日射を跳ね返す
こんにちは、うちです。
気温が上がり、日差しがあると暑く感じるようになってきました。
対して、日陰は気持ちが良いので、ついつい日陰を通っている方も多いのではないでしょうか。
日向と日陰
しかし、日向と日陰ですが実は気温としては大きく違いはありません。
気温に違いはないのですが、人が受ける放射の量がまったくもって違います。
日向であれば、直接太陽光が人に影響を与えるとともに、地面にもあたっているため、地面からの放射量も増えます。
対して、日陰の時はその二つがないため、体感温度としては大きく差が出てきます。
なので、この時期に何に一番気にしたほうがいいかというと、
太陽光をどれだけ受熱しないかだと思います。
夕方って暑いですよね
太陽光や物体からの放射によってどれだけの差が実感できるのか例を出したいと思います。
特に西向きの窓面のある部屋にお住まいの方は、西日がつらいなぁと感じた経験があるかと思います。
でも、朝日と夕日では日射量としては、変わりはありません。
違いがあるのは建物自体がどれだけ熱を持っているかという点です。
太陽は、日中は我々の上におりますので、我々全体を温めます。
一方で、夜は太陽が出ていないので放射冷却で我々は冷えていくという基本があります。
そうなると朝起きたときはいかがでしょうか。
冷え切った建物からの放射+太陽光によって我々は暖められています。
一方で、夕方は
日中の太陽光によって暖められた建物からの放射+太陽光によって暖められています。
太陽光の強度は同じとみてよいと思いますので、
違いは建物が暖められているか、冷え切っているかの違いしかありません。
それだけの違いしかないのに、皆さんの体感として西日は厳しいなぁという印象を与えています。
跳ね返しましょう
じゃあ、どうすればいいのかということになるかと思いますが、
日射を受熱しない。→日射を跳ね返す。
のが基本原則となります。
一番わかりやすいのが、白で塗ってしまうというものがあります。
黒は熱を吸収して、白は熱を反射する。といったイメージを持っていらっしゃる方多いかと思いますが、基本はその考えでOKです。
なので、屋根面はできるだけ白っぽい、もしくは反射率の高い塗料を用いるのが良いです。
とはいえ、自分の家の塗料を塗りなおすというのは正直気軽ではないので、
一番手軽なものといえば
カーテンを日中であろうが、しめておく
というのが夕方の蒸し暑さの軽減には有効です。
窓の外側に一枚日よけを挟んだりできれば、よりよいのですが。
最近の建物によくついているルーバーはまさに建物にあたる日射を減らそうという目的でつけられていることも多いので、今度見かけたら良く見てみてください。
写真は隈研吾さん設計の浅草文化観光センター
東西面は太陽高度が低いので、縦ルーバー
南面は太陽高度が高いので横ルーバー(庇でカバーしている建築も多いですね)
北面にルーバーがついていたら、意匠的理由
とかとか、
それぞれのルーバーの目的も考えると、ちょっと見方が変わるかと思います。
暑熱対策についても少しずつ紹介できればと思っています。