【レポート】 11/13(日) BOOK LOVER'S HOLIDAY ケア編
毎月開催しているブックマーケット『BOOK LOVER'S HOLIDAY』。
今回は『ケアリングノーベンバー2022』の開催に合わせて、出店者のみなさまに「ケア」をテーマに選書いただき、開催いたしました!
それぞれの出店ブースをご紹介します。
木星社さん
2021年に京都で設立された木星社さん。今回は、わたしたちの心身や生活に欠かすことのできない、食べることや、身体・心を動かすことについての書籍をお持ちいただきました。
また先月『ニュー・ダイエット 食いしん坊の大冒険』を発売された、著者のドミンゴさんもいらっしゃいました!
aru
2021年に岡山県の瀬戸内海沿いにオープンした不定期営業の本屋さん。編集者・ライターのあかしゆかさんが運営されています。
ブースには「ケア」が意識された、新刊と古書がそれぞれ並びました。
ハーモニー
世田谷・上町にある、精神科や心療内科を受診している人を受け入れる作業所です。
2008年から制作が始まったという、妄想が見えたり、幻聴が聞こえたりする皆さんによる不思議な体験を集めた『幻聴妄想かるた』。
自分とは違う見え方や聞こえ方をしている方へ、想像力や気持ちを寄せることができるほか、見えたり聞こえたりする方にとっても、ご自身の見え方・聞こえ方を他者に伝えることができるツールとして、とてもケアに繋がっているように感じました。
かいごマガジン そこここ
介護をテーマにしたZINE。今回は1・2号と合わせて、ZINEの中でも撮影を担当されている、いわいあやさんの写真集『食べたものはわたしになる』と、写真の販売を実施いただきました。
IWAKAN
世の中の当たり前に“違和感”を問いかけることをコンセプトに、2020年に創刊された雑誌。半年に1冊ずつ、毎回「多様性?」「政自」などのテーマを掲げて制作されています。一番の最新号のテーマは「(不)自然」でした。
BOOK TRUCK with 阿部大樹
移動本屋・BOOK TRUCKは都合により、出店がキャンセルとなりましたが、ブースでの出店に形を変えて、展開いただきました!
精神科医でありながら翻訳家でもある、阿部大樹さんの新刊『Forget it Not』と、枡野浩一さんによる『毎日のように手紙は来るけれどあなた以外の人からである』。会場では阿部大樹さんの新刊の発売を記念して、お2人のトークイベントが実施されました。
阿部大樹さんの『個性という幻想』などの関連書籍もブースに並びました。
阿部大樹さん × 枡野浩一さん トークイベント
『そのことをいつも気づかいながら』
BONUS TRACK HOUSE現地とオンライン配信にて、14〜16時に行こなわれました。
トークは、枡野さんと対談をしたいと思った理由は「短歌やエッセイを書くことに至った経緯や前提を、隠さず書いている(文体的な嘘がない)ひとだなと感じたから」という阿部さんの言葉から始まりました。
それに対して枡野さんが「指名いただいたときは“なんで?”と思ったものの、確かにそうですね。阿部さんの新刊を読んで、ひとつひとつのエピソードにあとがきが書いてあって、自分もこういうことするなあ、と思ったんです」と返されていました。
ほぼ初対面というお2人でしたが、枡野さん曰く「阿部大樹さんのお話の仕方は、歌人の穂村弘さんがむずかしいことを話す時とそっくりなんです」とのこと。
会場からはときどき笑い声も聞こえつつ、穏やかながらじっくりと聞き入るような空気が流れていたように思います。
精神科医×翻訳家という唯一無二の経歴をもつ阿部さんと、短歌を「生きていたら自然に出てきてしまったもの」と語る枡野さんが、各々の新作を手に、どんな経緯や気持ちで出版するに至ったのかを語るなかで、枡野さんから阿部さんへ「もしかしてこれも何かの症状だったりします?」という質問が出たり、枡野さんが過去の短歌を思い出して読み上げるシーンが度々見られたのが印象的でした。
2時間のトークイベント終了後には、会場にお越しのお客様が、お2人の本を買い求める姿が見られました。
オンラインと現地にて、トークをご覧いただいた皆様、誠にありがとうございました!
残念ながら17時頃から雨が降ってきてしまいましたが、様々な「ケア」の視点に触れることのできた1日になったのではないでしょうか。
次回のBOOK LOVER'S HOLIDAY
次回は12/3(土)に開催します。ぜひ来月もお楽しみに!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?