好きなお店の共通点。わたしの身体を冷やすものは
かき氷屋さんの話。
良いお店ってなんだろう?
・店主の人柄
・提供スピード
・氷の美味しさ
・豊富なトッピング
・シロップへのこだわり
様々な要素はあるけれど、良し悪しは人によって違ってくる。一概に言えない。
わたしが重視するポイントはなんだろうか。
頭の中で好きなお店を巡っていると、1つの共通点が見えてきた。
その共通点とは店内環境にあり。
重要なのは、強すぎない冷房。
とある真夏日のこと。
まだ食べたことのない1杯をSNSで見つけた。
「なんて豪華なトッピング。きれいに撮ってあげたい。食べたらどんな味がするんだろう」
物欲ならぬ氷欲が。
心の奥底から沸々と湧き上がる。
氷欲を満たさなければ。
何事も手につかなくなってしまう。
暑くて出かける気分ではなかったけれど、かき氷のためなら足が動く。汗だくになりながらお店へ。やっとの思いで到着した。
扉を開けて中に入った瞬間一言。
「あぁ涼しい」
冷房が効いた店内。わたしの身体が冷気を帯びていく。直射日光や湿気から解放され、生き返ったと思った。
その後、席に案内され目当ての品を注文。しばらくすると運ばれてきた。
序盤は美味しい。
だけど半分もいかないうちにキツくなる。
わたしの身体、もうすでに冷え切っていたから。夏だけど上着を欲するくらいに。寒さのあまり、ぶるぶると身体を震わせながら食べたこと、苦い思い出です。
温かいお茶や白湯を提供するところもあるから「冷房が効いたお店 = イマイチ」とは限らない。すぐに溶けないメリットもある。
それでも…
以前のような体験はもうしたくないな。
だからこそ、かき氷の美味しさに加え、店内環境を重視するようになりました。ベストなコンディションで受け入れたい。
先日も冷房に頼らないお店へ。
わたしの体温を下げるものは。
天井から静かに冷気を発する君じゃないんだよ。
できることなら身体の内側から。
目の前にいるこの子に冷やしてほしいな。
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文・写真:わたし
イラスト:MihoMiyata
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氷曜日のエッセイは毎週水曜日に更新予定
人のお金でかき氷を食べたい。