極上ソルベの味わい『スノーグース』


最近は寒くなってきて、個人的にこの物語が読みたくなる季節だと思っています。

その物語は『文学少女』シリーズの中で、天野遠子さんが紹介していた
ポール・ギャリコの『スノーグース』です。


私は、『“文学少女”と死にたがりの道化』を読んで興味を持ち、初めてポール・ギャリコの本を手に取りました。
『スノーグース』は61ページとページ数が少ないので、初めて読む方にもおすすめです。
ポール・ギャリコの物語は、清らかで、雪のような静けさを感じられる、そんな気がします。


『スノーグース』の原文

「Frith, my love. Good-bye, my love.」

『“文学少女”と恋する挿話集1』

について、遠子さんは

日本語だと『いとしい人』とか『心の人よ』なんて訳されているけど、ここは原文の『my love』が一番ラヤダーの気持ちが伝わってくるような気がします。

『“文学少女”と恋する挿話集1』

と思いを語っていたので、ぜひ味わいたいと思い探してみましたが、原文はなかったので、日本語訳の方で味わいました。
ちなみに訳は、断然矢川澄子さん推奨とのことです!(天野遠子さん曰く)

ポール・ギャリコの物語は、ソルベのように、儚くてスっと溶けて、最後に清らかな後味を残すようなそんな物語です。
私はレモンやミントのような爽やかな味をイメージしました。

後味が切なくもあるのですが、私たちの心にそっと何かを残してくれている気がします。



▼こちらで『スノーグース』の味わいを遠子さんが紹介してくれています。





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