基本情報技術者試験をスキップして、応用情報技術者試験に合格した話(令和5年春期)
応用情報技術者試験に合格しました。直前で詰め込んでどのような対策を行なったかを記します。
記事の対象者
IT系学生(もしくはIT系に興味のある学生)
応用情報技術者試験に興味のある人
基本情報技術者試験か応用情報技術者試験かどちらを受けるか悩む人
忙しい人
プログラミングが苦手な人
私のスペック
4月の受験当時、情報学部4年生
基本情報技術者試験は未受験
大学の学部の基礎科目であるプログラミングが永久に上達せず、現在進行形で再再履修中のプログラミング弱者。
応用情報技術者試験の志望理由と、基本情報技術者試験を受けなかった理由
私は情報系学部に所属しているのですが、周りの優秀だと感じる学生の多くが、大学の早い段階から応用情報技術者試験に合格していて、その知識をもった上で活躍している人が多かったです。尊敬していました。自分も尊敬する同級生たちの背中を追って成長したいと思い、受験への意欲が湧きました。
大学4年の夏に控えた大学院院試の分野とも被るので、勉強にもなるから受験してみようと思い応用情報技術者の受験を決めました。
プ̶ロ̶グ̶ラ̶ミ̶ン̶グ̶が̶本̶当̶に̶苦̶手̶す̶ぎ̶て̶、̶プ̶ロ̶グ̶ラ̶ミ̶ン̶グ̶の̶必̶須̶か̶ら̶逃̶げ̶る̶よ̶う̶に̶基̶本̶情̶報̶技̶術̶者̶で̶は̶な̶く̶、̶応̶用̶情̶報̶技̶術̶者̶試̶験̶を̶受̶験̶。
受験後に基本情報技術者試験の問題や参考書を一通り確認しましたが、午前に関してはほとんど変わらないなと感じました。
午後は全く別物で分量も多く、応用情報の方が難しいと思います。しかし、基本情報技術者試験ではプログラミングが必須で回答しなければならず、それを避けたい人、特に文系の人は、午後の勉強時間を十分に確保した上で、基本情報技術者試験をすっ飛ばして、応用情報技術者試験を受験するのはありだと思います。
応用情報技術者試験を受験したメリット
まだ就活もしていないし、応用情報技術者試験に合格することによって運転免許みたいにできることが増えるわけではないので、直接得をしたことはまだないです。
しかし、応用情報技術者試験の勉強をすることによって、今まで情報系学部で勉強してきたけど定着していなかった部分が総整理されて、いい復習になりました。またインターン先や授業で話している内容で、何言ってるのか分からなかった部分が少なくなり、情報系に関する知識のインプットの効率が格段に高まりました。
試験の合否よりも、試験を勉強する過程に価値がある試験であるなと感じました。
利用した教材と勉強時間
勉強時間は午前対策に120時間、午後対策に16時間です。試験1ヶ月前に開始したので思ったより間に合わず、午後に全然対策時間を割くことができませんでした。未完成なまま挑んでしまった実感があり、午前対策に170時間、午後対策に60~100時間かけておきたかったです。
また応用情報技術者試験は、過去問に出たものがよく出て、直近2回の試験に出たものはあまり出ないという性質上、最新の参考書を利用すると効率が良いでしょう。メルカリだとよくありがちですが、うっかり古い版を買うことは避けましょう。
参考書はWebサイトの「過去問道場」、「キタミ式イラストIT塾応用情報技術者 令和05年」の2つをしっかりやり込みました。
「令和04-05年 応用情報技術者 試験によくでる問題集【午後】」をちらっと2周くらい読みました。
過去問道場(これは必須)
これは無料なのに、質がとても高くとても助かりました。ある程度参考書に軽く目を通したら過去問を中心に勉強すると良いでしょう。同じような問題は繰り返し出るので完璧にしていくといいと思います。(実際には私はこれを完璧にし終わる時間はなく、以下の画像を見たらわかるように、対策は不十分であったと思います。こんなんでよく合格できたなと思いました。)
予想問題集とかではなく、過去問道場のみの演習で午前の合格点はもらえるはずです。直近2回分の試験は出ないと言われているので、例えば令和5年秋に受験される場合には、令和4年春期から5年分くらい遡ってやると安心です。
キタミ式イラストIT塾応用情報技術者 令和05年(初心者向け)
