブトゥーン事情について知りうる限りの情報をざっくり語っています!
ネットやアプリで気軽に読むことができるウェブトゥーン。ふたりのオススメ作品などもご紹介しています!
【記事②】モクタン・アンジェロさんインタビュー(聞き手:竹崎伸司さん)
ブラジル出身のマンガ家モクタン・アンジェロさんのインタビューです。
聞き手は、海外マンガ好きの社会人、竹崎伸司さん!
モクタン・アンジェロさんといえば、ローマ時代の哲学者セネカの思想を背景に「怒り」をテーマにした『レオノーラの猛獣刑』の作者です。
今回のインタビューでは、東西の哲学・思想をテーマとしたマンガを生み出されるモクタンさんの思いや、これまでに影響を受けた作家や作品、ブラジルのマンガ事情など、さまざまな角度でお話しいただきました!
【記事③】「ポルトガル圏のマンガ研究メモ」くまごろうさん
ポルトガル語の絵本やマンガをご紹介されている、くまごろうさんによる貴重な研究メモです!
ブラジルとポルトガルのマンガの歴史と現代の作家・作品についてご紹介くださっています。このあたりのマンガに関して日本語で読める情報はなかなかにないのではないかと思います!
モクタン・アンジェロさんのインタビュー記事と合わせて読むことでブラジルのマンガ事情を垣間見ることができます!
【記事④】「スーサイド・マウスー初期米国コミックでキャラクターがいかに死んだか」鶴田裕貴さん
大学院でアメリカの古いコミック・ストリップを研究されていて、マンガ批評「一連」を主宰されている鶴田裕貴さんが前号に引き続き続投してくださいました!
創刊号の「120年前のコミック・ストリップ案内」に続く、今回のテーマは「キャラクターの死」。
かの有名なミッキー・マウスが自殺未遂!?というショッキングな話題から、初期のコミックでキャラクターの死がどのように描かれたのかを紐解きます!
【記事⑤】「小さな孤児アニーが生きたアメリカ」高岡周哉さん
大阪にあるカフェ&バー世界の漫画クロスオーバーさんで「アメコミぼんやりガイドLIVE」というイベントを不定期で開催されている高岡周哉さんにも2号連続で寄稿いただきました。
「黒人ヒーローと音楽」の前号に続いて、今回のテーマはミュージカルでおなじみの「リトル・オーファン・アニー」!
なんと「アニー」の原作は実はマンガで、しかも2010年まで86年にわたって続いた超ロングシリーズだったのです。
そんなアニーの誕生から連載終了までの変遷をご紹介くださっています。
【記事⑥】「海外漫画に読む移民―アイデンティティの確立と闘い―」綱島さん
アメコミを愛し、子どものときには海外でも生活されていた綱島さん。
ご自身の経験を踏まえながら、移民の抱える葛藤を書いてくださいました。
取り上げてくださった海外マンガは、中国系アメリカ人ジーン・ルエン・ヤンの『スーパーマン・スマッシュ・ザ・クラン』と『アメリカン・ボーン・チャイニーズ』。移民をテーマにした作品としてはもちろん、ストーリー・テリングもビジュアルもホントに面白い作品です!
綱島さんの寄稿を読むと、物語がさらに深く味わえるように思います。
【記事⑦】「「3人の方は?」-エイドリアン・トミネについて‐」ふぢのやまいさん
『「百合映画」完全ガイド』の編著もされているふぢのやまいさんが寄稿してくださいました。
テーマは映画「パリ13区」の公開や自伝マンガ『長距離漫画家の孤独』の邦訳刊行が話題のエイドリアン・トミネ(トーミネ)です!
なぜトミネの作品が次々と映像化されるのか、トミネ作品特有のコマの運びの魅力を詳説くださいました!
【記事⑧】「絵を食べるキリン~未邦訳BDを読もう~」八ツ橋敏行さん
ツイッターで「#カタカナマンガ」のハッシュタグで未邦訳の海外マンガを積極的にご紹介されている八ツ橋敏行さん(やつはしさん)。
バンド・デシネ(BD)の魅力や、やつはしさん流のBDの楽しみ方を具体例3作品(どれも面白そう!)をあげながら解説してくださいました!
海外マンガ原書の入手方法も伝授してくださっています!
【記事⑨】イラストレビュー×6
今回も読みごたえのある記事の合間に思わず見とれてしまうようなイラストレビューを、なんと6名の絵師の方に描いていただきました!
ほんとうにありがとうございます~~!
