
2000人のフォロワーとさよならしたら素敵な友達ができたお話
私は数年前まで、Instagramに2000人フォロワーがいた。
フォローが500人くらいに対してフォロワーが2000人だから一般人にしては多い方だったと思う。
昔からアクティブで色んなところにLIVEやイベントで出掛けていたのでその度に友達ができ、その人たちとSNSで繋がる。
全国に友達ができるのが楽しくて、そんなことを繰り返していたら2000人になっていた。
周りの友達でもそんなにフォロワーがいる子はいなくてそれが結構自慢だったし自分のステータスだった。
でもパニック障害(仮)になってから考えが一変した。
みんなのストーリーを見るのがしんどくなった。
私は家から一歩も出られない、5分のところへ行くのもやっとなのにみんなは普通に楽しそうに出かけてる。
子育てもちゃんとしてて、楽しんでる。
子供が可愛いって、ちゃんと思ってる。
昔はあんなに出かけられたのに…
私は子育てもちゃんと出来ていないし、笑顔になれない。
自分への悔しさとフォローしている人たちへの嫉妬、それから絶望感。
Instagramを開くたびに色んな感情が渦巻いた。
そのくせ、自分の投稿は着飾ったような投稿ばかりで現実の自分とのギャップにも嫌悪感を抱く。
Instagramのせいで具合が悪化していることも分かっていた。
何度やめようと思っても2000人まで増えたアカウントを削除する勇気がもてなかった。
私は何に執着しているんだろう?
何のためにInstagramをやっているんだろう?
私のことをチヤホヤしてくれる人がいなくなることが寂しいのか?
承認欲求が満たされなくなるのが嫌なのか?
Instagramと共に10年近く生きてきて、10年間の私の思い出の写真たちが消えてしまうことが悲しいのか。
アカウント削除を考えるたびに色んな思考が頭を巡った。
そんな時に何かいい考えはないかとググってみた。
私が求めていた答えがこのうしらくさんのブログに書いてあった。
フォロワー数には1円の価値もないんだけど?
衝撃的な言葉だった。
でもすぐに腑に落ち、どんどんと記事を読み進めていく。
SNSのフォロワーに嫌われても、あなたの価値は1ミリも減らない
なんと!
その発想はなかった。
いつのまにか自分の価値をフォロワーに委ねていたのか。
私はフォロワーが減る=自分の価値が下がった
と勘違いしていた。
そしていつのまにかSNSの世界では本音ではなくて建前で生きてしまっていた。
本音で生きるのは、最初は勇気がいることかもしれません。
今まで「ちやほや」してくれてた人が周りから消えるかもしれないし、フォロワーの数も激減するかもしれない。
でも、それとは逆に、強烈に共感してくれる人が集まってきてくれます。
関係性の浅いどうでもいいフォロワーが、あなたのこれからの人生に必要でしょうか?
この言葉で目が覚めて、私はInstagramのアカウントを削除した。
ボタンひとつ押すだけなのに、何日も、何ヶ月もかかってしまった。
消してしまってから、もちろん後悔もあった。
あー勿体無いことしたな。
でも、その人たちが私に何をしてくれるっていうんだ?
私のこの症状を治してくれるのか?
私が助けて欲しい時に助けてくれるのか?
そんなに深い付き合いのフォロワーなんていない。
数字が多いをチヤホヤしている人がいるのもわかっていた。
家族と、信頼している友達が数人いれば十分じゃないか。
全ての繋がりがなくなり、人と比べることが格段に減ったことによってストレスが減っていったのを自分でも感じることができた。
人と比べていたから苦しかったんだ。
いい意味で、人のことがどうでもよくなった。
あそこの家庭が~とか、あの人が不倫して~とか、ふーん。という感じだ。
この感じになってから、生きるのが楽になった気がする。
人は人、自分は自分だということがしっかり理解出来たのだと思う。
その後、私は趣味でプラ板を始めた。
プラ板といっても昔のようにペンで描いて焼くだけではない。
色鉛筆やレジンを使った本格的なものだ。
自分の作品を載せる日記帳のような気持ちで偽名で新しくInstagramを始めてみた。
今度は偽らず、ありのままの自分で発信してみる。
自分が好きなもの、自分の作品を発信していたら、同じ漫画が好きとか、小さい頃好きだったアニメが同じとか、そんな理由でたくさんの同じ趣味の人と繋がれて、友達ができた。
私の"好き"と熱量が同じくらいの"好き"を持った同士たち。
全く私のことを知らない0から築いた人間関係だ。
フォロワーは250人くらい。
前のアカウントと比べたら1/8の人数だけど、中身が濃かった。
一緒にビデオチャットで作品を作ったり、夜に電話をして語り合ったり、お誕生日に作品を送り合ってプレゼントしたり、3年経った今でも毎年お誕生日に贈り物が届く。
遠くに住んでいて会ったこともないけど、大切な趣味友ができた。
ありのままで生きていると、そこに惹かれる人が集まってくるというのは本当だったようだ。
SNSだけではなく、リアルな人間関係を大切にすることで真の友情を育むことができることも学んだ。
私の友人たちについてはまた別の記事で書いていこうと思う。
フォロワー数やいいねの数よりも、一緒に楽しい時間を過ごすことが大切であることを再確認できたいい機会だった。