”強い人”ってどんな人?
私は弱音が吐けない。
私は人に助けを求められない。
周りから”強い人”だとよく言われる。
違う。
私は誰よりも弱い。
誰かに助けてほしい。
弱い心の内を聞いてほしい。
でもできない。
やり方がわからない。
どうやって弱音を吐けばいいの?
どうやったら助けを求められるの?
家族でも、友達でも、同僚でも。
助けてほしいとき、弱くなる時があって、
”今回こそはこう伝えて、手助けしてもらおう”
とイメージトレーニングだけは誰よりもうまいと思う。
いざ本番。
私はさっきまでの強気なイメージを奥底にしまい込み、思ってもいない強気な言葉を発して、結局自分でどうにかやりきる。
そして訪れる後悔の波。
振り返れば、ずっとそれを繰り返してきている。
”困ったらいつでも言ってね” ”なんでも聞いてね”
その言葉がとても嬉しくて、支えてくれる人が近くにいることに安心さえするのに、いざ困っても、聞きたいことがあっても何もできない。
よく、”長女は我慢強い”と言われるが、そうではないと思う。
私の家族は”長女だから”という理由で私に我慢を強いなかった。
むしろわがまま放題だった。
でも昔からいざというときに助けを求められなかった
未だに理由がわからないし、打開策もない。
だから今日もまたひとり苦しんでいる。
だからこそ友達など周りの人間が相談してきたり、助けを求めてきたりしたとき、私は自分ができるだけの手伝いはしているようにしている。
私には到底超えることができない壁を乗り越えられている人が、それができない私を頼ってくれているなら、私は最大限それに応えられるようにしたい。それが私のできることだから。
本当はもっと色んな話を聞いてほしい。
日々、感じている理不尽なこと
仕事中に発生するあんなこと、こんなことの対処法
うまくいかない日が続いていること
ちょっと限界かもって思っていること
でもそれをどう伝えたらいいかわからないこと
反対にいいこともたくさんあること
年齢を重ねるにつれてこの壁が高く、厚くなっている気がする。
いつになったら越えられるんだろう。
限界が来るのと、壁を越えるの、どっちが先なんだろう。
そんな不安をさらに募らせながら、私はまたひとり、鎧を纏い、
”強い人だね”と言われて弱くなっていく。