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SMエンタの変遷と名曲の数々

テミンが入隊し中学生でデビューした彼が、この移り変わりの激しいkpop界隈で第一線で活躍し続けた凄さを実感する今日この頃。

SMエンタ界隈ですが昨今、カムバが続いています…。同時期活動という箱推しオタクを増やしたい割には追いにくい状況を生み出す謎マーケを展開しているものの、浅く広く追う分には楽しくなってきましたよ。

kpop沼への入り口

SMエンタ乃至kpopとの出会いは、YouTubeが海外で普及してきた頃。ただ、ちょうどこの頃に病の影響で記憶が全部飛んだという経験をしているため、整合性に欠いた部分もあるかもしれません。以下、ご留意を。

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色々あったけれど、思い返せば人生の半分がkpop音楽と共にあったんだなと実感します。小学生の頃にkpopに出逢い、東方神起より前グループのことまでは知らないのとf(x),NCT以外は浅識になる。出会った経緯とかの記憶は覚えてなくても不思議と''音"は覚えているんですよね。彼らはよくアニメ主題歌を担当していたので、何処かで聴いたのを機にリサーチしたんだと思います。今でも時折、昔の音楽の鑑賞を楽しんでいます。

中学生アイドル誕生の衝撃

2008,2009のSHINeeとf(x)の連年デビューが印象深いです。当時中学生だったテミン、ソルリ、クリスタルはデビューの際にとてもインパクトがありました。kpopって「完璧さ」が求められる所があり早くても10代後半でデビュー、20代で活躍してる人が多い世界だったので、それだけ当時は衝撃が大きかったものです。

ハモリで魅せる東方神起の真骨頂

2人組として再編した東方神起。楽曲認知度はSMEオタク界でno.1では…リスタートの時の「Why?」は2人の決意と魅力が最大限引き出された力強いナンバーです。

日本オリジナル曲「明日は来るから」「PROUD」

2008年時の東方神起って一強にも程があるというレベルで人気を博していたと思います。伝説のドリコンでは会場が真っ赤なレッドオーシャン(グループカラー)となっていました。そんな最盛期直前にリリースされた日本オリジナル曲が「明日は来るから」と「PROUD」です。

今でこそkpopという音楽ジャンルが確立されましたが、当時はあくまでも韓国出身歌手という位置付けで、jpopを歌うのが主流でした。そういった時代背景からも日本オリジナル曲の質と歌唱レベルの高さが伺えます。またメンバー全員の日本語が流暢でアカペラで勝負していた所は、韓国を代表する「歌手」としての矜持を感じますね。


マルチアイドルSuper Junior

東方神起の候補生だったメンバーもおり、バラエティーやMCなど、アイドルの活動の幅を広げてくれたマルチ型こそがスジュ。SMTOWNのメントでは、収拾がつかない話の長さと面白さで圧倒的な存在感を放ち続けるお兄さんたちです。会場全体を巻き込む様な編成、『ライブとは何か』を分かっている方々。トンとは別軸で活躍しつつも、今や誰もが知るkpopの演歌こと「Sorry Sorry」の持ち歌もありますし、現場でファンを増やせる強みがあります。

ニコニコ世代なら分かると思うけれど、彼らの楽曲×ニコ動の親和性がとんでもなく高かった。空耳で覚えた歌詞を思い出します。(BonamanaとSHINeeルシファーやEXO-M MAMAはもはや国歌)

中国人メンバーがセンターを張っていた頃は、外国人に対する法律が整っていなかったり…と今では考えられない音楽番組の規制の厳しさもスジュを通して知りました。彼らは、後輩たちが1芸能人として多様に輝けるよう基盤を作ってくれた、その様な存在でもあるかと思います。

大人の青春は此処にあり、永遠に少女時代

彼女たちの楽曲の中では、into the new world(デビュー曲)が最も好きです。この楽曲のremixを披露した2008年のドリコンで知り、改めて映像を見た時はそのライブ光景と歌詞の一節に、子供ながらに衝撃を受けました。

​私たちの目の前にある、けわしい道。想像もつかない未来と壁
それは、変えられない。でも諦めたくない。この世界の中で繰り返される悲しみにさよならを。例え、道に迷うことがあっても微かな光を私は追い続ける。いつまでも一緒にいよう、また巡りあう世界で。

