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喜臆

喜臆

母親X
息子Z


報われない家庭で育ったz
小さい時から常に感情を殺して生きろと教育される。


なぜこのような教育をされたのか?
 
Zの母xは自分の両親に
どんな時でも笑っていなさいと言われる。

ある日、火事が起き両親は
二人とも亡くなってしまった。
亡くなった両親の死体をみながら
笑うことしかできないXは
重度の精神病と診断され10歳で施設に入る。
施設の職員からのいじめに受けそれを誰にも言えないまま大人になってしまった。

自分のようになってほしくないという思いから
実の息子Zの感情を殺した。

What is an emotion?

ずっと笑わずに、
悲しまずに、

生きてきたZだが、
何故か知らないものがたまに出てくる
それは痛みや、怖さだ。
「怖いから逃げるのではなく、逃げるから怖い」
言い表せない怖い恐ろしい何かがZの心に潜んで
その度に見えないこぶしで殴り殺してくる。

このようなことからZは自分の心に入る

何か(感情)を

徹底的に追及することに決めた。

人はなんとか嫌な感情を操作できないのかという身に迫ったものが圧倒的に占めている。
自分たちは平和で安心でき、心穏やかな生活を送りたいと思っているが、人と人の間で生活する宿命として感情の争い合いは避けては通れない。


Zはそれを探すために実験する

研究者自身も実験体も時間制限(15年)で死ぬことが確定している
喜、楽、を殺した

哀怒

の実験体
(モルモットB)と

哀、怒、を殺した

喜楽の実験体(モルモットA)
をこの現代に解き放したら、それぞれに足りない喜怒哀楽の心を持った実験体は生まれるのか
そして感情をもち愛を、それを失う悲しみというものが生まれるのか。

最終的にzは実験体二人と死ぬことになるが、
死ぬ少し前に心の中からずっと殴り殺していたそれの正体を知ることになった。

それとは、「愛」でzの未来を考えて感情を殺した教育をしたxだったり、xの母の
みんなが、自分が幸せになれるように笑顔に教育することだったり、全て少しの愛で全てが狂い出した。

そしてzは最後愛というものが自分が一番恐れていたそれだと気づき目をつぶる。
死ぬ寸前、涙がひとつこぼれた。
その時初めてzは感情を知った。

そして今zは二人の実験体とともに死んだ。

そう、自分の実の息子と。

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