#454 富樫勇樹『「想いをカタチにする」ポジティブ思考』読書アウトプット(CHAPTER 5)

プロバスケットボール選手 富樫勇樹選手の『「想いをカタチにする」ポジティブ思考』を読んだアウトプット。最終章のCHAPTER 5です。

個人とチームのバランスを重視しなくてはならないのに、チームのことに重点を置きすぎる選手が多いという印象を抱くようだ。自分が活躍することをもっと考えるべきだと呟く外国人選手は少なくない。
確かに、彼らの言うことには一理ある。ただし、それにしたがえばいいかというと、そうでもないというのが僕の考えだ。
気遣いや謙虚さを日本人から取り除こうと思っても、なかなかできるものではない。無理にしようとすれば、どこかで調子が狂ってしまう恐れもある。
むしろ、こうした日本人的なメンタリティーを維持しながら、弱いとされる積極性や個人主義を磨いていったほうがいい。
実際に積極性を磨こうとしても、なかなか外国人選手たちのようには振る舞えないだろう。生活してきた環境が違うので、当然だと思う。しかし、意識をしていれば、確実に磨かれてくる。それができれば十分だ。
もともとあるものをマイナスしてバランスをとるのではなく、ないものをプラスしていった方が無駄はないし、効率もいい。
これについてはバスケに限らず、すべての分野に共通して言えると思う。

P162-163
30 「マイナス」ではなく「プラス」の発想

ケガで2019年のワールドカップ本戦に出られなかったーー。
(中略)
個人的な思いとしては、友人である八村選手や渡邊選手と一緒にプレーしたかった。アメリカで活躍する彼らにも、日本代表としてワールドカップに出たいという、強い気持ちがあるのは知っていた。
(中略)
だから、ワールドカップ前の合宿で、彼らと一緒に練習している時間は本当に楽しかった。
そうしたなかでの骨折だったので、「出たかった」という気持ちは残ったが、落ち込んだり、引きずったりすることはなかった。
すぐに気持ちを切り替える。これはすごく大切なことだと思う。過去を何度振り返ろうが、いまの状況は変わらない。だから僕は、起きてしまった出来事に関して、いつまでもこだわることはしない。それよりもいま、そして明日のことを考えたほうが絶対にいいに決まっている。

P169-170
32 過去よりいま、そして明日を考える

実際にアメリカ行きを決めた人に僕からアドバイスをするとしたら、「他人と自分を比べない」ということだろうか。
これはあ高校時代の僕が抱いた実感だった。
1年目、僕は自分よりもはるかに体の大きなチームメイトたちを見て、彼らに負けないように筋力をつけようと思い立ち、ウェイトトレーニングに力を入れた。
ところが、同じメニューのトレーニングをこなしていっても、筋肉の付き方がまったく違うのだ。僕意外のチームメイトは、かなりの早さで筋力を増強し、体つきがみるみるうちに変わっていくのに対し、僕の体にはなかなか変化が現れなかった。明らかな違いを目の当たりにして、僕は「他人と自分を比べてもいいことはない」と思うようになった。
見習うべき人の姿勢などを見て、それを吸収しようとするのは悪い考えではない。だが、それらがすべて自分にフィットするとは限らないのだ。
自分の成長が人より遅かったとしても、相手のしていることをいくら真似たところで、同じ結果を得られるわけではない。自分と他人は違うのだ。大切なのは、比べたり真似たりすることよりも、自分をよく知って、自分に合った解決方法を見つける姿勢だ。
自分の強みや弱みを熟知した上で、自分だけの強みを伸ばし、弱みを克服していったほうが、より効率的に成長できるだろう。
(中略)
人はそれぞれ異なる特徴を持っている。自分らしさを失わずに、自らにとってベストなものを見つけるほうが、結果的に多くのものを得られると思う。

P176-177
33 他人と比べてもいいことはない

「過去を何度振り返ろうが、いまの状況は変わらない。だから僕は、起きてしまった出来事に関して、いつまでもこだわることはしない。それよりもいま、そして明日のことを考えたほうが絶対にいいに決まっている。」というのが印象に残りました。
嫌なことがあっても落ち込む時間は最小限にして切り替えられるメンタリティは、少しでも見習いたいです。
落ち込んだままでいることや、クヨクヨしている時間は非常にもったいなく、明日どうするか? 次にどうするかを考えた方が人生にとってもずっといいと富樫選手はわかっているのでしょう。
富樫選手は、感情をあまり出さない分、自分のこと、自分の置かれている状況を常に冷静に見て、常に未来を良くするために考え続けている人だと思いました。
そして、他人と比べないこと。
相手のしていることをいくら真似たところで、同じ結果を得られるわけではない。自分と他人は違うのだ。大切なのは、比べたり真似たりすることよりも、自分をよく知って、自分に合った解決方法を見つける姿勢だ。
他人と比べる暇があったら、自分のことを知って、他人に合わせるのではなく、自分の強みを活かして切り開いていくことを富樫選手は実践しているように思います。
バスケのスキルが卓越しているプロ選手である富樫選手は、誰もが見てわかる部分ですが、この本では、これまで知らなかったメンタリティの部分を知ることができる一冊でした。


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