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イタリアの思い出

ボローニャにある会社を担当していた。出張で、駅前のホテルに泊まり、1人だったし、夜着いたので、何食べよう?と思っても、選択肢がなくて、ホテルで前菜盛り合わせみたいな、生ハムやサラミの盛り合わせにワイン、みたいな食べ方をした。25歳くらいの時のこと。

飲むと食べない、のが普通になっていて、食べることに、余り執着していなかったのが、とても残念だった。エミリア・ロマーニャですから。その会社の社長の家に招待された時、何を食べたか記憶していないけど、家庭料理がとても美味しかった、パンがすごく美味しかった、という記憶は残ってる。

その会社は、売り上げも良い会社で、持っていたイタリア人のイメージをガラリと変えてくれる人たちで、ミーティングは朝から夜の7時くらいまで、続くこともあった。ランチは、会社の近くの食堂で、軽めに。そこで、生まれて初めて、バルサミコとオリーブオイルでサラダを食べた。夜は、レストランで、みんなは前菜、パスタ、メイン、と食べていたけれど、わたしは、サラダにパスタ、みたいな少食っぷりだった。イタリア人の若い女の子たちは、サラダだけしか食べず、みんな、細かった。今頃、彼女たちは、どうなってるのかな。

2泊くらいの出張で、現地での自由時間もほとんどなく、直行便もないから、空港で過ごす時間が、わずかな自由時間だった。ひとりで行くときは、シャルルドゴール乗り換えが多く、だから、自由時間はシャルルドゴールでの乗り継ぎ待ちの数時間だけ、ということもあった。シャルルドゴールの免税店では、英語で話すより、イタリア語を話す方が、店員さんの対応がよかったの、おかしかった。

ほとんどは、エールフランスを利用していたのだけど、一度だけ、アリタリアでローマから帰ってきたことがあった。CAは、メガネかけているし、スッピンみたいな感じだし、「思い描く美しいイタリア女性」なひとがいなかった。ARMANIの制服いいな、って、それ着るために、転職したいとも、考えた。出張したら、おしゃれしたい気持ちが強くなるという、いい出張だった。

それからかなり経って、CAを辞めて、イタリアで修行したという女性のお料理教室に一年くらい通った。今でもレシピはとってある。野菜のリゾットやティラミスは何回も作った。ティラミスは、かなり美味しくできて、しかも、アルコール値高めで、大人のデザートとして、自分としても、大好きなデザートだった。

いまでも、イタリア料理は好きだし、食べたくなる。最近は、しっかりと、前菜、パスタ、メイン、というコースで食べることも少なく、今年の年初の計画では、「今年はイタリアンに凝る」だったはずが、余り食べなくなったから、その目標は全く達成できなかった。来年に持ち越し決定。

そして、トップの写真。
これは、o/sio のナポリタン。あの、懐かしの、ナポリタンが、al denteで洗練されてる。太めの麺は、喫茶店のナポリタンの見かけをしていても、食べると、違う。日本の味、スパゲッティ・ナポリタンはお洒落なエッセンスが効いてる、もっと美味しいナポリタンになっている。

o/sio
03-3217-4001
東京都千代田区丸の内2-6-1 B1F

イタリア。仕事がきっかけで、好きになった国。石畳の街をペタンコ靴で、颯爽と歩く、細くて綺麗な脚のマダム。ネイビーが似合って、ミニスカート履いて、日焼けしているマダム。着ている洋服は、オーソドックスで、質の良さを感じる。流行ではなく、自分に似合うもの、自分が着心地がいいものを着ている。素敵だった。いま、自分がそのマダムたちの年齢になってみて、好きなもの、着心地のいいものを着ているけれど、元気がないな、と思う。彼女たちは、自分の美しいところを知ってるし、それをしっかり外に出してる。若い頃に、たくさん学んだのに。

「食べて、話して、恋をして」。それが、わたしの中のイタリアのイメージ。これは、人生を楽しむ、の3大要素だと思う。来年の目標は、この3つを、バランスよく、しっかりこなす(笑)ことで、楽しい一年を過ごす、ということにしてみよう。

あと8週間もすれば、新しい年になる。
学びの途中、のわたしたち。

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