イラストの全容は本誌でお確かめください!
カルロス・トゥリージョ&カルロス・メグリア『CYBERSIX』面図(omo-to)さん
アルゼンチン出身推し作家のためにスペイン語も勉強されているという面図さんが海外マンガを読むきっかけになった『CYBERSIX』をご紹介くださりました!この作品、私は知らなかったのですがアニメ化もされていたそう!ひと癖もふた癖もありそうなキャラクター達をたくさん描いてくださいました!
マリコ・タマキ&ジリアン・タマキ『THIS ONE SUMMER』勝見ふうたろーさん
創刊号でもイラストレビューに加えてマンガも寄稿してくださり、2022年10月~12月には富山の美術館で個展も開かれる予定の勝見ふうたろーさんが第2号でも素敵なレビューを寄せてくださいました!個人的にも大好きな『THIS ONE SUMMER』のなんとも詩的で静謐なレビューです。
ギヨーム・”RUN”・ルナール『ムタフカズ』l!mさん
一つ目の不思議な生き物が大好きなl!mさんが最近ハマっておられる『ムタフカズ』のイラストレビューをいただきました!スタジオ4℃によってアニメ化もされて私も大好きなレーベル「label619」の『ムタフカズ』。超カッコ可愛いアンジェリーノたちをぜひご覧ください!
イヴ・サンローラン『おてんばルル』めーこさん
絵本も大好きで当店の常連(いつもありがとうございます!)のめーこさんに可愛いおてんばルルを描いていただきました!ファッションデザイナーとして知らない人はいないイヴ・サンローランが実はマンガを描いていた!おしゃれでかわいくてちょっぴりブラックなルルの魅力がいっぱいです。
ライアン・アンドリューズ『THIS WAS OUR PACT』関野葵さん
創刊号でもイラストレビューを寄せてくださった『くるくるくるまミムラパン』の関野葵さんがまたまた素敵なイラストを寄せてくださいました!作品は日本在住のマンガ家ライアン・アンドリューズの『THIS WAS OUR PACT』。秋祭りの夜の不思議な少年たちの体験を描いた作品で邦訳してほしいです。
パスカル・ラバテ『イビクス』井戸畑机さん
第84回ちばてつや賞ヤング部門準優秀新人賞を受賞された井戸畑机さんが描いてくださったのは、国書刊行会さんのBDコレクションの一作、パスカル・ラバテの『イビクス』。ロシア革命の中をしぶとく生きるネヴゾーロフのただならぬ雰囲気が漂ってきます!
【記事⑩】マンガ『底からはじまるetc.』鈍島製粉さん
創刊号にイラストレビューを描いてくださった鈍島製粉さんが第2号ではマンガを寄せてくださいました!
穴に落ちてしまった主人公。そこに広がる地底人の世界…。彼らは何をしているのか、ちょっと不思議で可愛いマンガ作品です!
こちらもぜひ現物でお確かめください!
『漫海』第2号の販売場所
現時点で決定している販売場所を記載します。(2022年4月30日時点)
変更あれば随時更新します。
●【東京】2022年5月5日(木)コミティア140
ブース:げそにんちゃん/え15b
【終了】ご来場くださったみなさま、ありがとうございました!
●【大阪】書肆喫茶mori 店頭先行販売中!
5月5日より通販開始。
●【東京】メゾン・プティ・ルナール
バンド・デシネとアートブックの専門店です!
これから……
創刊号が出た2021年9月から7か月ちょい。なんとか『漫海』第2号を無事にお届けすることができました!
とはいえ、まだまだ広大にして深淵なる海外マンガの海は未知の世界に満ちています。
これからも定期的に刊行していけたらと考えています。
そこで次号以降、この『漫海』にご協力いただける執筆者を募集しています。
創刊号・第2号を読んで思いを共有していただける方で、
・世界各国のマンガの情報をお持ちの方
・みなさんに紹介したい知られざる海外マンガ作品をご存じの方
・イラストレビューを描いてくださる方 などなど
げそにんちゃんまたは書肆喫茶moriまでご連絡ください。
げそにんちゃん
https://twitter.com/squid87res
書肆喫茶mori
https://twitter.com/shoshikissamori
みなさんの参加をお待ちしています。
そして『漫海』を応援していただけるととても嬉しいです。
おまけ
『漫海』第2号の完成を記念して、2022年4月20日のYoutubeライブで雑談まじりにお話ししました!
こちらもどうぞご覧ください!
それではみなさま、引き続きご贔屓のほど、よろしくお願いいたします!