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すべては山にある

「すべては山にある」
全国を旅している知人が言っていた言葉だ。

専門家でもなければ、林業家でも無い。
山に入ったこともなければ、山に詳しい訳でも無い。
ただ、興味を持たなかったことは確か。
蔑ろにしてきた、誰かがやっていると思っていたことも確か。

昨今、いろいろなところで災害が起きる。
今までも同じように雨が降り、風が吹き、台風が来ている。
『最大級の』とはいっても、倍以上なのだろうか。
1.2倍が来てもこうなるのだろうか。

山について興味を持ち出して半年程度。
なぜ、興味を持ち出したかというと、木こりさんに家を売ったからだ。
確かにそういう職業はあるだろうとは思っていた。
WOOD JOB』という映画も好きで何度か見たし、原作小説も読んだ。

漁師、農家と仕事上関係することもあった。
関係していなくても野菜や果物や肉、魚介類は当然のように食べる。
作ったことはないが、食べたことは当然ある。
採ったり、獲ったり、捕ったりしたものを売って
生計を立てるのだろうということも分かる。
本質的には分かってないだろうけど…。
ただ、林業については、実生活と深く関わっているのかどうかを
感じる機会がなかった。

どういうことをするのが林業なのだろう。
という疑問からスタートした。
当然、木を切ってくる。
(ただし、ここにものすごい違いがあることが後に分かってくる)
その木を売る。一次産業の基本である。
見渡せば、どこでも山が見える日本。
自分が知らないだけでさぞかし色々利用されているのだろう、と思っていた。
が、外国の木材(外材という)がかなり流通していて、
日本の木がほぼ使われていない。
少し建築に関することに関わっていたので、なんとなく日本の木は高い。
というのは知っていた。というか雰囲気程度。

しかし、知ってみると想像を遥かに超えて日本の木材の立場が危うい。
(こういった話は、説明できる自信もないのでググって欲しい)

よくよく5年前に建てた我が家を見渡す。
壁にはビニールクロス、床には段ボールのような素材に木質シート、
建具もシート、外壁や玄関ドア、窓サッシと木材をほぼ使うことない、
流通品の建材オンパレード。唯一、妻のこだわりで天井と腰壁一部に
木材を貼っている。
スプルースにパイン材やったっけ?
おもいっきり、横文字やんけ!

なるほど〜。
ビニールに段ボールにシートに囲まれた家か〜。

『おもんないな〜。』

これが行動の始まり。
ググるやら、YouTubeやら、図書館やらで暇があれば調べるようになり、
どんどんと気持ちが鬱屈していく。

『ほんまにこらあかんな。』
『でも、なんとかなったらおもろいな。』

というのも同時。
できれば、地元の木材で家を建てる、家を直す、
薪ストーブや薪ボイラーでエネルギーを外に出さない、
そして、発電までできたら外に出さないだけじゃなく雇用も生まれる。
なんて受け売りのようなことを考えるようになる。

自分が主体的に動いてきた『古民家の活用』について思い返してみると
そうとうな立派な木材を使っている。ようわからんけど、多分、日本の木だろう。
そりゃ80年以上前やったらそうやろうな〜。
余計に昔の家が理想に思えてきた。薪ストーブも多いし。

ドイツのコンパクトシティはなぜ成功するのか』の著者である
村上敦さんがYouTubeで言っていたのは、
(ちゃんと覚えてないけど、そして上の書籍めっちゃ面白いですよ)
人口が1万人いて、仮に4000世帯あったとする。
1世帯で年間30万円光熱費で使うと12億円を支払っていることになるという。
これは水道、電気、ガス、灯油となる。
新函館北斗駅ができた旧大野町は人口が8000人。
とすると、大体10億円か。
万が一、地元に落とせたらと考えるとすごい。

『そんなんできる訳ないやん』
と当然思うわな。
ただ、オーストリアのある地域では、バイオマス発電で
8000人の街の発電を賄うという。

『できてるやん!』

ちょっと林業と離れた感があるが、
バイオマス発電は木材の利用である。
ただ、バイオマス発電には補助金が降り、
発電の為に木材を海外から購入したり、を含め色々あるのも事実。
しかーし、これは最終目標でもいいかな。
そんなこんななことと、古民家の利活用と銭湯の復活と茅葺き屋根の活用、
あれやこれや考えてて、

『あれ?林業ちゃうか?』
と行き着く。
無理あるか?
まあ、でも、ね。

とにかく、山を売りたい買いたいとかなったら、
不動産屋の出番やん。当然!
農地と違って、小難しいこともないし。
(色々あるけど…)

で、『すべては山にある』がしっくりくるってことよ。
川や海が綺麗なのは、山があるから。
農地に水が引けるのも、山があるから。
実は、すべての自然の恵みの町店にあるのは、山だ!
(言い過ぎか)
なんにせよ、日本の国土の67%が山である。
約7割ですよ。みなさん。

そして、いろんな人に会ってみることにした。
厚沢部町で広葉樹のみを扱う『鈴木木材』さんの社長。

上ノ国の林業家も紹介して頂きありがとうございます。
また、臼尻で1人で林業をし、ウッドターニングによる杉の器を作っている

岡田さん。2度もありがとうございます。

岡田さんには、ご自身の山も案内して頂いた。

まあ、なにが言いたいかよう分からんけど、
ほとんど備忘録的になってしまったが、
道南で山を持っていて使っていない人がいらっしゃったら、
一報ください。
また、山について教えてくれる人、私に物申したい人。
林業を叩き込んでくれる人を募集しております。

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