【002】夜にどうしても眠くなって、朝ぱっちりと目が覚める科学的な方法 〜朝起きてから3分編〜
「朝早く起きようと思ってもなかなか体が起き上がらない」「睡眠時間が短くても生産的に活動できるようになりたい」「そもそも寝ても寝ても寝足りない」こんな悩みや課題を抱えている人へ。効果的な睡眠をするために、頑張る必要はありません。
効果的な睡眠のためには、【朝起きてから3分】【夕食の時に2分】【寝る前に3分】、つまり、1日のうちの【8分だけ】意識を変えてみてください。あなたの睡眠が改善されストレス軽減や生産性の向上に繋がり、毎日が少しでも快適に過ごせますように。
朝起きてから3分
睡眠のために、まずは朝起きてから意識することは3つです。「光を取り入れること」「水を飲むこと」「リズム運動をすること」。
1:起きてすぐに光を取り入れる
せっかく早く起きたのに、そこから2度寝3度寝しまう人は、【睡眠のリズムを作るホルモン、メラトニン】の分泌を止められていないことが原因です。メラトニンが分泌されている間は、眠気があるのは当たり前です。なので、起きるためには頑張る必要はありません。光を取り入れてメラトニンの分泌を止めればいいのです。
メラトニンをストップさせるには、1,500~2,500ルクスの明るさが必要となります。そこで、朝起きたらまずカーテンを開けて外の光を取り入れましょう。朝の窓の付近は3000ルクス程度の光が入ってきており、十分な量の光を取り入れることができます。
曇りの日などは、部屋のあかりを付けてください。通常部屋の明るやは500ルクス程度ですが、照明でも1500ルクスの明るさで照らせるものがあります。照明を購入する時には1500ルクス以上のものを意識して購入してみてください。
2:水を飲む
朝起きて、次にすることは水を飲むことです。まず、人は寝ている間に200ml~500mlの水分を失っていると言われます。そこで、朝起きてからコップいっぱいの水を飲むことで、眠っている間に消費された水分を補給することができます。
さらに大切なことは、朝コップ一杯の水を飲むことで、「胃結腸(いけっちょう)反射」を誘導することができます。要は、朝はまだ腸が動いていない時間帯ですが、このときに水を飲むと腸が目覚めます。また、胃に水の重みが加わると、胃の下の大腸の上部にまで刺激が伝わり、胃結腸反射が起こって、腸が動き自然な便意が誘発されます。
腸は、消化と排泄を行うだけでなく、食べ物から栄養を取り込み、血液の質を決定づける重要な器官です。私たちは、食事から栄養分を吸収し、その栄養を含んだ血液を全身に行き渡らせることで全身の細胞を養っています。1日を生産的にするためにも、朝に腸を活動的にしましょう。ただし、水やお茶をガブガブ飲むと、胃酸の分泌を低下させて食欲不振を招くので飲み過ぎには気をつけてくださいね。
3:朝にリズム運動を行うこと。
そして、もし可能なら、起床後1時間以内に15分間の散歩を行ってください。朝散歩によって、【覚醒、気分、意欲と関連した脳内物質、セロトニン】が活性化されます。セロトニンが活性化すると、清々しい気分となり、意欲がアップし、集中力の高い仕事ができます。一方セロトニンが低下するとうつ的になると言われています。
さらに、睡眠を深めるメラトニンはセロトニンを材料に作られます。朝セロトニンを十分に分泌させることで夜の睡眠が深まるのです。健康な人であれば、15分ほどでセロトニンが活性化します。運動も30分を超えるとセロトニン神経が疲れてしまい、逆効果になるので注意しましょう。毎日するのがベストですが、週1~2回でも、やっただけ効果があります。
外に出られない日は、家の中でできるリズム運動を朝に【5分】でも良いので行ってください。家の中でできる運動には以下のようなものがあります。やれそうなものを取り入れてみてください。
「踏み台昇降運動」
階段や踏み台を使っての上がり下がり。しっかり腕も振りながら行うと、全身の筋肉が刺激されます。
「エア縄跳び」
室内で縄跳びは難しいので、手首を回し、実際に縄を飛んでいるというイメージで行うとよいでしょう。まずは1分間くらいから始めてみてください。
「ハーフスクワット」
膝の角度が45度以上90度未満のスクワットです。リズムをとりながら行うのがよいでしょう。
「腿(もも)上げ運動」
真っ直ぐ立って、片足ずつ交互に膝が90度で地面と平行になるように太腿をあげましょう。片足で上手くバランスが取れない場合は、何かにつかまったり、椅子に浅く座って腿を上げたりしてもよいでしょう。
朝起きてから3分
このように、朝起きてからは、「光を取り入れること」「水を飲むこと」「リズム運動をすること」の3つを意識してください。
これによって、【睡眠を促すメラトニンを抑制・ストップ】し、【覚醒、気分、意欲と関連した脳内物質、セロトニンを活性化】させることができます。朝起きるために頑張っていた人も体の仕組みを知ることで、より簡単に無理せず起きられるようになりますよ!