彼女たちがデビューした頃、東方神起・Super Junior以降初の女性グループ誕生という事で同事務所ファンからは、風当たりが強かったんですね。その例のドリコンで彼らのファンにペンラを消され、僅かなsoneだけがピンクのライトを振っていた光景とこの歌唱が印象深いです。

その後、人気を獲得した彼女たちが2014年のドリコンで颯爽と登場したステージは感慨深いものがあります。今この時代に、革命歌としてデモの際使用されるのが分かる。因みに、この楽曲にもSM御用達作曲家のkenzie氏が携わっています。


見て聴いて楽しむSHINee

「view」の外撮り映像とサウンドが印象的で、暑くなってくると自然とこの音盤に手が伸びます。有名な話ですが、この同時期にf(x) 4wallsがリリースされ、製作過程では4wallsがシャイニ、viewがエプの持ち歌となる予定でした。

以前、当時を懐古するキーくんの記事を掲載しました。​記事内で言及されている様に丁度この頃がSHINeeの転換期でもあった様です。

彼らが製作にも関わるようになり意見する環境にシフトチェンジしたとのこと。元々、"コンテンポラリーバンド"というカテゴリーに属する同グループ。その名の通り、初期からグループコンセプト・ファッションに於いて時代を牽引する存在ですよね。(今も現役で成績も伴う実力者なのが凄い)

中でも、テミン ソロの世界観が好みでして。本人が己の美しさと自分だけの強みに気付いたのではと思ったのがPress itでの活動。

見返しているとこの時期のSMTから発売されたアルバムはグループ問わず音盤を買っています。自分好みの物が多かった様です。この2016年リリースのアルバム"Press it"はアートワークから楽曲まで本当に好きな1枚でした。勿論、デビュー作のACEも傑作だなと思っています。


「drip drop」

ティーザーのイントロを聴いただけで当たり曲!と思った同曲。現地のダンサーを従えて、LAの広大な自然の中で撮った映像美が美しい。イリチルのhighway to heavenも同じロケ地かな?因みにここは、彼の尊敬するアーティスト、マイケルジャクソンの楽曲「Black or White」の撮影場所でもあります。

「Press your Number」
原曲は"ブルーノマーズ Press it"。ストーリー調のMVとスタイリングが最高でした。ダンスverの映像も複数公開されていて、手の凝りようが素晴らしいです。色彩感覚が優れた製作者がおるな〜と思いながら公開された映像全てを細かく見ていた同作。

この頃のSMエンタ、潤っていたんですかね?凄くSMのアートワークに勢いがあったのが2015-2016期だったと思います。名だたるアーティストのMVにも使われているロスのVilla de Leonという撮影地は、王室風の建物。映像込みでこのアルバムの完成度は上がっているかと。より内容解釈ができます。奥深い作品、最高。

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MVで一人二役をこなし、人の二面性を表現したテミンの自然な演技力には驚きました。テーマは『ナルキッソス』中々ありそうで無かった演出です。


ドラマ仕立てのMVと新たな表現に挑むEXO

これまで定点カメラ+群舞が定番だった中、EXOは大人数と個性派の強みを全面に出したダンス構成を見せてくれたのがこの頃。それがwolfであり、ミリオンヒットのglowl。デビュー後、暫く音沙汰無かった彼らがカムバをし、一気にスターダムにのし上がったのが印象深いです。ドラマ形式の凝った映像作りはEXOの世界観の見識が深められて良かった。

間違った認識だったら申し訳ないのですが、リパケの文化ってこの時のEXOが始まりだったような・・?アルバム収録曲「Heart Attack」chinese ver.が好きで今でもよく聴いています。


時代の先駆けと多様性の象徴 f(x)

当方がデビュー期から長らく追っていたのがf(x)。f(x)はハウス・EDM系楽曲がメインジャンルなので、ライブ向きの楽曲が多いです。ライブで聞いてこそ良さが伝わりやすい。

4wallsのMVティーザーは映像だけでなく突如街中で、展示会としても公開されました。サプライズでクリスタルも登場。前衛的な試みで素敵でした!