巷では応用情報技術者試験の対策本として「合格教本」が特に評判が良く網羅性が高いですが、合格教本の中身を見たときに、IT分野の知識が弱い私にとって内容が難しそうで耐え切れないと感じて、やさしく本質的に理解できるよう説明してくれるこの参考書で勉強しました。
過去問と併用しながら対策をしているとわかると思いますが、試験範囲を網羅はしきっていないです。これはある意味、試験対策する範囲の絞った上で合格点を取れるという意味ではメリットかもしれません。
私の場合は、キタミ式で触れられていない問題が、過去問道場で出題された場合は積極的にこの本に書き込んでいって、網羅性の高い参考書に仕立て上げました。文系の学生、IT未経験の方はこの参考書を使うと挫折しないでしょう。
一方、基本情報技術者合格済みの人、ITをしっかりやってきた人には物足りないです。「合格教本」を購入しましょう。
令和04-05年 応用情報技術者 試験によくでる問題集【午後】(安価)
これに関しては、ほぼ問題と解答を2周読んだだけで対策に時間を割いてやり込めませんでした。
値段で上記の参考書を買ってしまいましたが、特にやりこんでいなかったです(自戒)。巷では「2023 応用情報技術者 午後問題の重点対策」が評判良さそうでした。ぜひ書店で手に取って、自分に合う物を吟味してみてください。
勉強のスケジュール
2月下旬
応用情報技術者の対策をすっかり忘れていたことに危機感を持ち思い腰を上げて勉強開始
3月
まずはキタミ式の参考書を1読して(これがまた意外とページ数が多くて大変)、2週目以降は効率を重視して、分野別にキタミ式を読んでその都度、分野別に過去問道場でアウトプット、キタミ式に載っていない部分は検索したりノートに記したり、キタミ式に直接書き込んで知識を広げることに重点をおきました。
4月
午前対策をしているだけで4月になってしまいました。やばいです。しかし午前がまだ未完成なので、午前対策は3月でやっていたことの繰り返しです。
その中で、午後対策を進めていました。実際には歯が立たず、問題を読んで解答を頭の中でイメージして、解答を読んで理解に徹しての繰り返しです。この問題集に載っている以外の過去問に取り組むことすらする時間がなく当日を迎えました。(こんなんだから、午後の点数がギリギリだった。)
4月16日
本番です。マークシートといい、問題冊子の雰囲気といい、センター試験(今は共通テスト)を思い出されました。私は大学浪人してて2回も受けたのでトラウマ再来。受験会場が大学であったことも相まって余計にトラウマ再来。
休み時間はご飯を買う時間がとても限られてるので持ち込む方がいいと思います。ゴミ箱は使えなかったので持ち帰り用の袋があるといいでしょう。
受験者層は男性の比率が高かったのでお手洗いの混雑に関しては、男性は気をつけるといいかもしれないです。女性用のお手洗いはスカスカで快適でした。
試験結果と選択問題
まずは試験結果を掲載します。ギリギリです。(応用情報技術者のボーダーは午前午後ともに60%) 正直午後の対策はしていなかったので、ヒヤヒヤしていました。
午後の選択問題ですが、問1の情報セキュリティを除いて4つ選択する必要があります。私の場合はわかりやすく、ITゴリゴリで難しそうなものを回避しています。IT未経験者は参考にしてみてください。
午後の難易度はサイトによってもまちまちで評価が分かれるところでありますが、IT系の知識が弱い私からの目線では、プログラミング、ネットワーク、データベースは特に難しく感じられると思います。
プログラミング経験者ならプログラミングをほぼノー勉で解くことができるそうなので、効率がいいと思います。実際に問題を解いてみて、理解しやすそうなものを選択するといいでしょう。
午後の選択問題、当日の難易度を見て決めるために多めに対策する人もいますが、実際に試験時間、私はギリギリだったので、当日のロスタイムと対策時間を減らすためにも最初から絞っちゃうのも戦略だなと思います。
まとめ
最後まで読んでくださりありがとうございました。
応用情報技術者は勉強する過程において、価値のある試験だと思っているので、是非挑戦してみてください!