村の運動会はエンタメだ!
先日、住んでいる西粟倉村の運動会が行われた
「小学校?中学校?村の?」
となるかもしれんが、
『幼稚園・小学校・中学校合同運動会』だ!
西粟倉村という村は、人口1300人ちょっとで、コンビニ無し、信号2つ(押しボタン)しかない村だ
そんな村だが、移住者が230人ほど(10年前から来ていても移住者になる。もはや移住者と呼ばれない日は来るのか)もいて、移住してくる年齢は20代〜40代と子供を連れてや村で子供が生まれるということも多い。そのため、それぞれの年代で10人くらいは子供が常にいる。
ただ、運動会をクラス対抗にできるほどはいないので、幼・小・中を合わせて3チーム(赤・青・黄)に分けて執り行われる。幼稚園の『とにかくかわいい』から、中学生最後の『うるっと感動』まで全てがそこにある。ちなみに高校はこの村にないので、村の学校に通う子ども達が一気に見れる場である。
たにぐち家夫婦は、友人家族の応援ということで参加させてもらった。そこらへんのゆるさもなんかいい。運動会中にウロウロしてたら、知り合いの若者たちにも何人か遭遇した。皆、どこかの家族応援で来ているようだ。その中の1人は、
『こんな公然としたファンサービスを受けられる機会はない!』
と、カメラ片手に走り回っていた。子供たちがアイドルのようだ。ちなみにファンサービスのことは、『ファンサ』というらしい。
分からんでもない部分もある。幼稚園に通う友人の子供は、いつもマイペースで遊んでいて、すごくはしゃぐ姿をそんなに見ないのに運動会となると一生懸命走っている。当たり前やろ!というが、やっぱり普段知っている姿のギャップは面白い。そして、この子は足が速くならないだろうな、という将来への片鱗まで見せてくれた。
また、
「いつもはシャイでそんなに積極的に話さないあの子があんな真剣にソーラン節を踊っている」
「親からはすごく心配されているが、めちゃくちゃリーダーシップをとっていてカッコいい」
「あの子、リレーでアンカーなんだ!」
「オレ、足速いんだ!と自慢してたけど、ほんまに速かった!」
とか。
西粟倉村に来て一年で知り合った子供たちを見るだけでもこんなに見どころいっぱいだ。これは、知り合いが増えるほど面白いやろなと感じた。まさに年に一回の大エンタメである。
小さな村ならではですごくいい。
他にも発見があり、違う学年を応援する放送係を子供たちがする、というのは普通かなと思うが、運営のサポートもかなり子供たちの出番が多かった。次の競技の準備、片付け、使ったものの整理など。一番面白かったのは、『応援席』だ。
西粟倉村は、昔の名残を多く残しており(多分どこの田舎もそうだろうが)、住所にない地区名が残っていて、誰しもがその地区名で呼んでいる。正確に区切った地図もないので、最近ようやくわかってきた。
その応援席がなんと地区名ごとにテントが割り振られている。自分の感覚だとクラス毎に場所があるイメージだが、人数が少ないことと幼・小・中合同なので、学年もクラスも入り乱れているからこそなんだろうなとも思う。そして、地区だけじゃなく、『住宅』というテントが2つある。これは、村営住宅のテントで、移住者が増えたことから村でも村営住宅をたくさん建てた。移住者の多くはこの村営住宅に住んでおり、30代-40代が多いので子供も多いということでテントも分かれているのだろう。ここは他の田舎と違うところだなとも感じた。
運動会自体は、どんどん進行して午前中で終わるのだが、時間を忘れるくらいたにぐち家は楽しんだ。妻は炎天下で若干熱中症になるくらいだ。
今から来年も楽しみでしかたない。