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4walls MVを見た時の衝撃、音楽番組で再始動の彼女たちを迎え入れたMeUの歓声、クールなスジョンが1位に対して人目を憚らず涙した場面。ずっと忘れられません。(現状)最後にして最高のアルバムを残して去っていったのは、あまりにも惜しくて悲しい。同アルバムの中では、「4walls」「Rude love」が特に好きです。

ファン名称が付いてファンクラブができ、単独コンサートが開催されたのはデビューから7年目。ファン以上に本人らの方が悔しかったんじゃないかな。時が経っても色んな人の心にf(x)が残っているんだと実感する度に、彼女たちの活動を見守れた自分は凄く幸運だったのだと思えます。

アンバーが指揮をとりMV製作をした「All mine」はライブでも盛り上がった楽曲でした。反対に、ライブで沁みた楽曲は2nd Album収録曲の「Ending Page」です。コラボ楽曲が多いのもf(x)の特徴。グループ名に込められた意味合いでもある''多彩な活動を広げること''を目的としていたのかもしれませんね。(事務所な、、、)

EXO D.Oがフィーチャリング参加しアンバーが製作に携わった「goodbye summer」(アンバー名義で英語版もリリースされている)やR3HABリリースの「wave」など音楽の幅が広いです。

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クリスタルの「i don't wanna love you」


実験的要素を継承するNCT

難解な楽曲サウンドと、従来のアイドルとは違ったグループ性はf(x)と似たようなものを感じます。完全に別物ですが、要素としては継承している気もする。そんな彼らの支柱グループ、イリチルがコラボでハウス楽曲をリリースするとの事なので今から期待値が上がっています。

▽NCT楽曲は以前の記事にてご紹介


音楽の軸は変わらぬSM式kpop

日常的に報連相を怠り、既存ファンを大困惑させる事でも有名なSMエンタ。新人にはハードルの高すぎるコンセプトを与え、口を開けば''セレブリティー''を連呼する人がお偉いさんがアメリカ進出を目論んでいたりと突っ込み所が満載な事務所。色々と癖が強い要素がありつつも、一貫したグループの長期ビジョンを以てブレない『世界観』が売り。理解に時間を要するレベルのものも多いですが、それと同時に"元祖のkpopらしさ"も感じています。長年SMEの作曲家を務めるkenzie,ユヨンジンの存在も大きいかと思います。

グループって戦略次第で方向転換をする事が多いじゃないですか。売れ線でいる為には至極当然な選択だとは思いますけど。そういった点でこの事務所の不変なスタンスは、この時流の流れが早いkpopでは懐古オタクにこそ欲しい要素なのかもしれませんね。

近年のSMEアイドルグループは、センスこそ変わってもMV内で壮大な伏線回収をしてきたりするので、そこに面白さと懐かしさを感じ支持している層が厚いイメージがあります。一時離れていたファンも、この変わらぬ音色を聞きに戻ってきている印象。ノスタルジーには抗えないですから。思い出を振り返ることが出来るというのは、何にも代えがたい幸せだと思います。

予測不能の面白さ

現代kpopを牽引する存在たちが英語楽曲を積極的にリリースしたりと、予測もつかなかった広がり方で世界認知されてきた同界隈。そんな中、突如kwangyaを商標登録しSMCUという共通世界観を展開していく事を公言したSMエンタ。やはり意味がわかりません。ただ、このアイドル戦国時代にも一線を画す音楽レベルの高さと面白さ、時代を先取りしすぎる突飛な所はどうも嫌いになれない。大手事務所でありながら、冒険心を忘れないところは、我がクリエイター心を揺さぶられる。今後、このSMCUを軸にどの様な戦略をしていくのか見ものですね。


※2023.02の未来よりこんにちは。SMエンタの筆頭株主が、HYBEさんになりましたね。カカオに譲渡の話もあるし。いや、確かにこれは予測不能でおもろい()このお家騒動で明確に分かったのは、事務所がPink Bloodの呼称を気に入っていることです。『マーケのHYBE・クリエイティブのSM』と呼んできた2社のシナジー効果とやらは何なのか。。サブカルとしてのkpopが市民権を得るのに貢献した事務所と独特なアングラ期の台頭者。ドワンゴとByteDance(tiktok運営元)並みに違い過ぎると思うけれど、ニコニコ動画も特異なプラットフォームが今も存在している。ユーザーが離れない限り文化は生き続けることを信じて、出来るサポートをしながら界隈を見守り続けます。


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